コロニー落とし
















コロニー落とし(コロニーおとし)とは、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズで用いられる攻撃方法及び作戦。スペースコロニーを質量兵器として地球や月の目標地点に落下させて目標を含む一帯を破壊する。


コロニー以外の重量物(人工天体・小惑星・大型艦船等)を質量兵器として用いる戦法についても、本稿で取り扱う。




目次






  • 1 概要


  • 2 宇宙世紀でのコロニー落とし


    • 2.1 ブリティッシュ作戦


    • 2.2 ルウム戦役


    • 2.3 星の屑作戦


    • 2.4 月面都市グラナダへのコロニー落とし


    • 2.5 月面都市グラナダへのアクシズ落とし


    • 2.6 ダブリンへのコロニー落とし


    • 2.7 隕石落とし


    • 2.8 その他の質量兵器


      • 2.8.1 マスドライバー






  • 3 宇宙世紀シリーズ以外の作品


    • 3.1 アフターコロニー(新機動戦記ガンダムW)


    • 3.2 アフターウォー(機動新世紀ガンダムX)


    • 3.3 コズミック・イラ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)


    • 3.4 アドバンスド・ジェネレーション(機動戦士ガンダムAGE)


    • 3.5 ポスト・ディザスター(機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ)




  • 4 現実的な影響


  • 5 脚注


  • 6 関連項目





概要


コロニーそのものを巨大な質量兵器として地球上ないし月面上の目標に落下させ、その運動エネルギーで大規模な破壊を行う。コロニーの移動・軌道変更には核パルスエンジンなどの推進手段が用いられる。別のコロニーと衝突させて、その反動で目的の軌道に投入する手段もとられる[1]


地球上の人間にとっては「空が落ちてくる」と表現される[2]など、トラウマを与える側面[3]を持ち、共通の畏怖対象として扱われている。


落下軌道に乗ったコロニーの落着を阻止するにあたり、推進剤等があれば内部からの制御でコロニーの進路を変える方法が取られるが、阻止限界点[4]を超えると、目標への直撃は回避できても地上や月面への落下は免れない。あるいは、外部より火力による攻撃を加えたり、ソーラ・システムの照射によって物理的に破壊する方法も取られる。


コロニー落としの威力の描写については同じ世界観であっても作品によって大きく異なる。



宇宙世紀でのコロニー落とし


『機動戦士ガンダム』で描かれた一年戦争冒頭の宇宙世紀0079年1月4日、ジオン公国軍が実施したブリティッシュ作戦が最初である。以後もコロニー落としが企図され、その過程でルウム戦役が勃発したほか、ガンダムシリーズで数度にわたりコロニー落とし、並びに小惑星を落下させる戦法が採られる。



ブリティッシュ作戦


作戦そのものは『機動戦士ガンダム』のオープニングや各話冒頭のナレーションと共に描写されている。作戦名は1981年の発刊のムック『ガンダムセンチュリー』で命名されていたが、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』劇中で言及されるまでは非公式のファン用語の扱いであった。現在見られる設定では、一年戦争時に実際に行われたコロニー落としはこの1回だけとなっている。


目的は、核兵器の直撃にも耐えうる岩盤に守られた地球連邦軍総司令部ジャブローの破壊である。連邦側に立ちジオン公国に敵対したサイド2の8バンチコロニー アイランド・イフィッシュ を作戦に供すべく、シーマ・ガラハウ麾下の部隊がコロニーに毒ガスを注入して2000万人[5]の住民を虐殺したうえで核パルスエンジンを装着し、ジャブローへの落下軌道に投入したが、連邦軍艦隊の艦砲射撃や地上からの核ミサイル攻撃によって損傷し、大気圏突入の約40分後に崩壊した。


