ヴィム・ヴェンダース
ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders | |||||||||||||||||||||||||||||
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第67回カンヌ国際映画祭にて (2014年) | |||||||||||||||||||||||||||||
本名 | エルンスト・ヴィルヘルム・ヴェンダース Ernst Wilhelm Wenders | ||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | (1945-08-14) 1945年8月14日(73歳) | ||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | ドイツ デュッセルドルフ | ||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 映画監督、脚本家、プロデューサー | ||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 劇映画、ドキュメンタリー | ||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1967年 - | ||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 | Edda Köchl (1968年 - 1974年) リサ・クロイツァー (1974年 - 1978年) ロニー・ブレイクリー (1979年 - 1981年) Isabelle Weingarten (1981年 - 1982年) ドナータ・ヴェンダース (1993年 - ) | ||||||||||||||||||||||||||||
公式サイト | 公式ウェブサイト | ||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||
『さすらい』 『パリ、テキサス』 『ベルリン・天使の詩』 | |||||||||||||||||||||||||||||
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ヴィム・ヴェンダース (Wim Wenders, 1945年8月14日 - ) は、ドイツの映画監督。
目次
1 経歴
2 写真展「尾道への旅」
3 作品
3.1 長編
3.2 短編
3.3 製作
4 脚注
5 関連項目
6 外部リンク
経歴
1945年8月14日、デュッセルドルフで生まれた。ギムナジウム卒業後、大学では1963年から1964年まで医学を、1964年から1965年まで哲学を専攻したが、いずれも断念した。1966年10月に画家を志してパリへ引っ越した。しかし、高等映画学院 (IDHEC) の入試に失敗。その後、モンパルナスにあるJohnny Friedlaenderのスタジオで彫刻を学んだ。この頃、1日5本以上もの映画を観る生活を送っていた。1967年、ユナイテッド・アーティスツのデュッセルドルフ・オフィスで働くためにドイツに帰国。同年秋にはミュンヘンテレビ・映画大学 (Hochschule für Fernsehen und Film München, HFF) に入学。1970年まで『FilmKritik』誌や『南ドイツ新聞』、『Twen magazine』誌、『デア・シュピーゲル』誌で映画批評を執筆した。また、1967年からは映画監督としての活動を開始し、1969年までの3年間で『警察映画』(1969年)や『アラバマ:2000光年』(1969年)、『3枚のアメリカのLP』(1969年)など8本の短編映画を製作した。
1970年、16ミリ・モノクロによる初の長編『都市の夏』を監督。1972年、友人でもあるペーター・ハントケの同名小説を映画化した『ゴールキーパーの不安』を発表し、第32回ヴェネツィア国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した。以後もハントケはヴェンダースのいくつかの作品の脚本を手がけている。1974年、アメリカからオランダへと旅する青年と少女を描いた『都会のアリス』を発表。翌1975年には戦後ドイツを表象した『まわり道』を発表。1976年の『さすらい』は即興演出によりロードムービーの頂点を極めた作品と評価され、カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞、シカゴ国際映画祭ゴールデン・ヒューゴ賞などを受賞した。これら3作品は「ロードムービー三部作」と呼ばれる。また、これらの作品により、フォルカー・シュレンドルフやヴェルナー・ヘルツォーク、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーらとともにニュー・ジャーマン・シネマの旗手として一躍注目されるようになった。
その後、一時は作風を変え、パトリシア・ハイスミスの小説を映画化した『アメリカの友人』(1977年)や死期近いニコラス・レイの姿を映した『ニックス・ムービー/水上の稲妻』(1980年)などを発表した。1982年にはフランシス・フォード・コッポラの依頼を受け、ゾエトロープ社が製作した『ハメット』の監督を務めた。しかし、製作方針をめぐりコッポラと衝突。撮影は何度も中断され、ヴェンダースはこの期間にポルトガルにわたり、映画製作の現場を舞台にした『ことの次第』を製作。同作は第39回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。1984年、サム・シェパードの脚本を元に、アメリカを舞台にしたロードムービー『パリ、テキサス』を発表。第37回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した。翌1985年には敬愛する小津安二郎に捧げたドキュメンタリー『東京画』を製作。1987年、10年ぶりにドイツで製作したファンタジー『ベルリン・天使の詩』を発表。第40回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。1989年にはファッションデザイナー山本耀司に関するドキュメンタリー『都市とモードのビデオノート』を発表した。
