オランダ海軍
オランダ海軍 | |
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オランダ海軍の艦首旗 | |
1488年 | |
国籍 | オランダ |
忠誠 | オランダとNATO |
軍種 | 海軍 |
規模 | 9,400 人 フリゲート6隻 建造中OPV4隻 ヘリコプター21機 + 発注中20機 |
本部 | デン・ヘルダー |
主な戦歴 | 八十年戦争 オランダ・ポルトガル戦争 英蘭戦争 スペイン継承戦争 四カ国同盟戦争 第二次世界大戦 |
指揮 | |
海軍司令官 | 海軍中将 Matthieu Borsboom |
副司令 | 海兵少将 T. van Ede, |
著名な司令官 | ミヒール・デ・ロイテル, マールテン・トロンプ, Jan van Speyk, カレル・ドールマン |
オランダ海軍(オランダかいぐん)は、オランダの海軍である。起源はハプスブルク領時代に遡り、連邦共和国の海軍を経て、王立海軍(オランダ語:Koninklijke Marine)となった。
目次
1 歴史
2 組織
3 階級
4 主要基地・施設
5 装備
5.1 艦艇
5.2 航空機
5.3 陸戦兵器
5.4 戦力推移
6 旗
7 脚注
8 参考文献
9 外部リンク
歴史
オランダは建国以前神聖ローマ帝国次いでスペインの領土となったが、毛織物産業が発展しており貿易も盛んであった。それらの商船を海賊や私略船が襲うこともしばしばであり、商人は自衛のために武装を行った。この武装商船がオランダ海軍の起源といわれる。
八十年戦争(オランダ独立戦争)ではこれらの武装商船が結集して戦った。この当時軍船とその他の船の間には特殊なものを除いて明確な境界はなかったため、多くの商船を有していたオランダは強力な海上戦力を保有する潜在能力を有していた。
1602年にオランダ東インド会社が設立され、東アジア、東南アジア諸国との大規模な貿易が始まる。これにより多くの富がもたらされた。1623年にはアンボイナ事件が起きイギリスに対してこの地域での貿易で優位に立ったものの、対立構造が決定的になった。1650年代イギリスがオランダの商船を接収して積荷を没収するようになり三次に渡る英蘭戦争が勃発した。オランダ海軍は港湾の関係上大型の艦は使用できなかったが、マールテン・トロンプやミヒール・デ・ロイテル等の名将のもと大型の戦列艦に対して健闘した。英蘭戦争が起るまでの17世紀前半はオランダの黄金時代であり、イギリスが優位になった後もオランダ海上帝国として、帝国主義時代まで続く列強の一員であった。
18世紀、オランダはフランスと戦い国力を消耗した。オランダの有力な植民地はインドネシア(オランダ領東インドが成立するのは20世紀)しかなく、他の列強に比較すると格の落ちる海軍しか整備できなかった。また1795年にはフランスに占領されバタヴィア共和国となる(フランス革命戦争)。この時期英海軍を相手としてキャンパーダウンの海戦を戦った。
20世紀、オランダは第二次世界大戦まで大きな戦争を戦うことはなかった。また、オランダは第一次世界大戦に中立であり、参戦することは無かった。
その後、大日本帝国の勢力が拡大するにつれてインドネシアの安全が脅かされることとなる。オランダは自国経済の要であるインドネシアを防衛すべく重点的にそちらに海軍戦力を配備した。1940年5月にはナチス・ドイツのフランス侵攻に伴い、オランダ本国がドイツに占領された。短時日の陸戦による戦闘が主であり、海上戦闘はほとんど無かった。また、第二次世界大戦における大日本帝国海軍とオランダ海軍の戦力差は隔絶しており、1942年に入り日本海軍がマレー・フィリピンを制圧してインドネシア侵攻に至ると、その圧倒的優位に対抗してアメリカ海軍・イギリス海軍・オーストラリア海軍と連合艦隊を組織して日本海軍に挑むも、ジャワ沖海戦、バリ島沖海戦、スラバヤ沖海戦、バタビア沖海戦にいずれも敗北して戦力をすり減らし壊滅した。
第二次世界大戦以降は西側諸国の一員としてソビエト海軍の潜水艦に備えてフリゲート等を整備した。現在ではヨーロッパ諸国と共同で設計した軍艦などを運用している。
組織
第二次世界大戦前に海軍司令長官(BDZ)の職が設けられている。この職は海軍最高司令官として機能し2005年まで続く。海軍司令長官はオランダ海軍司令官(CZMNED)、カリブ海海軍司令官(CZMCARIB)と海兵隊総司令官(CKMARNS)を主導し、デン・ハーグにある海軍参謀本部を指導する。
2005年に国軍の大規模な組織改編がなされ、統合参謀総長が指揮権を集約し各軍参謀総長は権限を制約され教育訓練を主に担当することになる。海軍の実戦部隊は海軍司令部に統合される。海軍司令部は人事、設備管理、会計管理の機能が除外されいくつかの任務は各局や参謀本部に引き継がれている。
