弓道場








弓道場(きゅうどうじょう)とは弓道、弓術を行うための道場。近的場と遠的場の2種類がある。危険を伴う弓矢を扱うので、安全に配慮した設計がなされている。県や市、町立の公共運動施設に併設されていることが多い。




目次






  • 1 設備概要


    • 1.1 射場


    • 1.2 矢道・矢取り道


    • 1.3 的場


    • 1.4 その他の設備




  • 2 脚注


    • 2.1 注釈


    • 2.2 出典







設備概要



射場


射手が的に向かって弓を引く場所。審判員席がある方向を脇正面、的の方向を的正面という。また脇正面には上座があり神棚、日章旗などが置かれる。



射位

的面からの距離が28メートル(近的)または60メートル[注釈 1](遠的)の位置。

本座

射位から数歩下がった位置。

審判席

競技などで審判、審査員が座る。



矢道・矢取り道



矢道

射場と的場までの矢が通る広間。途中に落ちた矢を保護するなどのために芝が敷かれる。砂利、土、人工芝を用いることがある。

矢取り道

矢道の脇には矢取り道が設けられ、的場に矢を取りに行く者はここを通る。



的場


近的の的場を説明する。



安土




近的の安土場

的を侯串(こうぐし、ごうぐし)で刺し立て、矢を受け止めるための土盛り。安土には主に川砂または土が使用され、川砂や山砂、大鋸屑(おがくず)を適度に混ぜ合わせ、50度前後の傾斜をつけ盛る(塩分を含む海砂は矢が錆びる原因となるので好まれない)。土が持ち込めない場所では土以外の素材が用いられる。道場から発射される矢を受け止める。射られた矢が的から外れた場合、安土がクッションの役割を果たし矢が変形しないようにする。的に的中した場合もほとんどの場合的を貫通し安土に刺さるので、外れた場合と同じような役割を果たす。

看的所

安土の脇にあり、競技の際に看的をする者が詰めたり、的や安土を整備するための道具を収納したりする部屋または小屋。



その他の設備



投光器

夜間になんらかの照明器具によって矢道や的場を照らし、的や矢をわかりやすくする。

巻藁室


巻藁を常設した部屋。矢が巻藁をはずれると壁や窓ガラスが破損するので背後に畳を立てる。

安全のための設備

撃たれた矢は大きなエネルギーをもっているので、的以外の方向へ飛ぶと重大な事故につながる危険性がある。矢が射場外に飛び出るのを防ぐために、「防矢ネット」を設置したり、窓がある看的所には「アクリル板」や「強化ガラス」を設置したりするなど、一般に弓道場では安全のための配慮がされている。



脚注


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注釈





  1. ^ 他に50、70、90メートルがあるが、多くの弓道場は60メートルで設計されている。




出典













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