二次電池




二次電池(にじでんち)は蓄電池(ちくでんち)、充電式電池ともいい、一回限りではなく充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できる様になり、繰り返し使用することが出来る電池(化学電池)のことである。




目次






  • 1 概要


  • 2 特性


  • 3 分類


    • 3.1 一般型


    • 3.2 液循環型


    • 3.3 メカニカルチャージ型


    • 3.4 高温動作型


    • 3.5 電子トラップ型


    • 3.6 電解質による分類




  • 4 比較


  • 5 利用例


    • 5.1 外部バッテリー


    • 5.2 モバイルバッテリー




  • 6 リサイクル


  • 7 脚注


  • 8 関連項目





概要


近年、関連業界および一般流通分野では、「充電式電池」を簡略化して充電池(じゅうでんち)と呼ぶようになってきており、製品名としても見られるが、学術的には電気工学や電気化学における学術用語としては「二次電池」「蓄電池」が認められている名称であることに注意が必要である。日本で従来、車両(主に自動車)に用いられてきた鉛蓄電池を「バッテリー」と呼んできたため、単にバッテリー (battery) といえば、通常は蓄電池をさすことが多い。


二次電池のなかには、その電気を使用しなくても、時間と共に蓄えた電気が徐々に失われる自然放電が大きい種類も存在し、長期保存後に使用するには、失われた容量を回復させる為の充電(補充電)を行わなければならない場合もある。自然放電の大小は二次電池の種類や保存状態などによって異なる。


化学電池では充電、放電をするためには、金属が酸化還元するイオン化傾向を利用して酸化還元電位を発生させる。(鉛蓄電池の場合、鉛の電極を、希硫酸でつなぐと電力と水が発生し、電位がさがる)


電極をつなぐ物質を電解質という。通常は酸化還元作用のある液体が使われる。さらに、固体の電解質で、正負両極をつなぐことで、安定・安全な電池が作れると、研究されている。


新原理の半導体二次電池では、エネルギー準位に電子を捕獲し充電を行う。全固体の二次電池であり電解液、電解質自体が不要である。(化学電池ではなく物理電池に属する)



特性



  • 公称電圧

  • 放電容量

  • 重量エネルギー密度

  • 充電効率

  • サイクル寿命


  • 保存寿命(自然放電)



分類



一般型



  • 鉛蓄電池

  • リチウムイオン二次電池

  • リチウムイオンポリマー二次電池

  • ニッケル・水素蓄電池

  • ニッケル・カドミウム蓄電池


  • ニッケル・鉄蓄電池 (エジソン電池)

  • ニッケル・亜鉛蓄電池

  • 酸化銀・亜鉛蓄電池

  • コバルトチタンリチウム二次電池



液循環型



  • レドックス・フロー電池

  • 亜鉛・塩素電池

  • 亜鉛・臭素電池



メカニカルチャージ型



  • アルミニウム・空気電池

  • 空気亜鉛電池

  • 空気・鉄電池



高温動作型



  • ナトリウム・硫黄電池

  • リチウム・硫化鉄電池



電子トラップ型


  • 半導体二次電池


電解質による分類



  • 水系電解質 通常の二次電池に使用される


  • 非水系電解質 イオン伝導性のある有機溶媒を使用する。水の電気分解する電圧よりも高電圧の充放電が可能


  • 高分子固体電解質 スルホ基を持つイオン交換膜を使用する

  • 溶融塩電解質 溶融状態でイオン伝導性を持つ

  • 固体電解質 高温でイオン伝導性を持つ


  • βアルミナ固体電解質 高温でアルカリ金属やアルカリ土類金属のイオン伝導性を持つ



比較



各種二次電池の比較を示す




























































































































































































































































































種類
公称電圧
エネルギー密度
出力対重量比
充放電効率
エネルギーコスト
自己放電率
耐用充放電サイクル数
耐用年数
(V)
(MJ/kg)
(Wh/kg)
(Wh/L)
(W/kg)
(%)

(Wh/US$)
(%/月)
(回)
(年)

半導体二次電池(電子トラップ)
1.5-3

190-1200[1]
500-1800[1]
3100



100,000


鉛蓄電池
2.1
0.11-0.14
30-40
60-75
180
70%-92%
5-8
3%-4%
500-800
3 (自動車用), 20 (定置式)
制御弁式鉛蓄電池
2.105









ニッケル・鉄蓄電池
1.2
0.18
50

100
65%
5-7.3[2]
20%-40%



ニッケル・カドミウム蓄電池
1.2
0.14-0.22
40-60
50-150
150
70%-90%

20%
1500


ニッケル・水素蓄電池
1.2
0.11-0.29
30-80
140-300
250-1000
66%
1.37[1]
20%
1000


ニッケル・亜鉛蓄電池
1.7
0.22
60
170


2-3.3




リチウムイオン二次電池
3.6
0.58
160
270
1800
99.9%
2.8-5[3]
5%-10%
1200
2-3

リチウムイオンポリマー二次電池
3.7
0.47-0.72
130-200
300
3000+
99.8%
2.8-5.0


~0.5

リン酸鉄リチウムイオン電池
3.25

80-120
170 [4]
1400

0.7-1.6

2000+[5]

リチウム・硫黄電池
2.0

400








チタン酸リチウム電池
2.3

90

4000+
87-95%r
0.5-1.0

9000+
20+
Li箔
?