また、海軍司令官は北大西洋条約機構の一員としてベネルクス海軍司令官(Admiraal Benelux)が設けられ、戦時および国際的演習などでベルギー=オランダ艦隊を編組し指揮する。この機能は常設となっておりデン・ヘルダー海軍基地にはベルギー海軍の参謀が置かれ統連合司令部として存在している。
2009年時点で現役兵総員約9,400人[1]。予算は99億5,000万米ドル。
- 海軍参謀本部
- 海軍司令部
- 護衛艦群
- 機雷戦部隊
- 潜水艦部隊
- 水路部
海兵隊(海兵隊は約3,100人[1])
沿岸警備隊(本国周辺を担当)
カリブ海沿岸警備隊(カリブ海領土を担当)- 空軍海軍航空部(旧海軍航空隊で現在は空軍の国防ヘリコプター集団に統合されている)
- 王立海軍士官学校
なお、オランダ本土の運河など内水の哨戒任務はオランダ陸軍が担っており、陸軍は哨戒艇部隊を保有する。
階級
日本語 | オランダ語 | 画像 | NATO階級符号 | |||
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士官 | ||||||
元帥相当の海軍大将 | Admiraal 伝統的に存在したが1956年を最後に廃止 | OF-10 | ||||
海軍大将 | Luitenant-Admiraal | OF-9 | ||||
海軍中将 | Vice-Admiraal | OF-8 | ||||
海軍少将 | Schout-bij-nacht | OF-7 | ||||
海軍准将 | Commandeur | OF-6 | ||||
海軍大佐 | Kapitein-ter-zee | OF-5 | ||||
海軍中佐 | Kapitein-luitenant-ter-zee | OF-4 | ||||
海軍少佐 | Luitenant-ter-zee 1ste klasse | OF-3 | ||||
海軍大尉 | Luitenant-ter-zee der 2e klasse oudste categorie | OF-2 | ||||
海軍中尉 | Luitenant-ter-zee 2de klasse | OF-1 | ||||
海軍少尉 | Luitenant-ter-zee 3de klasse | OF-1 | ||||
准士官および下士官、兵卒 | ||||||
海軍准尉 | Adjudant-onderofficier | OR-9/OR-8 | ||||
海軍曹長 | Sergeant-majoor | OR-7 | ||||
海軍兵曹 | Sergeant | OR-6/OR-5 | ||||
海軍伍長 | Korporaal | OR-4 | ||||
海軍一等兵 | Matroos der 1ste Klasse | OR-3 | ||||
海軍二等兵 | Matroos der 2de Klasse | OR-2 | ||||
海軍三等兵 | Matroos der 3de Klasse | OR-1 |
海軍士官候補生については各学年ごとに現行の階級制の中から指定される。第1学年は三等兵、第2学年は伍長、第3学年は兵曹、第4学年は少尉となっている。オランダ語での呼称は海軍と海兵隊とで異なるものもある。
主要基地・施設
- デン・ヘルダー海軍基地(北ブラバント州デン・ヘルダー、海軍司令部を置く主要海軍基地)
コーイ飛行場(北ホラント州デン・ヘルダー、旧海軍航空隊基地で現在は空軍艦載機部隊が所在)- フリッシンゲン(ゼーラント州フリッシンゲン、2級基地)
- アムステルダム(北ホラント州アムステルダム、2級基地)
- ヨースト・ドゥーレン兵営(北ホラント州テセル、海兵隊駐屯地)
- ヴァン・ゲント兵舎(南ホラント州ロッテルダム、海兵隊兵舎)
- ヴァン・ブラーム・ホーウクリスト兵営(ユトレヒト州ドールン、海兵隊駐屯地)
- パレラ海軍基地(キュラソー島ウィレムスタッド、海外根拠地および海兵隊訓練センター。他にカリブ海沿岸警備隊もいる)
- サヴァンナタ海軍兵営(自治地域アルバ、海兵隊駐屯地。他にカリブ海沿岸警備隊もいる)
装備
艦艇
2011年6月現在。『Jane's Fighting Ships 2011-2012』より。
過去に就役した艦艇については「オランダ海軍艦艇一覧」を参照。
- 通常動力型潜水艦
ワルラス級×4
ワルラス(S802 Walrus) - 1992年- ゼーレーウ(S803 Zeeleeuw) - 1990年
- ドーフィン(S804 Dolfijn) - 1993年
- ブルインヴィス(S805 Bruinvis) - 1994年
- フリゲート
カレル・ドールマン級×2
ファン・スペイク(F828 Van Speijk) - 1995年
ファン・アムステル(F831 Van Amstel) - 1993年
デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン級×4
デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン(F802 De Zeven Provinciën) - 2002年
