現象論 (素粒子物理学)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2011年11月) |
素粒子物理学における現象論(英語:phenomenology)は、高エネルギー物理学実験への理論の適用を中心とする一分野である。
標準模型の枠内では、現象論は計算により実験結果を予測することを指す。
普通、繰り込み等も考慮して高精度の計算が行われる。
標準理論の枠外では、現象論は新規モデルの実験的帰結を扱う。
すなわちそのモデルが予言する新粒子をどのように探せばよいか、
モデルが含むパラメタをどのように計測すべきか、類似の対立モデルとどのように区別すべきか、等。
例
- 衝突実験で起きるプロセスのモンテカルロ計算
- 摂動の最低次よりさらにもう1次分の微小量 (next-to-the-leading order) まで補正した計算で粒子の生成レートと分布を求める
- 実験データからパートン(en:Parton (particle physics))の分布関数を求める
- 重いクォークの有効場の理論を適用してCKM行列要素を求める
格子ゲージ理論を適用して実験データを元にクォーク質量とCKM行列要素を求める- 「現象論的解析」すなわち標準模型の任意の部分に標準模型を超えたモデルの効果を最も一般的な形で追加したときの実験的帰結を予測する。ここで追加した効果は普通は異常カップリングや高次元の演算子でパラメトライズされる。「現象論」という単語は科学哲学的な用法より、むしろこのような研究を指すために使われることが多い。
関連項目
- en:Beyond the Standard Model
- en:phenomenology (science)
外部リンク
arXivプレプリントサーバのhep-ph分野には現象論の論文が投稿される
現象論で扱われるテーマのリスト、英ダラム大学素粒子物理学現象論研究所(IPPP, the Institute for Particle Physics Phenomenology)による
arXiv:hep-ph/0508097 Collider Phenomenology: Basic knowledge and techniques(Tao Hanによる講義ノート)
Pheno '06 シンポジウムの講演プログラムからリンクされたスライドがダウンロードできる