竹馬






タケウマ




竹馬や相撲など、日本の子供の遊びを描いた絵


竹馬(たけうま)とは遊具の一つ。2本の棒それぞれに足場を縄紐で括り付け、爪先が棒に当たる様に足場に乗り、棒を掴んでいる手と足を共に動かして歩行する。




目次






  • 1 日本


  • 2 スティルツ


  • 3 中国の竹馬


  • 4 脚注


  • 5 関連項目


  • 6 外部リンク





日本


日本では江戸時代以降に子供の遊びとして広まった。


一般的には竹で作られる事から「竹馬」(竹製の乗り物)の名で広まっているが、地域によっては竹以外の木材で作られてきた事もあり[1]、様々な呼ばれ方をしている。その内の「タカアシ」、「サギアシ」は室町時代から田楽で行われているポゴの名称でもある[2]。それら田楽の「高足」には一本の棒に乗る「一足」の他に、2本の棒に乗る「二足」があったとされ[3]、これがタケウマの由来とする見方がある[4]


1969年にはステンレススチールパイプにプラスチックの足場を備えた既製品も登場し、玩具店で販売される様になった。



スティルツ


スティルツ(英語版)とは、欧州で発達した、脚に装着して人間を嵩上げする棒状の器具である。長いものでは高さ5メートルにも及ぶ。主にパレードで使われるが、フランス・ランドの森では移動手段としても使われていた。


タケウマなど、脚に固定する代わりに手で掴んで乗るものもスティルツに含むが、区別する際には「ペグスティルツ」(Peg stilts、訳:足場スティルツ)と「ハンドヘルドスティルツ」(Hand-held stilts、訳:手持ちスティルツ)とに呼び分けられる。欧州のハンドヘルドスティルツは日本のタケウマとは異なり、(ペグスティルツ同様に)棒を足の側面に向けて乗る。こちらには子供が乗って遊ぶ他、ベルギー・ナミュールの祭では若者達による騎馬戦「Échasseurs namurois」が14世紀から行われているという[1]。




中国の竹馬


中国語では「竹馬」(竹马)を「ツウマー」と読むが、日本のタケウマとは全く異なる遊びを指す。切り落とした1本の竹を掴み、それを馬に乗る様に跨いで引き摺り回すだけのものだが、日本でも当初はこれが「タケウマ」と呼ばれていた。


日本で少年時代を意味する「チクバ」は、タケウマではなく、ツウマーにまつわる桓温の故事が語源とされているが、原典は「彼は子供の頃から私より格下だった」という内容[5]。実際の中華圏ではこれに代わり、李白の『長干行』[6]を原典とする「zh:青梅竹馬」(チンメイツウマー)という語が異性の幼馴染という意味で使われている。


なお、スティルツ自体は「zh:踩高蹺」(ツァイガオチャオ)等と呼ばれ、一説では紀元前から演劇に用いられているという[7]



脚注




  1. ^ 原体験コラム集「作って遊ぶ-竹馬-」


  2. ^ 佐藤亮一 『お国ことばを知る方言の地図帳【新版】方言の読本』 小学館、2002年、148頁、ISBN 4095041528


  3. ^ 西岡芳文(網野善彦・編) 『職人と芸能 : 中世を考える』 吉川弘文館、1994年、190頁、ISBN 9784642027052


  4. ^ 斎藤良輔「日本人形玩具辞典」(東京堂出版)257ページ


  5. ^ 故事成語で見る中国史・竹馬の友


  6. ^ 長干行:李白 (壺 齋 閑 話)


  7. ^ 『列子』での記述から(学甲鎮 高蹺陣 台南県政府)



関連項目




竹ぽっくり




  • 缶下駄 - ハンドヘルドスティルツの一種。竹製のものは「竹ぽっくり」と呼ばれる


  • 桓温 - 「竹馬の友」の語源となった


  • ドッジライン - 「竹馬経済」と形容された戦後日本の経済状況を変える為の、進駐軍主導の政策


  • 猿まわし - 人間離れしたタケウマの妙技を披露する事がある


  • 向日市 - 竹の産地。観光協会主催の「たけうま全国大会」が毎年行われる


  • 高足 - 田楽の芸

  • 春駒#玩具

  • 木馬#棒馬(ホビー・ホース)



外部リンク


  •  近代デジタルライブラリー 東京警視本署布達 ○二月二日 - 1878年(明治11年)の警察当局による、東京市街で竹馬を使用せぬよう求める通達(須原鉄二 『東京警視本署布達全書』 1886年)











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