カンタス航空
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法人番号 | 1700150004605 | |||
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設立 | 1920年 | |||
ハブ空港 | キングスフォード・スミス国際空港 メルボルン空港 | |||
焦点空港 | 香港国際空港 シンガポール・チャンギ国際空港 パース空港 ブリスベン空港 アデレード空港 | |||
マイレージサービス | Frequent Flyer | |||
会員ラウンジ | Qantas Club | |||
航空連合 | ワンワールド | |||
保有機材数 | 213機 (147機発注中) | |||
就航地 | 144都市 (39カ国) | |||
親会社 | Qantas Airways Limited | |||
本拠地 | オーストラリア ニューサウスウェールズ州シドニー | |||
代表者 | Alan Joyce (CEO) Leigh Clifford (会長) | |||
外部リンク | qantas.com |
カンタス航空(カンタスこうくう、英語: Qantas Airways Limited)は、オーストラリアおよび南半球最大手の航空会社。
オーストラリアでのQantasの発音は、Quantas ([ˈkwɒntəs][2][3][4]、クウォンタス) のように発音される。
目次
1 概要
2 歴史
2.1 設立
2.2 第二次世界大戦
2.3 第二次世界大戦後
2.4 拡大
2.5 現在
3 就航都市
4 保有機材
4.1 特別塗装機
5 マイレージサービス
6 機内サービス
6.1 広報活動
6.2 新ユニフォーム
7 事故及び故障
8 「オーストラリア・アジア航空」
9 補足
10 関連項目
11 脚注
12 外部リンク
概要
カンタス航空はオーストラリアのナショナルフラッグの航空会社であり、その機材数、国際便と国内便の就航都市数において国内最大の会社である。1920年11月に設立され、KLMオランダ航空、アビアンカ航空に次ぐ世界で3番目に古い航空会社で、旅客国際便開始は1935年5月である。当初の社名は「Queensland and Northern Territory Aerial Services Ltd」 (QANTAS、クイーンズランド・ノーザンテリトリー航空サービス株式会社) であった[5]。空飛ぶカンガルーの愛称がついている。ワンワールドアライアンスの創立メンバーである。
シドニー郊外のマスコットをベースとし、シドニー国際空港をハブにしている。2014年3月時点で国内便の65%のシェアを占め、国際便ではオーストラリア国内へ入る乗客とオーストラリアから国外に出る乗客の合計の14.9%のシェアを持つ。オーストラリア国内では様々な子会社が遠隔地中心部と幹線空路にカンタスリンクの名称のもと乗り入れをしている。子会社のジェットコネクトはカンタスブランドのもとオーストラリア、ニュージーランド間を運航している。カンタスは、オーストラリアからの国際便とオーストラリア及びニュージーランドの国内線を運航している格安航空会社のジェットスターを所有し、多くのその他のジェットスターブランドに共同出資している。
オーストラリアは地理的に世界中から遠く離れているため飛行時間の長い長距離便が多い。伝統的に客室乗務員に男性を多く採用している[要出典]。世界で初めてビジネスクラスを導入した他、747率いる長距離用大型機材関連でボーイング社との結びつきも強いが、近年はエアバス社の導入も進んでいる状況である。世界でもっとも長い距離を運航する航空会社である。
航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している。
[6][7]
歴史
設立
カンタス航空は1920年11月16日にクイーンズランド州で設立された。当初はクイーンズランド州西部内で路線末端とつながっている、オーストラリア政府によって補助された航空郵便サービスを運航していた。1934年にカンタス航空とインペリアル航空は合弁企業を設立し、新会社であるカンタス・エンパイア・エアウェイズ(Qantas Empire Airways)となった。それぞれの出資社は独立仲裁者の2%の株を除く49%ずつの株を保有していた。