1991年、念願の企画だったSF大作『夢の涯てまでも』を発表。1993年には『ベルリン・天使の詩』の続編となった『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』を発表。第46回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞した。1995年、ミケランジェロ・アントニオーニの指名を受け、彼の13年ぶりの長編『愛のめぐりあい』の一部を監督した。1997年には映画と暴力の関係を扱った『エンド・オブ・バイオレンス』を発表。1999年の音楽ドキュメンタリー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はヨーロッパ映画賞やロサンゼルス映画批評家協会賞のドキュメンタリー映画賞を受賞するなど高く評価された。
2000年、U2のボノの原案を元にした『ミリオンダラー・ホテル』を発表。第50回ベルリン国際映画祭で審査員賞を受賞した。2003年にはマーティン・スコセッシのプロジェクトの一環として音楽ドキュメンタリー『ソウル・オブ・マン』を製作した。2004年には9.11以降のアメリカを舞台にした『ランド・オブ・プレンティ』を発表した。翌2005年には『パリ、テキサス』以来およそ20年ぶりにサム・シェパードと組んだ『アメリカ、家族のいる風景』を発表した。同年にはロカルノ国際映画祭で名誉豹賞を受賞した。2008年にはデニス・ホッパーが死神役で出演した『パレルモ・シューティング』を発表した。
2011年、20年にわたって企画を練っていたピナ・バウシュに関するドキュメンタリー『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』を発表。翌2012年の第84回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた。2014年、ジュリアーノ・リベイロ・サルガドと共同製作したドキュメンタリー『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』を発表。第67回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品され、特別賞を受賞した[1]。2015年、第65回ベルリン国際映画祭で名誉金熊賞を授与された[2]。同年、自身初の3D映画『誰のせいでもない』を発表。
2017年6月にはベルリン国立歌劇場の指揮者ダニエル・バレンボイムの依頼で、ジョルジュ・ビゼー作曲《真珠とり》(主演パトリツィア・チョーフィ)でオペラ演出家としてデビューした。
写真展「尾道への旅」
2006年4月29日から5月7日にかけて、東京・表参道ヒルズ本館地下3階のオー「O」で開催された。
写真家である妻のドナータ・ヴェンダースと共に、京都から尾道・鞆の浦・直島へ旅をした道中の、古都や瀬戸内の原風景を収めた写真を展示した。作風としてはヴィムが風景を、ドナータがモノクロ写真での人物を表現した。日立造船向島西工場跡地の『男たちの大和』のロケ地での写真も展示された。
また、高橋栄樹によるドキュメンタリー作品も製作された。『東京物語』の第二の舞台となった尾道の風景とともにヴェンダースによる尾道へのオマージュを表現したもので、『東京物語』に登場する浄土寺の裏山を登るシーンも記録されている。
作品
長編
都市の夏 Summer in the City (1970年)
ゴールキーパーの不安 Die Angst des Tormanns beim Elfmeter (1972年)
緋文字 Der Scharlachrote Buchstabe (1973年)
都会のアリス Alice in den Städten (1974年)
まわり道 Falsche Bewegung (1975年)
さすらい Im Lauf der Zeit (1976年)
アメリカの友人 Der Amerikanische Freund (1977年)
ニックス・ムービー/水上の稲妻 Lightning Over Water (1980年) ドキュメンタリー
ハメット Hammett (1982年)
ことの次第 Der Stand der Dinge (1982年)
パリ、テキサス Paris, Texas (1984年)
Docu Drama (1984年) ドキュメンタリー
東京画 Tokyo-Ga (1985年) ドキュメンタリー
ベルリン・天使の詩 Der Himmel über Berlin (1987年)
都市とモードのビデオノート Aufzeichnungen zu Kleidern und Städten (1989年) ドキュメンタリー
夢の涯てまでも Bis ans Ende der Welt (1991年)
時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース! In weiter Ferne, so nah! (1993年)
リスボン物語 Lisbon Story (1994年)
愛のめぐりあい Al di là delle nuvole (1995年) ※ミケランジェロ・アントニオーニと共同監督
ベルリンのリュミエール Die Gebrueder Skladanowsky (1995年)
エンド・オブ・バイオレンス The End of Violence (1997年)
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ Buena Vista Social Club (1999年) ドキュメンタリー
ミリオンダラー・ホテル The Million Dollar Hotel (2000年)
Viel passiert - Der BAP-Film (2002年) ドキュメンタリー
U2: The Best of 1990-2000 (2002年) ビデオドキュメンタリー
ソウル・オブ・マン The Soul of a Man (2003年) ドキュメンタリー
ランド・オブ・プレンティ Land of Plenty (2004年)
アメリカ、家族のいる風景 Don't Come Knocking (2005年)
パレルモ・シューティング Palermo Shooting (2008年)
Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち Pina (2011年) ドキュメンタリー
セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター The Salt of the Earth (2014年) ドキュメンタリー ※ジュリアーノ・リベイロ・サルガドと共同監督
