ペルシア湾
ペルシア湾(ペルシアわん、ペルシア語:خلیج فارس khalij-e fārs خلیج پارس Khalij-e Pars)は、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンに囲まれた細長い形状の湾。ペルシャ湾とも呼ぶ。
目次
1 地理と歴史
1.1 範囲
2 名称
3 ペルシア湾と接している国々
4 関連項目
5 脚注
6 参考文献
7 外部リンク
地理と歴史
面積はおよそ23万8000平方キロメートル[1]で、長さ約1000キロメートル。平均水深100メートル、最大170メートル[1]。ホルムズ海峡を通じ、オマーン湾そしてアラビア海へと繋がっている。20世紀初頭までは、真珠採集などが盛んであった。20世紀前半にこの地域で石油が発見され、さらに大量産出地でもあることも判明した。20世紀後半には、油田開発が活発に行われ、湾内には多くの油井が存在する。油田地帯であり、また、石油輸送のための重要な水路であるため、戦略的重要性から国際政治の係争地となりやすい。湾岸戦争の湾とは、このペルシア湾をさす。
流入する大河は、湾最奥部のイラン・イラク国境を流れるシャットルアラブ川(チグリス川・ユーフラテス川)のみ。
湾内には、反時計回りのゆっくりした海流がある[2]。
範囲
国際水路機関はペルシャ湾の境界を以下のように定めている。[3]
- 南:オマーン湾の北西側境界。すなわちアラビア半島のRàs Limah (25°57'N) とイランのRàs al Kuh (25°48'N) を結ぶ線。
名称
国際的にはペルシア湾(英語:Persian Gulf)が正式名称として認知されている[4]。
「ペルシア湾」という名称は古代ギリシャにおいて用いられていた。その後イスラム圏、ヨーロッパを経て世界中に広まり、現在ではほとんどの言語でこの名称またはその訳語が使われている。
トルコでは、ペルシア湾への港町バスラにちなんで「バスラ湾」と呼ばれている。
国際水路機関発行の「大洋と海の境界(第三版)」[5]では、Gulf of Iran (Persian Gulf)としている。
アラブ諸国では、1960年代以降この湾を (الخليج العربي)「アラビア湾」と呼んでいるが、国際的に存在しない言葉である。
湾岸周辺居住者はアラブ系住民が多いとしてこれを国際名称にしようとしている(ペルシア湾呼称問題)。
対立を避けるため、単に「湾」「湾岸」「ガルフ」(英語:Gulf)と呼ぶ場合もある。たとえば湾岸協力会議の名称はそのようになっている。
ペルシア湾と接している国々
- アラブ首長国連邦
- イラク
- イラン
オマーン-ホルムズ海峡に面した飛び地ムサンダムがある- カタール
- クウェート
- サウジアラビア
- バーレーン
関連項目
- ペルシア湾呼称問題
脚注
- ^ ab『理科年表』平成28年 614頁
^ 帝国書院 新詳高等地図 2002年 105頁
^ “Limits of Oceans and Seas, 3rd edition”. International Hydrographic Organization (1953年). 2010年2月7日閲覧。
^ United Nations (2006年4月4日). “United Nations, Historical, Geographical and Legal Validity of the Name: PERSIAN GULF(英語)”. 2011年4月21日閲覧。
^ 「大洋と海の境界(第三版)」(Special Publication No.23) Archived 2012年12月2日, at the Wayback Machine. No41が該当海域
参考文献
この節の加筆が望まれています。 |
外部リンク
この節の加筆が望まれています。 |
|