カンタス・エンパイア・エアウェイズは、イギリス製のデハビランドDH-86 を使用してブリスベン〜シンガポール間の運航を開始した。なおインペリアル航空はイギリスの植民地であったシンガポール以降、同じくイギリスの植民地であったインドなどを経由してロンドンまでの乗り継ぎ路線を運航していた。
1938年にこの路線はショート23 Empire水上飛行艇を使用しての水上飛行サービスに置き換えられた。シドニーからサウサンプトンへのサービスは、経由地で乗客がホテルに宿泊する必要があったために9日間かかった。
第二次世界大戦
オーストラリアやイギリスも参戦した第二次世界大戦中、カンタス・エンパイア・エアウェイズの機材の多くは1939年9月から1945年までの間にオーストラリア政府に徴用され、航空機の多くは戦闘のため飛行中に失われている。
カンタス・エンパイア・エアウェイズは1943年〜1944年には、当時戦争中であった日本軍の脅威を受けつつも、オーストラリア連邦西オーストラリア州パースとセイロン(現スリランカ)を結ぶ水上飛行艇による直航便を運航していた。飛行は、日本軍をはじめとする枢軸国軍による攻撃を避けるため無線なしで行われ、24時間以上かかった。
第二次世界大戦後
第二次世界大戦後に、戦争による特需が終わったカンタス・エンパイア・エアウェイズは極度の財政難に陥り、ベン・チフリー首相率いるオーストラリア労働党政権によって接収された。これにより政府が株式の100%を保有する非上場の公営企業として存続することになった。また、1967年に「カンタス航空(Qantas Airways Limited)」に改名された。この措置はその後の保守政権でも継続された。
この様な状況にあったものの、大戦後ただちにカンタス航空は英国海外航空(ブリティッシュ・エアウェイズの前身)と共同でアブロ・ランカストリアンを用いたシドニー〜ロンドン間の運航を始めた。
拡大
その後カンタス航空は1948年に、当時の最新鋭大型プロペラ旅客機であるロッキードL-049 コンステレーションの引き渡しを受け、長距離路線を中心に導入を進めた。カンタス航空のネットワークはカンタスがブリティッシュ・コモンウエルス・パシフィック・エアウェイズ(British Commonwealth Pacific Airlines/BCPA)の運航を引き受けた1954年に太平洋を越えて拡張された。
1948年にはダグラス DC-4によって週1便で岩国基地への乗り入れを開始し、また1952年には、ダグラス DC-4によって週2便で羽田空港への乗り入れを開始した。その後同路線はより大型のダグラス DC-6やロッキードL-188に引き継がれ、さらにデイリー化された。
1960年代にカンタスは大型ジェット旅客機のボーイング707の導入を進める一方、オーストラリアからアジア及び中東経由、アメリカ並びにメキシコ経由でロンドンへの世界一周路線を運航するなど、拡張路線を推し進めた。
しかし、それらの路線の多くは、1970年代以降にボーイング747の導入によりさらに推し進められることとなったが、1970年代初頭に起きたオイルショックなどによる世界各国における航空需要の落ち込みを受けて廃止された。
現在
1993年にオーストラリアン航空を吸収合併して以来、すべてのオーストラリアの州都間、同じく多くの地域都市及び町の定期便を拡張され、また、オーストラリアから多くの国際路線も運航している。
2001年には、完全出資子会社であるオーストラリア航空を設立し、2004年には、完全出資子会社である格安国内線航空会社ジェットスター航空を設立した。また、カンタスはカンタスとジェットスターの2つにブランドを統合する。これに伴って、2006年4月、子会社のオーストラリア航空の事業の廃止を発表した。
2012年9月6日に、ブリティッシュ・エアウェイズとの提携を2013年に解消し、新たにエミレーツ航空と提携を結ぶ事を発表した。[8]
2016年10月28日には、翌年2017年のボーイング787導入に向け新塗装を発表。フライングカンガルーの根本的要素を残しつつブランドを進化させるコンセプトのもと、カンガルーのマークに影を作り躍動感と奥行きを与え、垂直尾翼から機体後部にかけてシルバーのラインを加え高級感を演出させた。また、コクピット窓の下には伝統を受け継ぐ形でかつて尾翼に描かれていた「翼のあるカンガルー」のマークが描かれる[9][10]。