崩壊したコロニーの前端部分はオーストラリアのシドニーを直撃して厚さ10kmの地殻を貫通し、造山運動を促してマグニチュード9.5の大地震を発生させた。アニメ『機動戦士ガンダム』の冒頭や一部ゲーム作品[6]などのムービーで描かれているシーンは、この落着の瞬間である。その破壊力はヒロシマ型原爆[7]約300万発分[8]とも6万メガトン級[9]とも言われ、後に「シドニー湾」とも呼ばれる最大直径500キロメートルの巨大なクレーターを穿ち[10]、オーストラリア大陸の16%を消滅させた。


崩壊したコロニーの残部のうち、3分の1は太平洋、3分の2は北アメリカ大陸にそれぞれ落着した。また、崩壊に際して飛散した大量の破片は地球全域に降り注いだ[11]。宇宙世紀0203年を描いた小説『ガイア・ギア』では、独自設定として一年戦争時のコロニー落としによりパリが壊滅して「パリ湖」という湖が形成されており、それを反映させた場合、破片の1つによる被害と思われる。また、宇宙世紀0224年を描いたゲーム『G-SAVIOUR』では、シドニー湾内にMSが内部を移動できる比較的大きなコロニーの一部が突き刺さるようにして存在している。


そのほか、落着の2次被害として衝撃波や津波、気象変動などが発生し、人的被害は23億人[12]に及んだ。以後も、長年にわたって地球全体に多大な悪影響を及ぼし続けたほか、地球の自転速度が1時間当たり1.2秒速められたという。総被害数は40億人を越えるとされる。後付けによる設定の変遷の影響で、後代のコロニー落としやそれに類する質量兵器による攻撃とは別格の、圧倒的に大きな破壊力を示して世界的な被害を与えたものとされている(後述)。


作戦自体は当初の目的を達成できずに失敗となったが、地球規模の多大な被害を起こしたことから、後に結ばれる南極条約では「大質量兵器の使用禁止」という条項が盛り込まれている。



THE ORIGINでの設定

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アイランド・イフィッシュは3つに崩壊し、シドニー、シベリア・バイカル湖付近、北米各地に落着したとされている(劇場版ではオーストラリア南部、太平洋、カナダ)。ドッキングベイが落着したシドニーにはシドニー・オペラハウスの残骸があることから、湖が形成されることは無かったと考えられる。また、シベリアに落着した破片は東アジアに大地震と大津波を引き起こした。

設定の変遷について

『ガンダム』第1話の冒頭などでコロニーが都市に落ちる場面が描かれるが、台詞やナレーションでの説明は無く、コロニー落としの被害規模、落下地点、及び落下した基数について、作中の描写で判断できるものは存在しない。

「ブリティッシュ作戦」という作戦名も、単基のコロニー落としとしての上記の詳細な設定も『センチュリー』初出のもので、もともとは非公式設定である。また、作戦名は第二次世界大戦後に多くの植民地(英語でコロニー)を失い衰退していったイギリス連邦になぞらえたものとされる。作戦に供するコロニーの改造と護衛のため、長時間行動用の推進剤と冷却タンクを背負ったザクが本来の機動性を発揮できずに多くが撃墜され、教導機動大隊設立以来の熟練パイロットの多数を喪失したとする記述もある。[13] なお、原案や過去の設定に見られる詳細ではサイド1、2、4、5を攻撃して各地からコロニーを落とした[14]、約40基のコロニーを落とした後、さらにサイド2、5の大半のコロニーを落下させた[15]など、一年戦争中に1基だけが落ちたとする現在の設定と異なるものが複数見られる。

ブリティッシュ作戦による被害は後にOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』においてほぼ『センチュリー』そのままの内容で公式な設定となり、映像でもそれが確認できるが、それまでは『センチュリー』以降の作品でもこの設定を採用していないか、整合性を取っていないものが見られる。富野由悠季の小説『機動戦士Ζガンダム』の時点でも、一年戦争時に複数の主要都市にコロニーが落とされた旨を記述している[16]。アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』作中でもコロニー落としでダブリンが壊滅させられているが、その被害規模は『センチュリー』の設定には遠く及んでいない。OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』第4話ではシドニーの季節についての話題が出る場面があるが、シドニーが失われたとされる設定を踏まえると不自然なやり取りとなっている[17]