トロンプ(F803 Tromp) - 2003年
デ・ロイテル(F804 De Ruyter) - 2004年
エヴェルトセン(F805 Evertsen) - 2005年
- 哨戒艦
ホラント級×4
- (P840 Holland) - 2011年
- (P841 Zeeland) - 2013年
- (P842 Friesland) - 2013年
- (P843 Groningen) - 2013年
- ドック型輸送揚陸艦(LPD)
ロッテルダム(L800 Rotterdam) - 1998年
ヨハン・デ・ウィット(L801 Johan de Witt) - 2007年
- 汎用揚陸艇(LCU)
- Mk.9型×5
- L9525-9529
- 車両兵員揚陸艇(LCVP)
- Mk.2型×6
- L9530-9535
- Mk.3型×6
- L9536-9541
- Mk.5型×4(8隻建造中)
- L9565-9576
- 機雷掃討艇
トリパルタイト級×10
- ハールレム(M853 Haarlem) - 1984年
- マーススライス(M856 Maassluis) - 1984年
- マックム(M857 Makkum) - 1985年
- ミデルブルフ(M858 Middelburg) - 1986年
- ヘレフートスライス(M859 Hellevoetsluis) - 1987年
- スキーダム(M860 Schiedam) - 1986年
- ウルク(M861 Urk) - 1986年
- ジーリクゼー(M862 Zierikzee) - 1987年
- フラールディンゲン(M863 Vlaardingen) - 1989年
- ウィレムスタット(M864 Willemstad) - 1989年
- 測量艦
- スネリウス級×2
- スネリウス(A802 Snellius) - 2003年
- ライメス(A803 Luymes) - 2004年
- 練習帆船
- ファン・キンスベルゲン(A902 Van Kinsbergen) - 1999年
- ウラニア(Y8050 Urania) - 1938年
- 補給艦
アムステルダム(A836 Amsterdam) - 1995年
ペリカーン(A804 Pelikaan)[2] - 2006年 ※ Logistic Support Vessel
カレル・ドールマン(A833 Karel Doorman) - 2015年
ゼーダークラウス(A832 Zuiderkruis) - 1975年
- 魚雷揚収船
- メルクール(A900 Mercuur) - 1987年
- 水中作業母船
- セルベロス級[3]×4
- セルベロス(A851 Cerberus) - 1992年
- アーガス(A852 Argus) - 1992年
- ノーティラス(A853 Nautilus) - 1992年
- ヒードラ(A854 Hydra) - 1992年
- タンカー
- (Y8760 Patria) - 1998年
- 支援艇
- ニーウディエップ(Y8005 Nieuwdiep) - 1972年
- 曳船
- リンゲ級×5
- リンゲ(A874 Linge) - 1987年
- レッへ(A875 Regge) - 1987年
- フンゼ(A876 Hunze) - 1987年
- ロッテ(A877 Rotte) - 1987年
- ハウエ(A878 Gouwe) - 1987年
- 港内曳船
- ブリーザント級×2
- ブリーザント(Y8018 Breezand) - 1989年
- ベルクサント(Y8019 Balgzand) - 1990年
- スヘルデ級×5
- スヘルデ(Y8055 Schelde)、ヴィーバルク(Y8056 Wierbalg)、マルズヴィン(Y8057 Malzwin)、ザートヴァル(Y8058 Zuidwal)、ゼストヴァル(Y8059 Westwal)
航空機
2011年6月現在。『Jane's Fighting Ships 2011-2012』より。
海軍航空隊は廃止され所属機は全て空軍に移管し、ヘリコプターは国防ヘリコプター集団に属している。
- 回転翼機
- NHインダストリー NH90 NFH/TNFH汎用ヘリコプター×12/8
- ウェストランド リンクス Mk.27A×21
陸戦兵器
- BV206装軌装甲車 × 156輌
BvS 10装軌装甲車 × 74輌
XA-180装甲兵員輸送車 × 20台- レオパルト1BARV海兵戦車回収車 × 4輌
- ランドローバー・ディフェンダー
メルセデス・ベンツ・Gクラス × 40台
ウニモグ × 17台- DAF社製トラック
- 120mm迫撃砲 RT
- L16 81mm 迫撃砲
- ブラント MO-60-V 60mmコマンドー迫撃砲
- ディマコ C7A1小銃
- ディマコ C7A1短小銃
- ディマコ C7軽機関銃