2018年3月24日に、商業飛行としては史上初の豪欧間無着陸路線となる、パースとロンドン・ヒースロー空港を結ぶ直行路線を開設予定で、移動距離は15,000kmに迫る。今後は2022年を目途に、シドニー・ロンドン線やパース・フランクフルト線など豪欧直行便を増やす見込み。
就航都市
カンタス航空 就航都市 (2017年1月現在) | ||||
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国 | 都市 | 空港 | 備考 | |
オセアニア | ||||
オーストラリア | シドニー | シドニー国際空港 | メインハブ空港 | |
メルボルン | メルボルン空港 | ハブ空港 | ||
ブリスベン | ブリスベン国際空港 | |||
アデレード | アデレード空港 | 準ハブ空港 | ||
パース | パース空港 | |||
ケアンズ | ケアンズ国際空港 | 焦点都市 | ||
ダーウィン | ダーウィン国際空港 | |||
キャンベラ | キャンベラ国際空港 | |||
ホバート | ホバート国際空港 | |||
アリス・スプリングス | アリス・スプリングス空港 | |||
エアーズロック | エアーズロック空港 | |||
マッカイ | マッカイ空港 | |||
マウント・アイザ | マウント・アイザ空港 | |||
タウンズビル | タウンズビル空港 | |||
ブルーム | ブルーム国際空港 | |||
エクスマス | エクスマス空港 | |||
カルグーリー | カルグーリー・ボルダー空港 | |||
カラーッサ | カラーッサ空港 | |||
パラバドゥー | パラバドゥー 空港 | |||
ポートヘッドランド | ポートヘッドランド空港 | |||
ニュージーランド | オークランド | オークランド国際空港 | ||
クライストチャーチ | クライストチャーチ国際空港 | |||
ウェリントン | ウェリントン国際空港 | |||
クイーンズタウン | クイーンズタウン空港 | |||
ニューカレドニア | ヌメア | ヌメア国際空港 | ||
東アジア | ||||
日本 | 東京 | 成田国際空港 | ||
東京国際空港 | ||||
大阪 | 関西国際空港 | 2017年12月から10年ぶりの再乗り入れ、通年運航見込み[11] | ||
香港 | 香港 | 香港国際空港 | 焦点都市 | |
中国 | 上海 | 上海浦東国際空港 | ||
東南アジア | ||||
インドネシア | ジャカルタ | スカルノハッタ国際空港 | ||
フィリピン | マニラ | ニノイ・アキノ国際空港 | ||
シンガポール | シンガポール | シンガポール・チャンギ国際空港 | 準ハブ空港 | |
タイ | バンコク | スワンナプーム国際空港 | ||
西南アジア | ||||
アラブ首長国連邦 | ドバイ | ドバイ国際空港 | 2018年3月25日をもって自社便運休[12] 以降エミレーツ運航コードシェア便で運航 | |
ヨーロッパ | ||||
イギリス | ロンドン | ロンドン・ヒースロー空港 | 焦点都市、シドニー線はシンガポール経由 | |
北アメリカ | ||||
アメリカ合衆国 | ロサンゼルス | ロサンゼルス国際空港 | A380対応格納庫配置 | |
サンフランシスコ | サンフランシスコ国際空港 | |||
ニューヨーク | ジョン・F・ケネディ国際空港 | |||
ホノルル | ホノルル国際空港 | |||
ダラス | ダラス・フォートワース国際空港 | |||
南アメリカ | ||||
チリ | サンティアゴ (チリ) | アルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港 | ||
アフリカ | ||||
南アフリカ共和国 | ヨハネスブルグ | O・R・タンボ国際空港 |
日本路線は現在、東京国際空港 、関西国際空港 - シドニー国際空港間と成田国際空港 - ブリスベン空港、メルボルン空港間の4路線で、他路線はジェットスター航空に移管。
保有機材
機種 | 運用機数 | 発注機数 | 旅客定員 | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F | J | W | Y | 合計 | ||||
Airbus A330-200 | 18 | — | — | 36 | — | 199 | 235[13] | |
— | 28 | — | 243 | 271[14] | ||||