また、本作戦における毒ガスの使用についても本編放映当時には設定が無く、小説版におけるGG(ダブルジー)ガス使用の記述や、同様に『0083』の小説版等で描写され、さらに後年のOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』においてシロー・アマダの回想シーンの中で映像化された。



ルウム戦役


ブリティッシュ作戦でジャブローの破壊という目的を達成できなかったジオン軍は、再度のコロニー落としに着手し、サイド5 ルウムの第11番コロニー ワトホート に狙いを定めた。これを察知した連邦軍は作戦を阻止すべく総力戦を挑み、ジオン側は核パルスエンジン装着の途中で作戦の中断を余儀なくされた。


後年制作されたOVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』では、本作戦はジオン軍がルナツーに逼塞する連邦軍艦隊を誘い出して殲滅する為に、再度のジャブロー攻撃を企図して「第二次ブリティッシュ作戦」[5]を実施するべくワトホートを襲撃するという情報を意図的に流したものと説明されている。この作戦でジオン軍は初めて実戦にモビルスーツを投入して連邦軍宇宙艦隊を壊滅させるという目的を達成したが、ジオン側の損耗も大きく、また、連邦軍との南極条約の締結もあり、以降、一年戦争中にコロニー落としは行われなかった。



星の屑作戦


宇宙世紀0083年のデラーズ紛争にて、ジオン軍残党デラーズ・フリートがコロニー再建計画で移送中のアイランド・イーズアイランド・ブレイドを乗っ取り、2基のコロニーを衝突させて、その反動でイーズを月のフォン・ブラウン市に落下させる軌道に投入した[18]。月への落着を阻止すべく追撃する連邦軍を引きつけたところでコロニーは推進器に点火、推進剤を使い果たした連邦軍艦艇を振り切り今度は地球へ向かう軌道に乗った。ジャミトフら連邦軍の一部は事前にシーマ・ガラハウと密約を結び、裏でデラーズ・フリートの作戦を入手したうえで地球近傍でコロニーを破壊すべくソーラ・システムIIを展開して待ち受けたが、アナベル・ガトーらの猛攻に妨害され充分な照射を与えられず、コロニーはほぼ原型を留めたまま、北米大陸に落着した。


連邦側はコロニー落としの標的がジャブローであると考えていたが、デラーズ・フリートの定めた目的は北米大陸の穀倉地帯の破壊であった。これにより地球の自給自足体制を損なわせ、消費する食料の供給をスペースコロニーに仰がざるをえない状況を作り出し、スペースノイドの連邦政府に対する発言権を強化することにあったが、この真相は劇中では明示されず、ガトーの台詞を通して示唆するに留まる。


連邦政府は後に「コロニー移送中の事故」と発表して真相を隠蔽し、ジャミトフ・ハイマンら連邦軍内部のタカ派が、その発言権を強化し、またスペースノイドを危険視してこれに対抗する部隊としてティターンズを結成する大義名分として利用した(『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』)。



月面都市グラナダへのコロニー落とし


宇宙世紀0087年のグリプス戦役の最中、ティターンズはアポロ作戦によって占領した月面都市フォン・ブラウン市がエゥーゴの反攻作戦によって奪還されたため、エゥーゴの本拠地である(地球から見て)月の裏側の月面都市グラナダを攻略するための橋頭堡を失った。そこで、フォン・ブラウン失陥時に同市に駐留していたティターンズ部隊の指揮官であったジャマイカン・ダニンガンは、一年戦争において著しく損傷したため廃棄された無人コロニーであるサイド4の27バンチコロニーを月のグラナダへ落下させて一気にエゥーゴを殲滅しようとしたが、この作戦を知ったパプテマス・シロッコがサラ・ザビアロフをエゥーゴに差し向けて作戦内容を密告したためエゥーゴの対処が素早く、コロニーはグラナダから180kmほど離れた地点に落着した(『機動戦士Ζガンダム』)。