FN MAG汎用機関銃- ステアー SSG69狙撃銃
- アキュラシー・インターナショナル AWM対人狙撃銃
バレットM82対物狙撃銃
H&K MP5短機関銃
FN P90短機関銃
モスバーグM500散弾銃
AT4携行対戦車弾
パンツァーファウスト3携行対戦車弾
スパイク対戦車ミサイル
FIM-92スティンガー携行地対空ミサイル
戦力推移
艦種 | 1974年 | 1984年 | 1993年 | 2005年 | 2011年 |
---|---|---|---|---|---|
LC フリゲート | 4 | 4 | |||
M フリゲート | 4 [4] | 8 [5] | 8 | 2 | 2 |
GW フリゲート | 2 | 2 | 2 | ||
L フリゲート | 1 [6] | 2 | 2 | ||
S フリゲート | 12 | 10 | 6 | ||
MLM フリゲート [7] | 6 | ||||
フリゲート合計 | 25 | 22 | 18 | 6 | 6 |
哨戒艇 | 4 | 2-4 | |||
潜水艦 | 6 | 6 | 4 | 4 | 4 |
補給艦 | 2 | 2 | 2 | 1 | |
ATS | 1 | 2 | 2 | ||
JSS | 1 | 1 | |||
機雷敷設艇 | 15 | 15 | 15 | 10 | 6 |
掃海艇 | 11 | 11 [8] | |||
艦船合計数 | 59 | 56 | 40 | 28 | 21 |
LRMP 航空機 | 21 | 13 [9] | 13 | ||
ヘリコプター | 36 [10] | 30 [11] | 20 | 20 | 20 |
航空機合計 | 57 | 43 | 33 | 20 | 20 |
旗
?国旗・軍艦旗
海軍用国籍旗
海軍元帥旗(階級旗)
海軍大将旗(階級旗)
海軍中将旗(階級旗)
海軍少将旗(階級旗)
海軍代将旗(階級旗)
脚注
- ^ abMilitary Balance 2009
^ オランダ領アンティルに配備。
^ トリパルタイト級改修型。
^ De M-fregatten werden voor het eerst genoemd bij de Memorie van Toelichting bij de defensiebegroting van 1977.
^ In de defensienota 1984 ging het om een groter type M-fregat dan in de MVT 1977 nog sprake was.
^ Het Aangepast Standaardfregat, zoals genoemd in de Defensienota van 1974 was een iets groter schip dan de uiteindelijk gebouwde L-fregatten
^ Gemoderniseerde Van Speijkklasse
^ Gepland was tevens de aanschaf van 2 oceaanmijnenvegers, maar een jaar later was dit plan al geschrapt. Gepland was voorts de vervanging van de Dokkumklasse mijnenvegers vanaf 1988, met een nader te bepalen aantal van minimaal 6 en maximaal 15 mijnenvegers.
^ Aanvankelijk werd de aanschaf van 2 extra Orion P-3 vliegtuigen overwogen, maar een jaar later waren deze plannen al geschrapt.
^ Er is later zelfs nog aan 40 helikopters gedacht.
^ Gepland was de aanschaf van 8 grote helikopters, als aanvulling op de 22 (2 waren al verloren gegaan) Lynx helikopters van de MLD.
参考文献
- 『世界の艦船』(海人社)各号
- Christopher Langton, Military Balance 2009, Routledge.
- Jane's Fighting Ships 2011-2012
外部リンク
Royal Netherlands Navy homepage (オランダ語)
- Dutch Submarines
- Netherlands Koninklijke Marine (or Dutch Royal Navy) Anchor Insignia and Crest used on Admiralty Dinnerware