Airbus A330-300 | 10 | — | — | 28 | — | 269 | 297[15] | |
Airbus A380-800 | 12 | 8 | 14 | 64 | 35 | 371 | 484[16] | 4クラス世界最多有償座席数 |
Boeing 737–800 | 70 | — | — | 12 | — | 162 | 174[17] | |
Boeing 747-400 | 4 | — | 14 | 52 | 32 | 255 | 353[18] | 2019年目途に引退予定 |
— | 58 | 36 | 270 | 364[19] | ||||
Boeing 747-400ER | 6 | — | — | 58 | 36 | 270 | 364[20] | |
Boeing 787–9 | 4 | 4 | — | 42 | 28 | 166 | 236[21] | |
Total | 124 | 12 |
カンタスリンクの機材は以下の航空機で構成される (2011年8月現在):
ボーイング717-200型機 11機 (2機 発注中)
DHC-8型機 45機
- DHC-8-200型機 5機、DHC-8-300型機 15機及びDHC-8-Q400型機 25機 (3機 発注中) で構成される
なお、1992年から1994年まで当時の日本航空がカンタスのボーイング747-300(VH-EBT/EBX/EBYの3機)を運航乗務員ごとリースして運航したことがあった(コードシェア便ではなく純然たる日本航空便。また客室乗務員は日本航空が乗務していた)。当該機体は日本航空のフルカラー塗装がされていたが、後部胴体に「Operated by QANTAS」の表記があり、また尾翼の鶴丸(日本航空の以前のロゴマーク)が小さいなどの差異があった。タイムテーブルには当該機体で運航する便について「機内でのサービスは日本航空の客室乗務員が行うが、カンタス航空の機材及び運航乗務員で運航する」旨が書かれていた。
B767-300ER型機は2014年12月27日メルボルン発シドニー着のQF767便でラストフライト。後継機はA330。
特別塗装機
- "Nalanji Dreaming"
ボーイング747-300(VH-EBU),(*)
- "Wunala Dreaming"
- 初号機-ボーイング747-400(VH-OJB)[22],(**)
- 2号機-ボーイング747-400ER(VH-OEJ)[23]
- "Yananyi Dreaming"
- ボーイング737-800(VH-VXB)(ヤナニは先住民の言葉で、意味は「旅行している」または「行っている」である。[24])
- "Formula 1"
- ボーイング747-400(VH-OJC),(**)
- "QANTAS SOCCEROOS"
- ボーイング747-400(VH-OJS)
- "one world"
- ボーイング747-400ER(VH-OEB),(***)
- ボーイング747-400(VH-OJU)
- エアバス330-200(VH-EBL)
- "COME PLAY"
- ボーイング747-400ER(VH-OEB)
(*);現在は機体そのものが同社から退役している。,(**);現在は通常塗装による運航である。,(***);現在は別の特別塗装による運航である。
なお、カンタス航空が発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は38で、航空機の形式名は747SP-38, 747-238, 767-338ER, 747-438, 747-438ER などとなる。
マイレージサービス
マイレージサービスとして「Frequent Flyer」を運営している。ワンワールド加盟航空会社以外に下記の航空会社と提携している。
- ジェットスター
- エアリンガス
- ニューギニア航空
- 南アフリカ航空
- 中国東方航空
- エル・アル・イスラエル航空
- ジェットエアウェイズ
- アラスカ航空
- アリタリア-イタリア航空
- エア・パシフィック航空
- エアロペリカン・エアサービス
- バヌアツ航空
- ブリンダベラ航空
- エミレーツ航空
機内サービス