350
959
6000
?p[6]

40000


亜鉛・臭素二次電池











レドックス・フロー電池(バナジウム)
1.15-1.6

25-35[7]
15-25




>10000
10-20

ナトリウム・硫黄電池





89%-92%





溶融塩電池


70-110[8]

150-220

4.54[9]

3000+
8+

スーパーイオン電池











酸化銀・亜鉛蓄電池


130
240







充電式アルカリ電池
1.5










利用例


二次電池は自動車や航空機、農業機械など各種車両のほか、ノートパソコンやデジタルカメラ、携帯電話などのさまざまな機器に幅広く利用されている。


(主要な例)



  • 車両 - 電装品用のほか動力用としても

    • 自動車(乗用車、商用車)、建設機械、農業機械など

    • 鉄道車両

    • 遊具、模型、ラジコンなど




  • 工具

    • ドライバーからチェーンソーまで多数



  • 照明(投光機、作業灯など)

  • 電力供給用


  • 無停電電源装置
    • 発電所 - 再生可能エネルギー蓄電用


  • 家電製品


    • 掃除機、除雪機、芝刈り機など多数


    • 携帯機器
      • ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォンなど多数









特に携帯機器の場合、蓄電容量が重要な製品仕様の重要な要素となることも多い。サイズ上の制約を強く受け、できる限り小型軽量、かつ大きな容量を備えると言う相反した要求がある。蓄蔵エネルギーを高密度化すると言う点で二次電池の技術革新を後押ししている面がある。



外部バッテリー



充電可能な内蔵バッテリーを採用している製品では、電池パックの部分が取替可能になっている場合が多くある。電池パックの経年劣化により性能が十分でなくなった時に交換したり、あるいは単一では使用のうえで容量が不足する場合に複数の電池パックを準備して使用することもある。電池パックは通常その製品に特化した専用の物を使用するが、純正またはサードパーティー製品として販売されている場合もある。本体に適合し保証のある物を使用しないと、故障や発火など重大なトラブルに繋がる場合がある。



モバイルバッテリー





ウィキメディア・コモンズには、モバイルバッテリーに関するカテゴリがあります。


携帯電話やスマートフォンの普及により、内蔵電池では容量不足となる機会も増えたため、携行に適した形状のUSBタイプの汎用端子により充電可能なモバイルバッテリーも普及している。特に2011年(平成23年)3月の東日本大震災を境に売れ行きを伸ばし、スマートフォンの定番アクセサリとなった[10]


2018年現在、モバイルバッテリーには上述のリチウムイオン二次電池を用いる場合が大半なので、飛行機内持ち込み時の計算には、3.7Vを表示されているmAh数を乗ずることで、電力定格量(Wh)を算出できる(ニッケル・水素充電池の場合は1.2V)。


なお、USBはもともと高アンペア(1A〜)の電力供給用に設計された規格ではなかったので[11]、USB 1.x/2.0を備えるもので規格電流を超えるもの[12]については各メーカー/製品毎の独自規格であり、適合性や保証に関して注意が必要である。



リサイクル


二次電池を店舗などへ持ち運んでリサイクルに出す前に、危険防止の為にいくつかの事前準備が必要である。なお、この取り決めはほぼ全世界共通である。


輸送時に「航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示」の制約を受ける。電池のみを航空輸送することは出来ない[13]


  • 充電器の機能の一つである放電機能を使うか、それが無い場合は機器の電源が勝手に切れるまで電源を入れておく事で完全放電させてからリサイクルに出す事を推奨している。


脚注


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  1. ^ ab梶山博司 (PDF) 『半導体二次電池(グエラバッテリー)の新規開発』 広島大学。 オリジナルの2016年10月26日時点によるアーカイブ。https://web.archive.org/web/20161026231608/http://www.hiroshima-u.ac.jp/upload/83/riezon/2010/hp/a-2kajiyama.pdf 


  2. ^ mpoweruk.com: Accumulator and battery comparisons (pdf)


  3. ^ http://www.werbos.com/E/WhoKilledElecPJW.htm (which links to “アーカイブされたコピー”. 2007年9月29日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2007年11月5日閲覧。)


  4. ^ phantom hub motors, LiFePO4 batteries, electric bike kits, electric scooters


  5. ^ Zero Emission Vehicles Australia Archived 2011年12月14日, at the Wayback Machine.


  6. ^ Excellatron - the Company


  7. ^ Vanadium Redox Battery


  8. ^ http://www.betard.co.uk/new_zebra.pdf


  9. ^ EVWORLD FEATURE: Fuel Cell Disruptor - Part 2:BROOKS | FUEL CELL | CARB | ARB | HYDROGEN | ZEBRA | EV | ELECTRIC


  10. ^ 「広がるスマホ用モバイルバッテリ市場…定番アクセサリに昇格」読売新聞、2013年4月30日付、2013年11月18日閲覧。


  11. ^ ただし、USB 1.x/2.0/3.x(標準)までの事情であり、USB Battery Charging (BC 1.2)/Type-C/Power Delivery 等の標準化、一部製品化はなされている。


  12. ^ 1.x/2.0で500mA、3.xで900mA(いずれも給電拡張無しの標準タイプ)


  13. ^ 『リチウム電池を内容とする郵便物等の取扱いについて』 日本郵便、2015年7月30日。 オリジナルの2016年11月30日時点によるアーカイブ。https://web.archive.org/web/20161130092010/http://www.post.japanpost.jp/notification/productinformation/2015/0730_01.html 



関連項目




  • 充電 - 充電器

  • メモリー効果

  • 一次電池

  • 燃料電池

  • 電池パック

  • 電気二重層コンデンサ

  • 蓄電

  • エネルギー貯蔵

  • 自家発電

  • 蓄電池設備整備資格者

  • レアメタル





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