死戦期呼吸
死戦期呼吸(しせんきこきゅう)とは、心停止直後の傷病者に見られる、しゃくりあげるような呼吸。現場や救急室では「ギャスピング」ということが多い[1]。
目次
1 概要
2 種類
3 処置
4 脚注
概要
死戦期呼吸は正常の呼吸とは違い、顎が動いているだけで胸が動いておらず、肺での酸素化ができていない。そのため、呼吸をしていない傷病者と同様に処置する必要がある[2]。しかし、医療関係者以外が見分けることは難しく、呼吸していると判断されてしまうことが多い。
種類
- 下顎呼吸
- 吸気時に下顎を動かして空気を飲み込むような呼吸であり、顎の動きのみで胸郭はほとんど動かない。
- 鼻翼呼吸
- 吸気時に鼻翼が広がり呼気時に鼻翼が縮まる呼吸であり、やはり胸郭がほとんど動かない。
- あえぎ呼吸
- 深い吸息と速い呼息が数回続いた後に無呼吸となる呼吸。
処置
呼吸をしていないので、なるべく早期の胸骨圧迫(心臓マッサージ)や人工呼吸、AEDによる蘇生を要する。
脚注
^ 【実際の映像】死戦期呼吸(ギャスピング)の種
^ 死戦期呼吸(下顎呼吸)を動画で理解する - みーの医学