長距離路線の多い同社は、機内サービスにも力を入れている。最新鋭機材のエアバスA380全てと一部のボーイング747-400(ER型含む)はファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアム・エコノミー、エコノミークラスの4クラスで、ボーイング747-400はビジネスクラス・プレミアムエコノミー・エコノミークラスの3クラスで[25]。エアバスA330は、ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラスでそれぞれ構成されている。A380・B747-400(ER)のファーストクラスはスリーパーベットタイプ、A380・B747-400(ER含む)の一部にはビジネスクラスにフルフラットタイプのスカイベッドが装着されている。
またA380・B747-400・A330-300では、全ての座席にオンデマンド式の機内エンターテイメントシステムを搭載し、AVODプログラムを用いることで多くの番組視聴などが出来る。エコノミークラス以外の座席では、ノートパソコンに対応したAC電源コンセントも搭載されている。
機内食は各クラスごとに異なるが、ファーストクラス向けにはロックプールと協力のもとで、またビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスは、ニール・ペリー氏監修の食事が提供される。B747-400及びA330-300にはバーカウンターも設置されており、軽食や飲み物が用意されている。エコノミークラスはスナック・軽食・紅茶やコーヒーなどの飲み物が提供され、路線によっては該当する時間帯に合わせた食事も用意される。
広報活動
1969年に始まり数十年続いた初期のテレビコマーシャルキャンペーンはアメリカ人視聴者に向けたものであった。それはハワード・モリスの声でコアラが、多くの観光客がオーストラリアに来ると不満を言い、「カンタスが嫌いだ」と締めくくるものだった。このコアラのCMはこれまでずっと、最も素晴らしいCMとして賞賛された。長く続いている広告キャンペーンでは、オーストラリア国内の様々な有名な名所やベニスなどの海外の場所で、ピーター・アレンの “I Still Call Australia Home”(オーストラリアはいつになっても私の家)を子供達がコーラスする演奏が特徴となっている。カンタスはオーストラリアナショナルラグビーユニオンチームのカンタスワラビーズのメインスポンサーであり、オーストラリアサッカー協会(Australia’s national association football team)のサッカールー(The Socceroo)のスポンサーでもある。そしてフォーミュラワンオーストラリアグランプリのメインスポンサーを務める。2011年12月26日には、オーストラリアのクリケットを運営する
新ユニフォーム
パリにベースを置くオーストラリア人デザイナー、マーティン・グラントが2013年4月16日に公式発表になったカンタス航空社員の新ユニフォームの責任者である。このユニフォームは、デザイナーのピーター・モリッセイの名前から、社員達に日常的にモリッセイと呼ばれた前のユニフォームに変わるものとなった。カンタスの広告大使でモデルのミランダ・カーが紺、赤、フューシャピンクが施された新しいユニフォーム披露の手助けをした。カンタスの最高責任者アラン・ジョイスはカンタス社員がモデルを務めた発表イベントで、新しいユニフォームは”グローバルな舞台においてオーストラリアのスタイルを物語るもの”と語った。グラントは、最終的に製作されることになった35スタイルに絞るために1年以上にわたりカンタス社員達と話し合った。全ての社員が新しいユニフォームに満足ではなく、客室乗務員の1人は「ユニフォームはとても窮屈で、私達が行わなければならないとても肉体的な仕事にはただ単純に現実的ではない」と話した。
事故及び故障
「事業開始以来無事故である」とされている。しかし会社の公式な説明では「ジェット機を墜落させたことがない」ということであり、ジェット時代になる前にはカンタスも死傷者を含む事故を起こしている。例えば、1951年7月16日にはデハビランド・ドローバー(外部リンク)(VH-EBQ)がエンジンの故障によりニューギニアに墜落し、7名の乗客全員と搭乗員が死亡している。
カンタス航空70便緊急着陸事故