なお、劇場版ではアポロ作戦を省略していきなりグラナダへのコロニー落とし作戦が行われている。この際にティターンズ前線部隊司令官バスク・オムがティターンズ総帥ジャミトフ・ハイマンに対して送った電文にはバスクがジャマイカンを始めとする前線の将兵を抑えきれなかったとの内容が書かれていたが、ジャミトフやアレキサンドリアのブリッジにおけるジャマイカンらの発言からはむしろバスクがコロニー落とし作戦を立案したように受け取れ、少なくともこの作戦に対して積極的に反対しなかったことがうかがわれる。


TV版においてはこの作戦に対してバスクがどれほど関与していたかは定かではないが、コロニー移動用の核パルスエンジンやその燃料は普段の作戦行動では必要のないものであることから、バスクもこの作戦におけるジャマイカンの行動を承認ないし黙認する形でかかわった可能性がある。



月面都市グラナダへのアクシズ落とし


グリプス戦役の終盤において、ゼダンの門に激突したあとのアクシズは針路をグラナダへの落下コースに取っていた。エゥーゴは先に制圧していたコロニーレーザーをアクシズに向けて発射してその軌道を変え、グラナダへの落下を阻止している。



ダブリンへのコロニー落とし


宇宙世紀0088年にはネオ・ジオンのマシュマー・セロ率いる部隊により、地球に被害を与える事とその恐怖によってネオ・ジオンの力を誇示するためにアイルランドのダブリンにコロニーが落とされる[19]。地球連邦政府はコロニーが落ちることを否定していたため避難が遅れており[20]、そこをラカン・ダカラン率いる部隊が襲撃。ラカンは、一人でも多くの人間をコロニー落としに巻き込もうとダブリンから外に出る道を破壊し、また、避難民に対しても攻撃を加えている[21]


コロニーは落着後もしばらく原形をとどめたまま直立しており、直前まで付近にいたジュドーらも致命的な被害までは受けておらず、現設定のブリティッシュ作戦のような大規模な災害としては描写されていない(『機動戦士ガンダムΖΖ』)。現時点でこの被害規模の差についての説明は存在しない。



隕石落とし


宇宙世紀0093年、シャア・アズナブル率いるネオ・ジオン軍は「地球に居残る人々を粛清する」として地球寒冷化を目論み、当時地球連邦軍本部のあったチベットのラサに小惑星5thルナを落下させた。更に小惑星アクシズを地球に落下させようとするが、ロンド・ベル隊の必死の攻撃により阻止された(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)。


アクシズの不自然な軌道変更と地上からでも視認できたオーロラのような光によって、隕石落としの阻止はミノフスキー物理学的な現象によってアクシズの軌道が変化したためともいわれている。後にこの現象は「アクシズ・ショック」と呼ばれサイコ・フレーム開発における重要事項に規定された。



その他の質量兵器


雑誌企画『ガンダム・センチネル』において、全長200mを越える大型モビルアーマー「ゾディ・アック」を質量兵器として用いている。


宇宙世紀のif要素を盛り込んだ戦略シミュレーションゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』では、ジオン側の作戦としてルナツー攻略後にサイド7のコロニーを用いた「第二次ブリティッシュ作戦」を実行できる。サイド7のコロニーは建造中で長さも短いため落着をコントロールしやすいとのこと。また、『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威』ではルナツーをジャブローへ落とす作戦を実行できる。



マスドライバー


月面などに設置されたマスドライバーを岩塊などの質量弾を打ち出す兵器として用いた作品もいくつか存在する。



ゲーム/漫画『機動戦士ガンダム戦記』

宇宙世紀0081年に「水天の涙作戦」においてジオン軍残党がマスドライバーを占拠し、地球に攻撃を仕掛ける。

ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』

宇宙世紀0122年に第二次オールズモビル戦役においてクロスボーン・バンガードが、それぞれ月面に設置されたマスドライバーを運用している。

ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』

展開によっては、ルナツーを制圧したジオン軍が、同基地のマスドライバーによるジャブローへの攻撃を行い、防衛網を沈黙させた上で部隊を侵攻させることができる。

漫画『機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ』

南極条約締結後、第一次地球降下作戦までの間に、ジオン軍が「南極条約に抵触しない戦略兵器」として月面のマスドライバーを用いて地球上の航空基地などへ攻撃を行っている。



