ダートトラックレース




ダートトラックレース(英: Dirt track racing)は、車両による競技の一形態として、未舗装の周回路(トラック)上で行われるレースである。




目次






  • 1 自動車


  • 2 オートバイ


    • 2.1 日本での歴史


    • 2.2 全日本選手権チャンピオン




  • 3 自転車


  • 4 参考文献


  • 5 脚注


  • 6 関連項目


  • 7 外部リンク





自動車




ダートトラックレースに使用されるオーバルトラック











自動車競技におけるダートトラックレースは、平坦な土のオーバルコースで行われる。アメリカでは第一次世界大戦以前から行われ、1920年代から1930年代にかけて広く普及した。アメリカ西部や北東部ではオープンホイール車両が主流で、南部ではストックカーが主流となっている。オープンホイール車両は競技専用として作られた車両が用いられる一方、ストックカーは専用として製作されたものの他、公道用の市販車を改造したものもあり、その改造の程度は様々である。


ダー トトラックレースはアメリカにおける自動車競技では唯一、最も普及した形式のレースである。アメリカ全土には多数の地方サーキットがあり、その数は 1500にも及ぶとも言われる。この競技はオーストラリアやカナダでも普及している。また、多くの車両はシーズン中はアスファルトの短距離サーキットでのレースも行っている。



オートバイ





スウェーデンのスモーランド地方、ヴェステルヴィークでのスピードウェイレース


ヨーロッパやアメリカの草レースから発展したオートバイ競技である、トラックレーシング(en:Track racing)の一形態として、土や砂、砂利のコースを走行する競技が開催されている。


トラックは半円と直線2本で形成されるオーバルタイプで、左回り(反時計回り)に周回する。半円のコーナー区間にバンク(傾斜)があるコースとないコースとがある。コースの距離は統一されておらずサーキット場により異なり、スピードウェイやフラットトラックでは屋内にコースを設置することもある。


競技車両はレース形態によって異なり、昔からヤワなどのメーカーが専用の車体が製作しているスピードウェイ向けのものと、もう一つはホンダ・FTやホンダ・FTRなどのフラットトラック向けに開発されたものとに分かれる。さらに現在はレースによってはオフロード車を改造した車両も用いられている。なおフラットトラックにおいてはレース専用のタイヤが製品化されていて、左方向への周回に適したブロックパターンのものが使用される場合もある[1]。原則としてフロントブレーキを装着することが禁止されている[2]


世界選手権も各形態ごとに開催されており、スピードウェイではスピードウェイ・グランプリやワールドカップなどが、フラットトラックでは国際モーターサイクリズム連盟(FIM)や全米モーターサイクル協会(AMA)などが主催するレースが行われている。


コーナー区間では走行速度を保ちながら旋回するため、後輪を意図的に横滑り(ドリフト)させる走法が常用される。ライダーは鉄製のスリッパーを左足に装着して、左足を地面に擦りながら車体をコントロールする。舗装路で行われるロードレースにおいてもスライドコントロール技術が応用できるため、ダートトラックからの転向者が成功を収めており、ロードレース世界選手権 (WGP) では1980年代以降、ケニー・ロバーツらアメリカのフラットトラック出身ライダーが一時代を築いた。


オートバイでは類似した競技形式で、土や砂利などのいわゆるダートではなく、硬く整地された芝生のコースで行うグラストラックや、雪氷路をコースとしたアイスレースも行われる。




  • フラットトラック - 全米で開催、近年では欧州、日本でも行われている。


  • スピードウェイ - 世界選手権もあり、主に欧州で開催。

    • ロングトラック

    • グラストラック


    • アイススピードウェイ(アイスレース)





日本での歴史


上野では、1903年(明治36年)頃には既にエンジン付自転車によるダートトラックレース形態のことが行われていたともみられている[3]1910年(明治43年)、東京上野公園で勧業博覧会が開かれた際に、不忍池を周回するダートコース(1周500 - 800m)でオートバイによるレースが行われた。その後も多摩川スピードウェイなどで盛んにレースが行なわれていたが、戦後は舗装路によるレースが定着していったことから次第に衰退した。[要出典]


初期のオートレースではダートトラックでレースが行われることが大半であり、このため現在使用されている競走車もダートトラックレーサーの構造を受け継いでいる。しかし転倒が多く死傷事故も稀ではなかったことから、1968年(昭和43年)までに全てのオートレース場が舗装路となった。[要出典]


1997年に開設されたツインリンクもてぎにはダートトラック(フラットトラック)のレースコースが設置され、クラス別に分かれてレースが行われていたが、2012年5月にダートトラックの営業が終了したためレースも終了となった[4]


2014年9月現在、走行可能なダートトラックのコースはオフロードヴィレッジ(埼玉県川越市)、群馬モーターパーク(群馬県高崎市)、オートパーククワ(長野県上伊那郡中川村。レンタルバイクは予約制)、いなべモータースポーツランド(三重県いなべ市)、テージャスランチ(広島県安芸高田市)である。



全日本選手権チャンピオン























オープン 250cc
2001年 衛藤金治 衛藤金治
2002年 谷口久輝 衛藤金治
2003年 衛藤金治 ケビン・アサートン


自転車



自転車競技における類似した競技種目として、屋外の整地したダートにショートトラックを設置して行う、サイクルスピードウェイがある。



参考文献



  • 大久保力『百年のマン島 - TTレースと日本人』三栄書房、2008年、ISBN 978-4-7796-0407-2


脚注


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  1. ^ “DUNLOP:RIDERS NAVI”. 住友ゴム工業株式会社. 2011年7月29日閲覧。 “左旋回の多いダートトラック競技でのスライドコントロール性を考慮した、独自の非対称パターンを採用。”


  2. ^ “2011もてぎダートトラックレース特別規則書 (pdf)”. ツインリンクもてぎ. 2011年7月29日閲覧。


  3. ^ 『百年のマン島』(p187)より


  4. ^ ツインリンクもてぎ ダートトラックの営業終了について - モビリティランド




関連項目



  • オートレース

  • ダートトライアル

  • ドリフト走行



外部リンク




  • DIRT TRACK - 日本モーターサイクルスポーツ協会による説明

  • ツインリンクもてぎ・ダートトラックレース









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