また、2005年8月20日には成田発パース行き70便(エアバスA330)が和歌山県串本沖約900kmの地点を飛行中に、貨物室の出火警告灯が複数回作動したために関西国際空港に緊急着陸した。着陸後にパイロットによって要請された消防による外部確認で機首から白い煙があがっていると報告された為パイロットはシューターを用いた緊急脱出を選択したが、その際に乗客194人のうち1人が骨盤骨折の重傷、8名が軽傷を負った。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、貨物室火災の警告灯点灯は誤作動であり、着陸後の白い煙は温度計から排出された高圧空気の断熱膨張により水蒸気が発生したものを誤認したものであると結論づけた[26]。
2008年7月24日、ロンドン発香港経由メルボルン行き(747-400型)ジャンボ機が南シナ海を飛行中、右胴体下に2.7mの穴が開き、マニラ国際空港に緊急着陸した。乗客346名、乗務員19名に怪我はなかった。
オーストラリア運輸安全局は同月30日、貨物室に積んであった酸素シリンダー(緊急時の酸素マスク用に用意されたもの)の爆発によるものと断定した。事故当時、機体は高度8800mから3000mまで急降下し、機内では酸素マスクが配られたが、10人弱の乗客が確保できなかった。
カンタス航空72便急降下事故
2008年10月7日、シンガポール発パース行きエアバス(A330-300)が、高度を急激に変更。その際、乗客乗員10名の重傷者および40名以上の軽傷者を出した(死亡者なし)。同機には303人の乗客と乗員10人が搭乗していた。
カンタス航空32便エンジン爆発事故
2010年11月4日、シンガポール発シドニー行き32便(エアバス A380-800)が、インドネシアのバタム島上空で、エンジントラブルに見舞われ、同日昼前、シンガポールの空港に緊急着陸した。地元テレビによると、着陸時に機体の下部から煙があがっていたが、待機していた消防車が消火した。乗客433人と乗員26人にけがはなかったという。左翼内側エンジンのカバーが一部欠損している映像が報道された。落下した破片による死傷者もいなかった。A380による飛行中の事故は初。
2010年11月5日夜、シンガポール発シドニー行きの当航空のボーイング747が、シンガポール国際空港を離陸直後、エンジントラブルで同空港に再び緊急着陸した。
「オーストラリア・アジア航空」
中華人民共和国に路線を持つことから、カンタス本体では中華人民共和国と対立を続ける中華民国(台湾)に運航ができなかった。そこで1990年にカンタスは中華民国への路線を運航するオーストラリア・アジア航空を設立した。ブリティッシュ・アジア航空やエールフランス・アジー航空のように別会社を装って運航するのではなく、日本アジア航空と同様の別会社であった。航空会社コードはIATA2レターがIM、ICAO3レターがAAUであった。
いくつかのボーイング747SP及び767航空機はカンタスから移籍した。垂直尾翼のデザインは赤色の地に2つのAをシンボライズしたリボンが描かれていた。しかし、同社は1996年に運航を中止した。
補足
MBS「ファミリー・クイズ」、「クイズ・その手にのるナ!!」(いずれも八木治郎司会)、テレビ朝日「クイズタイムショック」(田宮二郎司会)の優勝賞品の旅行協賛も担当していた。
2007年、オーストラリアからインドへと向かう便で、 ビジネスクラスのトイレで客室乗務員が俳優のレイフ・ファインズと性行為に及び、ムンバイのホテルでも一夜を共にしたと報じられた。これは、その乗務員が情報料と引き換えに新聞社に投稿したことで発覚。当該の客室乗務員は解雇された。
関連項目
- ジェットスター航空
- ジェットスター・アジア航空
- アワー航空
- オーストラリア航空
- カンタスリンク
ジョン・トラヴォルタ - カンタス航空親善大使 往年のカンタス塗装の自家用ボーイング707を所有
レインマン - 劇中、ダスティン・ホフマン演じるレイモンドが、「飛行機に乗るのなら死亡事故を起こしていないカンタス航空しか乗らない」というセリフがある。- カンガルールート
脚注
^ QFは QANTAS Flightの略である
^ 「Qantas」『Wikipedia英語版』 2010年11月6日 11:44 UTC。
^ 他の発音表記としては「KWON-tuhs [1]」がある。
^ オーストラリア人による発音として、fordum 「Qantas の発音」 (音声ファイル)、FORVO、2008年8月25日、2010年12月5日閲覧。
^ 「History」(英語)、Qantas Airways Limited、2010年11月6日閲覧
^ “日本発着路線をもつアルテア利用航空会社 (2015年6月現在)” (日本語). アマデウス・ジャパン. 2015年9月26日閲覧。