宇宙世紀シリーズ以外の作品



アフターコロニー(新機動戦記ガンダムW)


アフターコロニー195年、ホワイトファング軍と世界国家軍の決戦のさなか、主砲を発射しようとするホワイトファングの旗艦リーブラにガンダムチームの母艦ピースミリオンが激突。ミリアルド・ピースクラフトはリーブラを地球へ落下させようとしたが、5人の博士とヒイロ・ユイによって阻止された(『新機動戦記ガンダムW』)。


アフターコロニー196年、マリーメイア軍は本来のオペレーション・メテオ(L1〜5までの各ラグランジュポイントにあるコロニーを地球に落下させる)の実行を目論み、L3コロニー群のX-18999コロニーを地球に落下させようとした。ただし、これは同コロニー内に潜入したヒイロ・ユイ、デュオ・マックスウェル、トロワ・バートンの3名により阻止された(『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』)。



アフターウォー(機動新世紀ガンダムX)


第七次宇宙戦争末期、宇宙革命軍は意見を違える他のコロニーを毒ガスによって殲滅。さらにそれらのコロニーをもってコロニー落としを強行する。40基近くのコロニーが南米大陸を中心に地上各地へ落着し、地球圏の総人口が開戦前の百億から一億程度にまで激減するほどの惨劇をもたらした(ガロード・ランの言葉によれば、その後「3年間核の冬だった」という)。この結果、人類の存続そのものが脅かされる事態となり、地球統合連邦政府と革命軍はともに継戦能力を失って事実上の停戦に追い込まれた。この年はアフターウォー元年と呼ばれる事になる(『機動新世紀ガンダムX』)。



コズミック・イラ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)


コズミック・イラ73年、血のバレンタイン事件の復讐を誓うサトーらザラ派のザフト軍脱走兵が、同事件により破壊されたユニウスセブンの残骸を地球へ落下させた。ザフト軍は可能な限り破砕作業を続けたが、多数の破片が燃え尽きる事なく地上へ落着し、ローマ、アテネ、ラサ、万里の長城、上海、北京、東京、グランド・キャニオン、ケベックなどに直撃した。また、一部が大西洋に落ち津波を引き起こした事で、大西洋に面する地域である南アメリカ合衆国のフォルタレザへの大津波や大西洋連邦のサウスカロライナ州からメイン州一帯が水没する等、世界各地に大きな被害を与えた(「ブレイク・ザ・ワールド」)(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)。



アドバンスド・ジェネレーション(機動戦士ガンダムAGE)


第2部「アセム編」でヴェイガンの移動要塞ダウネスがコロニー「ノートラム」に侵略するが地球連邦軍の迎撃を受け、ダウネスが制御不能に陥り地球に落下してしまうがアセム・アスノとゼハート・ガレットの活躍とコロニー・デストロイヤーによりダウネスが破壊されたため事なきことを得た。(『機動戦士ガンダムAGE』)



ポスト・ディザスター(機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ)


主人公たち鉄華団が、ギャラルホルンの地球外縁軌道統制統合艦隊が守る地球に侵入するために決行。強襲装甲艦イサリビでギャラルホルンの宇宙ステーション「グラズヘイム1」に突撃し、地球に落下させた。地球外縁軌道統制統合艦隊による速やかな対処によりコロニー落としは阻止されたため、もし地球に落下した場合どの程度の被害が出ていたかは不明。(『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』)



