独身
この記事はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。(2012年7月) |
独身(どくしん)とは、法に基づいた婚姻契約が無い状態のこと(者)を指す。民法上において配偶者がいないこと(者)のこと。
目次
1 独身と未婚
2 現代の日本における独身者
2.1 統計
2.2 他の社会問題との関連
3 備考
4 関連項目
5 脚注
独身と未婚
独身とは法律上の配偶者がいない状態の事であるが、未婚とは過去に結婚の経験が無い独身の状態(者)を指す。
よって、過去に配偶者との離婚や死別をした場合には未婚の定義として含まれない。
つまり、独身と未婚は同義ではない。
現代の日本における独身者
統計
晩婚化に伴い、20歳代、30歳代の独身率も増えている。厚生労働省発表の2005年統計では、男性30~34歳の未婚率は47.1%、女性25~29歳の未婚率は59.0%などとなっている。
結婚“できない”理由としては男女共に「適当な相手にめぐり会えない」が1位、男性では2位に「結婚資金が足りない」が突出している。一方、結婚“しない”理由としては、男女共に「自由・気楽さを失いたくない」が一位で、次いで「結婚の必要性を感じない」であった。
2007年の仕事の有無・就業形態別の結婚率の調査では、男性は各年代とも、非正規雇用者の結婚率は、正規雇用者の約半分であり、不安定な職業形態が増えたことも未婚者が増える一要因となっていることが示唆された。なお、女性の職業・就労の有無による差異は認められなかった[1]。
他の社会問題との関連
近年、日本では少子化が大きな社会問題となっているが、その理由のひとつに独身の増加が挙げられる。日本では婚外子を避けようとする傾向が強いので、生涯を通じて独身でいれば、子供を成すことは難しい。そのため少子化が進んでいる。
また、2011年の独身男女意識調査(インテージ)によれば、独身女性の夫婦別姓支持率は7割近くにも達する[2]。そのため、選択的夫婦別姓制度の導入を求める声がある。
また、一般に女性は男性より平均寿命が長いため、夫の死後長く一人で暮らす女性も増えている。熟年離婚により独身になった高齢者も少なくない。独居老人も参照のこと。
独身者と、その家族との関係も社会現象として注目されている。1999年に山田昌弘が著した『パラサイト・シングルの時代』は、独身者が親の経済力を当てにしていつまでも独立せずに同居を続ける現象を逸脱として問題提起し、ベストセラーとなった[3]。
また、独身者が自分の親を介護をするシングル介護も顕在化している。
備考
旧石器時代において子供を持てる男性は半分にも満たず、80 - 90パーセントの男性が子供を有するようになったのは人類史・社会史では新しい(マーリン・ズック 訳 渡会圭子 『私たちは今でも進化しているのか』 文藝春秋 2015年 p.180)。また一夫多妻制の社会においても、多妻を有する男性は10パーセントであり、その他は独身男性が占めている(中野信子 『不倫』 文春新書 2018年 p.48)。- 日本社会において皆婚社会となったのは1650年頃からであり(後述書)、95パーセント以上の男女が結婚している(磯田道史 『素顔の西郷隆盛』 新潮新書 2018年 p.94)。
関連項目
- 結婚
- 非婚社会
- バツイチ
- 晩婚化
- 少子化
- ジェンダー
- 独身制
- キリスト教における独身制
- 事実婚
- 光棍節
脚注
^ 平成21年版 厚生労働白書
^ http://www.intage.co.jp/net/project/20111101
^ キャサリン・S.ニューマン『親元暮らしという戦略:アコーディオン・ファミリーの時代』荻原久美子、桑島薫訳 岩波書店 2013 ISBN 9784000259262 pp.145-146.