冒険者
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冒険者(ぼうけんしゃ、英: Adventurers)とは、なにかの目的で、それが名誉、利益のために、あるいはなんらそれがもたらすものがなくても冒険それ自体のために危険な企て、冒険、試みに敢えて挑戦を試みる人たちのこと。あるいはかかる事件、事態に目撃者として遭遇した人たちも含めて言うことがある。
新大陸の発見、未知の民族や文化の探検、政治的な事件、革命の目撃、ジェット機での音速の壁への挑戦やオートバイや気球での大旅行の敢行など、さまざまな冒険のかたちがある。
中でも、「未知の地域」を対象とする踏査(探検)者に関しては、探検家と呼ぶ定義の仕方もある[1]。
目次
1 歴史上の冒険者
2 政治的な冒険
3 フィクションの中の冒険者
4 ゲームの中の冒険者
5 著名な冒険者たち
5.1 地理上の発見・航海者
5.2 極地・奥地探検家
5.3 登山家
5.4 自転車
5.5 犬ぞり
5.6 パイロット・宇宙飛行士
5.7 西部開拓史
5.8 政治的冒険家
5.9 その他
6 題材とした作品
6.1 手記
6.2 映画
6.3 小説
6.4 文芸・古典作品
6.5 テレビドラマ
6.6 漫画・アニメ
6.7 ラジオドラマ
7 脚注
8 関連項目
歴史上の冒険者
歴史上の冒険者としては、古代世界においては、不老不死の秘薬を求めて旅をしたギルガメシュ叙事詩の主人公に、古代ギリシアの英雄オデュッセウスのトロイア戦争からの帰国の旅を叙述した『オデュッセア』、あるいは中世の「ニーベルンゲンの歌」や「ローランの歌」の登場人物たちがまず挙げられるだろう。
近世では、地理上の発見に貢献した人たち、クリストファー・コロンブスからヴァスコ・ダ・ガマ、また商業上の目的や地理的な探検、文化的な使節の職務として困難な旅に敢えて挑んだその他の人々、マルコ・ポーロ、「さまよえる湖」のスヴェン・ヘディン、仏教を日本に伝えた唐僧鑑真など。そのほかの人々や新しい技術、科学的な発見に寄与した人たちも広義では冒険者の範疇に算入できるかもしれない。自動車や航空機でスピードに挑戦した人々や宇宙空間への挑戦を試みた人々も、現代的な意味での冒険者の名に値するかもしれない。
政治的な冒険
19世紀、20世紀を通し、植民地戦争から第一次、第二次の世界大戦に至る時代、民族自立やロシア革命以降、政治的激変の時代に、ジャーナリストやカメラマンとして、あるいは外国政府の外交官などの職務上、その渦中に入って、その生き証人として記録や映像にそれを残した人々も、目的としてはジャーナリズムであるとしても、その行動の性格は冒険といってもいいかもしれない。「アラビアのロレンス」と称されたトーマス・エドワード・ロレンスやロシア革命の目撃者となったジョン・リードをその代表的な例としてあげておく。
フィクションの中の冒険者
フィクションの中では、冒険小説の主人公やピカレスク小説(悪漢小説)の主人公が存在することがある。冒険小説もさまざまな出会い、遍歴を通して、富や恋愛、戦いなどの出来事が織り成されていく。冒険者は、実に現実的であったり、貧困に陥ったりしていて、金銀財宝に目がなく、時にはそれを得るためには陰謀や詐欺も辞さないというメンタリティをもつことも少なくない。スペインの悪漢小説は、15世紀半ばにその起源を発しているとされる。『ラサリーリョ・デ・トルメスとその幸運と逆境の生涯』は、ヨーロッパ中に大きな影響を与えたといわれる。18世紀には、こうしたスペインの文学モデルを元に富や栄光、幸福を追い求め、因習的な道徳の殻を破り、冒険心にあふれ不道徳な主人公を配した冒険小説が数多く執筆されるようになった。
またヴィクトリア朝時代の道徳の中には、しばしばお金のための結婚といった不道徳的な輩も許容されるようなところがあったのもこれとつながりがあるといってもよいだろう。
ゲームの中の冒険者
ロールプレイングゲームでは、プレイヤーキャラクターはしばしば職業的な旅人や冒険者として設定されていることも見られる。冒険を通して富や名声を得ようとする賞金稼ぎや海賊、空賊、傭兵の類である。彼らは、命の危険のある依頼仕事、廃坑や廃墟の探索、兇暴なモンスターの討伐など、イベントをこなすことで成長する。このようなステレオタイプが、強調つきの「冒険者」であり、ほとんどプレイヤーキャラクターと同義のものとして理解されている。しかし、冒険者でありながら、プレイヤーキャラクターではないタイプのもの(ノンプレイヤーキャラクター)も実際には存在し、プレイヤーにとって彼らとの出会いは面白いストーリー展開の切っ掛けとなることも少なくない。
著名な冒険者たち
地理上の発見・航海者
- クリストファー・コロンブス
- レイフ・エリクソン
- ヴィトゥス・ベーリング