現実的な影響


コロニー内部は空洞になっており、仮に大型コロニーが建造され地球に落とされたとしても、大気圏内で飛散し完全に燃え尽きるのではないかという説がある[22]。しかし、想定されるコロニーの外壁はスペースデブリが衝突しても耐えられるほどの強度は当然備えているであろうし、推定50億t近くになるとされるコロニーが、たとえ分散したとしても完全に消失するとは考えがたいとの反論もある[23]。なお、ブリティッシュ作戦で使用されたアイランド・イフィッシュは事前に外壁に耐熱コーティングを施したという設定が後付けされており、漫画『THE ORIGIN』でその描写がある。


実際、1979年に大気圏に突入したスカイラブの破片の一部が地上(オーストラリア)に落下したのをはじめ、大きなスペースデブリの破片が燃え尽きずに落下した事例が数件ある。



脚注





  1. ^ OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の星の屑作戦にて。


  2. ^ 『機動戦士ガンダムΖΖ』でカミーユ・ビダンがダブリンへのコロニー落としに接した時など。


  3. ^ 『機動戦士Ζガンダム』のロザミア・バダムなど


  4. ^ コロニーが宇宙空間に留まれる軌道に変更できる限界点で、コロニーの軌道要素と核パルスエンジンなどの駆動手段の性能によって決定される。

  5. ^ abOVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』第1話、オリヴァー・マイの発言より。


  6. ^ 『機動戦士ガンダム ギレンの野望』、『機動戦士ガンダム0079カードビルダー』。


  7. ^ 広島に投下された原爆の正確な核出力は不明だが、おおむね12キロトンから18キロトン、または20キロトンと推定されている。


  8. ^ 小説『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』巻末の「ミナカ・ユンカース講演録」および『機動戦士ガンダムUC』作中での説明。


  9. ^ 『0083』作中での説明より。


  10. ^ 『0083』の冒頭でアルビオンのクルーが水を湛えた「シドニー」を見る。


  11. ^ ゲームブック『機動戦士ガンダム0079 灼熱の追撃』では、破片の一部がアフリカ東部に落下している。


  12. ^ バンダイ『ENTERTAINMENT BIBLE.1 機動戦士ガンダムMS大図鑑【PART.1一年戦争編】』(1989年)65ページ。


  13. ^ 『機動戦士ガンダム公式百科事典』82ページ。


  14. ^ 氷川竜介・藤津亮太編「第一章 ガンボーイ企画メモ」『ガンダムの現場から 富野由悠季発言集』キネマ旬報社、2000年10月16日。ISBN 4-87376-537-4、18頁。


  15. ^ 『機動戦士ガンダム 記録全集1』P125より


  16. ^ 『機動戦士Ζガンダム』第1巻32ページ。


  17. ^ ただし、この話題をした人物がシドニーが失われたことを知らずに話題に出した、または連邦軍である事を確認するための符丁である可能性も否定できない。(実際の軍隊に置いても敵味方確認のためにアメリカ軍が自国で人気な野球の知識をヨーロッパではマイナーだとして利用した。実際、映画『プライベートライアン』などでも確認できる)


  18. ^ ブレイドのその後の行方は作中では描写されていない。


  19. ^ 漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』ではエゥーゴがハマーン不在を見計らってアクシズ攻略作戦を実行したことに対する報復行為でもあるとしている。


  20. ^ 『機動戦士ガンダムΖΖ』第35話において、ダブリンのTV放送内で語られている。


  21. ^ 『機動戦士ガンダムΖΖ』第35話では、避難民を乗せ航行中の赤十字が描かれている船を破壊している。


  22. ^ 柳田理科雄『空想科学読本3』(メディアファクトリー)


  23. ^ 山本弘が『こんなにヘンだぞ! 空想科学読本』にて、『空想科学読本3』の説を批判している。




関連項目



  • 地球寒冷化


  • 核の冬 - 作中、この作戦によって発生する二次災害として、1980年代に発表されたTTAPS研究の引用で、核の冬と同様の現象が起こるとされている。

  • 大量虐殺

  • ジェノサイド

  • 人道に対する罪





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