誰のせいでもない Every Thing Will Be Fine (2015年) 3D映画 [3]
アランフエスの麗しき日々 Les beaux jours d’Aranjuez (2016年)
Submergence (2017年)
Pope Francis: A Man of His Word (2018年)
短編
Schauplätze (1967年)
Same Player Shoots Again (1968年)
Victor I. (1968年)
Klappenfilm (1968年)
Silver City (1969年)
警察映画 Polizeifilm (1969年)
アラバマ:2000光年 Alabama: 2000 Light Years from Home (1969年)
3枚のアメリカのLP Drei Amerikanische LP's (1969年)
ワニの家族から Aus der Familie der Panzerechsen (1977年) テレビシリーズ『Ein Haus für uns - Jugenderholungsheim』の一話
島 Die Insel (1977年) テレビシリーズ『Ein Haus für uns - Jugenderholungsheim』の一話
666号室 Chambre 666 (1982年) テレビドキュメンタリー
リヴァース・アングル Reverse Angle: Ein Brief aus New York (1982年) ドキュメンタリー
Night and Day (1990年) テレビ映画『Red Hot and Blue』の一篇
アリーシャと熊とストーンリング Arisha, the Bear, and the Stone Ring (1992年)
キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 Lumière et compagnie (1995年) オムニバス
Un matin partout dans le monde (2000年)- トローナからの12マイル Twelve Miles to Trona (2002年) オムニバス『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』の一篇
Other Side of the Road (2003年)
Invisible Crimes (2007年) オムニバス『Invisibles』の一篇- 平和の中の戦争 War in Peace (2007年) オムニバス『それぞれのシネマ』の一篇
- 人から人へ Person to Person (2008年) オムニバス『8 -Eight-』の一篇
もし建築が話せたら… If Buildings Could Talk (2010年)
Ver ou Não Ver (2012年) オムニバス『Mundo Invisível』の一篇- ベルリン・フィルハーモニー The Berlin Philharmonic (2014年) ドキュメンタリー。オムニバス『もしも建物が話せたら』の一話
製作
Ein Bißchen Liebe (1974年) ファイト・フォン・フェルステンベルク監督
左利きの女 Die linkshändige Frau (1978年) ペーター・ハントケ監督
RADIO ON Radio On (1979年) クリストファー・ペティット監督
...als Diesel geboren (1979年) ペーター・プルツィゴッダ、ブラウリオ・タヴァレス監督
鉄の大地、銅の空 Yer demir gök bakir (1987年) ズルフュ・リヴァネリ監督
Dream Island (1991年) ショーン・ノートン監督
L'absence (1992年) ペーター・ハントケ監督
Go for Gold! (1997年) ルシアン・セグラ監督
Rain レイン Three Days of Rain (2002年) マイケル・メレディス監督
Halbe Miete (2002年) マルク・オッティカー監督
Junimond (2002年) ハンノ・ハックフォート監督
Narren (2003年) トム・シュライバー監督
La torcedura (2004年) パスカル・レスター監督
Egoshooter (2004年) クリスティアン・ベッカー、オリバー・シュヴァーベ監督
ミュージック・クバーナ Música cubana (2004年) ヘルマン・クラル監督
The House Is Burning (2006年) ホルガー・エルンスト監督
クローンは故郷をめざす (2008年) 中嶋莞爾監督
最高の人生の選び方 The Open Road (2009年) マイケル・メレディス監督
台北の朝、僕は恋をする 一頁台北 (2010年) アーヴィン・チェン監督
Sing Me the Songs That Say I Love You: A Concert for Kate McGarrigle (2012年) ライアン・ランソン監督
もしも建物が話せたら Cathedrals of Culture (2014年) オムニバス
Return to Timbuktu (2015年) マイケル・メレディス監督
脚注
^ “THE SALT OF THE EARTH - Festival de Cannes 2014”. Cannes. 2014年11月1日閲覧。
^ “BERLINALE 2015: HOMAGE AND HONORARY GOLDEN BEAR FOR WIM WENDERS”. Berlinale. 2014年11月1日閲覧。
^ “ベンダース7年ぶり劇映画「誰のせいでもない」11月公開 J・フランコら豪華キャスト共演”. 映画.com. (2016年8月23日). http://eiga.com/news/20160823/7/ 2016年8月23日閲覧。
関連項目
- ロビー・ミューラー
- アンリ・アルカン
- リュディガー・フォーグラー
- ロニー・ブレイクリー
- ソルヴェーグ・ドマルタン
- ナスターシャ・キンスキー
- サミュエル・フラー
- ルー・リード
外部リンク
- 公式ウェブサイト
ヴィム・ヴェンダース - allcinema
ヴィム・ヴェンダース - KINENOTE
Wim Wenders - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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