^ “Airlines using Amadeus” (英語). アマデウスITグループ. 2015年9月27日閲覧。
^ [2]
^ カンタス航空、787導入に合わせカンガルーロゴ刷新--流線を生かした躍動感 - マイナビニュース
^ Qantas unveils new logo - but not everyone's convinced - 9news.com.au
^ カンタス航空、12月開設の大阪/関西〜シドニー線を通年運航に変更 週3便を運航 Traicy 2017年9月14日閲覧
^ カンタスとエミレーツ、共同事業延長で運航路線の再編成を追加発表 FlyTeam 2017年10月23日閲覧
^ “Airbus 330-200 Seat Map for Configuration: 36 Business; 199 Economy – International” (2014年). 2014年5月28日閲覧。
^ “Airbus 330-200 Seat Map for Configuration: 28 Business; 243 Economy – Domestic” (2015年). 2015年1月1日閲覧。
^ “Airbus 330-300 Seat Map for Configuration: 28 Business; 269 Economy – International” (2015年). 2015年6月7日閲覧。
^ “Airbus 380 Seat Map for Configuration: 14 First; 64 Business; 35 Premium Economy; 371 Economy” (2014年). 2014年5月28日閲覧。
^ “Boeing 737–800 Seat Map for Configuration: 12 Business; 162 Economy -” (2016年). 2016年2月4日閲覧。
^ “Boeing 747–400 Seat Map for Configuration: 14 First; 52 Business; 32 Premium Economy; 255 Economy” (2014年). 2014年1月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月28日閲覧。
^ “Boeing 747–400 Seat Map for Configuration: 58 Business; 36 Premium Economy; 270 Economy” (2014年). 2014年5月28日閲覧。
^ “Boeing 747-400ER Seat Map for Configuration: 58 Business; 36 Premium Economy; 270 Economy” (2014年). 2014年5月28日閲覧。
^ “Qantas reveals Boeing 787-9 Dreamliner seating, configuration”. Australian Business Traveller. http://www.ausbt.com.au/qantas-reveals-boeing-787-9-dreamliner-seating-configuration 2016年10月27日閲覧。
^ 同社初の特別塗装機である。関西国際空港の開港日(1994年9月4日)、そして啓徳空港の閉港日(1998年7月5日)で「メモリアルフライト」を行っている。
^ 初号機と違い、エンジンには特別塗装は施されていない。
^ http://www.theqantassource.com/specialliveries.html[リンク切れ]
^ ボーイング747-400の一部機材は、プレミアムエコノミーが装着されていない機材が存在する。
^ http://araic.assistmicro.co.jp/aircraft//download/pdf/%E7%B5%8C%E9%81%8E%E5%A0%B1%E5%91%8A060929-VH-QPE.pdf
外部リンク
Qantas(英語)
カンタス航空(日本語)
カンタス航空 - 公式YouTubeチャンネル- ジェットスター航空(日本語/英語)
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