- ジェームズ・クック
- フランシス・ドレーク
- ヴァスコ・ダ・ガマ
- フェルディナンド・マゼラン
- アベル・タスマン
- ナイノア・トンプソン
- 鄭和
- 堀江謙一
- 間宮林蔵
- 斉藤実
極地・奥地探検家
- アレクサンダー・フォン・フンボルト
櫻井進嗣(ケイビング)- ジャック・カルティエ
- 関野吉晴
- 角幡唯介
- デイヴィッド・リヴィングストン
- ベア・グリルス
- 河野兵市
- 上温湯隆
- 永瀬忠志
- 白瀬矗
- ロアール・アムンセン
- 大場満郎
登山家
- エドモンド・ヒラリー
- テンジン・ノルゲイ
- ジョージ・マロリー
- 植村直己
- ラインホルト・メスナー
- 三浦雄一郎
- 長谷川恒男
- 小西政継
- 野口健
- 竹内洋岳
- 山野井泰史
- 田部井淳子
- 加藤文太郎
- 加藤保男
- 谷口けい
- 栗城史多
- 平山ユージ
- 尾崎隆
- 山田昇
自転車
- ハインツ・シュトゥッケ
- 安東浩正
- 池本元光
- 中西大輔
- 平田オリザ
犬ぞり
- 舟津圭三
- 本多有香
- 山崎哲秀
パイロット・宇宙飛行士
- チャールズ・リンドバーグ
- ローラ・インガルス
- エミー・ジョンソン
- 兵頭精
- チャック・イェーガー
- ニール・アームストロング
- ユーリィ・ガガーリン
- 神田道夫
- 毛利衛
- 向井千秋
- 秋山豊寛
西部開拓史
- カラミティ・ジェーン
- ワイアット・アープ
政治的冒険家
- ジョン・リード
- マタ・ハリ
- トーマス・エドワード・ローレンス
- アンドレ・マルロー
- ジョージ・オーウェル
- チェ・ゲバラ
- 伊能忠敬
- 坂本龍馬
- ジョン万次郎
- 高杉晋作
- 中浦ジュリアン
- 支倉常長
その他
- ロッキー青木
- 早川伸吾
- 流浪馬里奥
- 山下清
- 野茂英雄
- イモトアヤコ
- 西村瑞樹
- 中山嘉太郎
- 長澤奏喜
題材とした作品
手記
- 垂直の記憶
- 青春を山にかけて
太平洋ひとりぼっち(1962年に映画化)
映画
- 冒険者 (1920年)
冒険者たち (1967年)- 冒険者 (1970年)
- 小さな冒険者 (1971年)
冒険者カミカゼ -ADVENTURER KAMIKAZE- (1981年)
南極物語(1983年)- 冒険者たち ガンバと7匹のなかまたち (1984年)
風の谷のナウシカ(1984年)
植村直己物語(1986年)
魔女の宅急便(1989年)
菊次郎の夏(1999年)
トゥームレイダー (映画) (2001年)
長州ファイブ(2006年)
小説
- ※は複数の小説や映画など作品化されたもの
ロビン・フッド ※
インディ・ジョーンズ シリーズ ※
英雄コナン ※
- ログ・ホライズン
フォーチュン・クエスト(無印、新装版、II、リミテッド、など)- 海底二万マイル
- 孤高の人
- 地底旅行
- 三銃士
- モンテ・クリスト伯
- アラスカ物語
- ゲド戦記
- 芙蓉の人
- 十五少年漂流記
- 宝島
- 精霊の守り人
- トムソーヤの冒険
- ハックルベリーの冒険
- 八十日間世界一周
- かいけつゾロリ
- アルスラーン戦記
- 神々の山嶺
- ガリバー旅行記
文芸・古典作品
- 西遊記
- 三国志
テレビドラマ
- サマーレスキュー
- 轟轟戦隊ボウケンジャー
- 南極大陸
- 芙蓉の人
漫画・アニメ
- アルスラーン戦記
- 宇宙兄弟
- 宇宙戦艦ヤマト
- 海のトリトン
- おーい竜馬
- 黄金勇者ゴルドラン
- 岳 みんなの山
- ガンバの冒険
- 銀河鉄道999
- 銀河伝説WEED
- 銀牙-流れ星 銀-
- キングダム
- コロッケ!
- ジャングル大帝
- ジョジョの奇妙な冒険
- 聖闘士星矢
- 宇宙よりも遠い場所
- タンタンの冒険旅行
- ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ
- デジモンシリーズ
- ドラゴンボール
- トリコ
- 七つの大罪
- ナルト
- 氷壁の達人
- フェアリーテイル
- 不思議な海のナディア
- ベルセルク
- 北斗の拳
- ポケットモンスター
- マギ
- 魔法陣グルグル
- 未来少年コナン
- ヤマノススメ
- 落第忍者乱太郎
- ラディアン
- ルパン三世
- ONE PIECE
- HUNTER×HUNTER
ラジオドラマ
- 獅子の城塞(NHK-FM青春アドベンチャー)
- ジャガーになった男(NHK-FM)
シュナの旅(NHK-FM FMシアター)- スカラムーシュ(NHK-FM)
脚注
^ たんけん【探検/探険】の意味 - goo辞書(デジタル大辞泉)
関連項目
- 冒険
- 冒険活劇
- 洞窟潜水
- 冒険小説
- 海洋冒険小説
- 冒険映画