蛇の目
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蛇の目(じゃのめ)とは、同心円を基調にした模様である。ヘビの目から名づけられた。
目次
1 記号
1.1 用法
1.2 符号位置
2 家紋
2.1 用例
3 蛇の目の付く言葉
4 生物学
5 脚注
6 関連項目
7 外部リンク
記号
二重丸の中を塗りつぶした図形のことを蛇の目という。英語では、「fisheye(魚の目)」という。
用法
日本式の天気記号で、霧を表す。
UMLのステートマシン図やアクティビティ図などでは、終了状態を表す。
星図では変光星を表す。
箇条書きのビュレットとして。(新聞などでは改行せずに蛇の目のみで箇条書きすることもある)
日本語の圏点として。
太陽のシンボルとして、錬金術記号、ヒエログリフ、初期の中国の漢字に使用された。太陽質量を表すマークにも使用される。
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
◉ | U+25C9 | 1-3-27 | ◉ ◉ | 蛇の目 |
⦿ | U+29BF | 1-3-26 | ⦿ ⦿ | 丸中黒 |
家紋
詳細は「弦巻紋」を参照
蛇の目(じゃのめ)は日本の家紋「弦巻紋」の一種である。
弦巻は弓の弦を巻着付けるために腰あたりに付ける、籐などでできた武具である。その形状が蛇の眼に似ていることから、蛇の目と呼ばれるようになった[1]。
単体で、または組合せるなどして用いられる。単独の「蛇の目」のほかに「三つ盛蛇の目」「蛇の目九曜」などの種がある。主に、外枠として用いられるときは、輪紋の「太輪」より太い「厚輪」、それより太い輪のことを「蛇の目輪(じゃのめわ)」という[1]。
用例
加藤清正などの加藤氏や堀氏などが用いた。
安土桃山時代の軍旗では、石川忠総が「浅葱地に蛇の目」として用いた[2]。
蛇の目の付く言葉
- 蛇の目傘
- 畳んだ状態が細身の和傘である。本来は蛇の目に見えるように紙を張り付けたものをいった[3]。童謡「あめふり」の歌詞にある「じゃのめで おむかえ うれしいな」の「じゃのめ」は蛇の目傘のこと。
- 蛇の目の砂
相撲で、土俵際の判定のために整備される土俵のすぐ外に撒かれる砂のこと。かつて土俵が2重であったときの名残である。- 蛇の目猪口
酒や醤油の品質を確かめるために用いられる猪口には、濁りをみるために底に青色の輪の模様が入っている。利き猪口ともいう。- 生物の和名
- 主に、目のような模様がある生物に付けられる。ジャノメチョウ、ジャノメイシガメ、ジャノメドリ、ジャノメエリカ、ジャノメソウなど。
- 国籍表示の異称
ラウンデル(英語: Roundel)と呼ばれる、円輪の中に丸点を描いた国籍表示、特に航空機に用いられる標識の異称。
生物学
上記のように目玉のような模様は様々な生物に見られる。その一部は擬態や警告色などとの関係が考えられ、総じて眼状紋と呼ばれる。詳細は該当記事を参照されたい。
脚注
- ^ ab加藤秀幸他『索引で自由に探せる家紋大図鑑』新人物往来社 1999年
^ 「諸将旌旗図屏風」芹沢美術館蔵
^ 蛇の目傘の種類や見た目の違い 岐阜和傘専門店-中村屋傘店
関連項目
- 弦巻紋
- ○と●
- ◎
- 眼状紋
- 家紋の一覧
- ラウンデル
- 両唇吸着音
- ナザール・ボンジュウ
外部リンク
- 第11章「蛇の目って?」蛇の目に見えるもの その2 『蛇の目ってなんぞや!?』