スロバキア国鉄


























































スロバキア共和国鉄道
Železnice Slovenskej republiky

Klemensova 04.jpg
スロバキア共和国鉄道本社
種類
特別法に基づく特殊法人(Iná právnicka osoba)
略称
ŽSR
本社所在地
スロバキアの旗 スロバキア
ブラチスラヴァ市クレメンソヴァ通り8番地
設立
1992年12月30日(国有会社設立)
1993年12月30日(特殊法人承継)
業種
陸運業
事業内容
国鉄線施設の管理および運営事業
代表者
ヨゼフ・ベリシュ(経営委員長)
(Jozef Beliš)
ウラジミール・リュプターク(総裁)
(Vladimír Ľupták)
資本金
8億0,016万9,954.92ユーロ
(2009年7月7日-)
売上高
4億3,251万2,000ユーロ
(2010年12月期)
総資産
28億5,388万6,000ユーロ
(2010年12月期)
従業員数
16,989人
(2010年12月期)
外部リンク
http://www.zsr.sk/
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スロバキア国鉄(スロバキア共和国鉄道。スロバキア語:ŽSR, Železnice Slovenskej republiky)は、スロバキアの国鉄事業を所管する特殊法人。チェコスロバキア連邦共和国の連邦制解消(ビロード離婚)にともなうチェコスロバキア国鉄(チェコスロバキア国家鉄道公団。ČSD)のスロバキア国内路線および車両の承継法人であった旧・スロバキア共和国鉄道国有会社(Železnice Slovenskej republiky, š.p.)を1994年に承継した。列車運行事業の民営化政策によって、現在は国鉄線の施設に関する保有および管理・運営事業を行っている。




目次






  • 1 概要


    • 1.1 スロバキアの鉄道再編


      • 1.1.1 世界金融危機以降の大合理化






  • 2 保有路線


    • 2.1 運行事業者


      • 2.1.1 国際線






  • 3 列車種別


  • 4 保有車両


  • 5 スロバキアの国鉄系労組


  • 6 関連組織


    • 6.1 スロバキア共和国鉄道消防部(ZPOŽ)


    • 6.2 鉄道警察(ŽP)


    • 6.3 鉄道軍(ŽelV)




  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク


  • 9 脚注





概要




スロバキア国鉄が保有・管理・運営を行う鉄道施設(ポプラト=タトリ鉄道駅)




駅の旅客サービスも列車運行事業と完全に分離しスロバキア国鉄が所管している(プレショウ鉄道駅)




保線関係の業務は国鉄が所管している(MVTV02形架線補修用ディーゼル動車、2016年)





2012年に運行が始まったスロバキア国鉄線上における民間企業初の本格的な都市間旅客列車。チェコ・レギオジェット社がブラチスラヴァ─ドゥナイスカー・ストレダ─コマールノ間で運行(ブラチスラヴァ中央駅)


チェコスロバキアの連邦制解消にともない、スロバキア国内のチェコスロバキア国鉄事業は、チェコスロバキア国家鉄道公団の解散に関する法律(チェコスロバキア連邦議会1992年法律625号、スロバキア語:Zákon o zániku štátnej organizácie Česko-slovenské štátne dráhy)および改正国有会社法(チェコスロバキア連邦議会1990年法律第111号、スロバキア語:Zákon o štátnom podniku)に基づき、1992年12月30日に設立された国有会社(štátny podnik)のスロバキア共和国鉄道国有会社が承継した[1]


しかし国鉄事業への国の経営関与強化を図るウラジミール・メチアル政権は、同年9月に成立したスロバキア共和国鉄道法(スロバキア共和国国民議会1993年法律258号、Zákon o Železniciach Slovenskej republiky)に基づく特殊法人の現・スロバキア共和国鉄道を設立し、1993年12月30日付で国鉄事業を承継した[2]


のち1998年、チェコスロバキア国鉄時代にブラチスラヴァ地域総局の情報技術部長を務め、運輸通信公共事業大臣も務めたスロバキア民主連立(当時)党首のミクラーシュ・ズリンダが首相に就任し、国鉄を含む国有会社の民営化政策を打ち出した。


国鉄は2002年1月1日に分社化され、列車運行事業については新たに設立した国有の鉄道企業体株式会社(ZSSK, Železničná spoločnosť, a.s.)に譲渡した。国鉄は引き続き特殊法人として、駅を含む鉄道施設の保有・管理・運営と、輸送指令業務などの地上現業業務を行い、鉄道施設におけるサービス業務も所管している。職員数は1万8118人(2006年)で、鉄道関係の企業体としてはなおスロバキア最大の組織である。


現在はブラチスラヴァに中央総局(Generálné riaditeľstvo)、コシツェとトルナヴァに地方総局(Oblastné riaditeľstvo)を置き、保線などを所管する鉄道施設保守地域総局(Regionálne riaditeľstvo údržby železničnej infraštruktúry)をズヴォレンとジリナに、鉄道橋の保守を所管する橋梁部(Mostný obvod)をブラチスラヴァとコシツェに置いている[3]


国鉄は運行区間延長および列車重量、路線等級によってZSSKなどの列車運行事業者から路線使用料を徴収し歳入に充てているが、料金水準は西欧に比べ高水準にある中東欧諸国の中でももっとも高く、旅客列車を運行する鉄道企業体スロバキア(ZSSK)側は経営圧迫の大きな要因の一つだと指摘している。


スロバキア国鉄線は、軌道の保守水準の低さから列車の表定速度がEU諸国に比べて低い上、経済発展にともなうモータリゼーションの進展で踏切事故が多発している。2006年の国鉄線上での死傷事故は618件で2004年の1.2倍だったが、損害額は5240万スロバキアコルナで同2.4倍に達しており、件数の増加だけでなく、事故の規模が重大化する傾向が現れた。このため欧州投資銀行(EIB)の融資を受けて、2015年までに主要幹線の最高速度160km/h化、電化区間延伸、軌道強化、駅構内設備の改修に加え、保安設備の強化を行う鉄道網整備を進めている。



スロバキアの鉄道再編


1998年に発足したズリンダ政権は、地方の不採算線区廃止と民営化を条件に、1999年から欧州投資銀行による国鉄への融資を取り付けた。2000年には「スロバキア共和国鉄道の転換と再編に関するプロジェクト」(Projekt transformácie a reštrukturalizácie Železníc SR, 2000年政府決議830号)で、列車運行を廃止または他の事業者に行わせる線区として「地方線」(Regionálna dráha)32線区を指定した。2002年1月1日の国鉄分社化では、上下分離方式を取って列車運行事業と営業用車両の保有管理事業について鉄道企業体株式会社に分割した。


鉄道企業体は、経営立て直しと将来の完全民営化に向け、地方線の運行廃止のほか、ローカル列車の大幅削減や運賃の引き上げを行うとともに、大規模な人員整理を進めたため、当局と労働組合との対立が深刻化。このため2003年にはスロバキア共和国労働組合同盟総連盟(KOZ SR, Konfederácia odborových zväzov Slovenskej republiky)の主導で、スロバキア史上最大といわれるストライキに発展した。


さらに政府は2005年1月1日、旧ZSSKの貨物部門売却を行うために、旅客鉄道事業の鉄道企業体スロバキア株式会社(ZSSK, Železničná spoločnosť Slovensko, a.s.)と、貨物鉄道事業の鉄道企業体カーゴ・スロバキア株式会社(ZSSK Cargo, Železničná spoločnosť Cargo Slovakia, a.s.)の2つの国有企業を新たに設立し、旧ZSSKの事業を再分割した。


鉄道企業体カーゴ・スロバキアについてはただちに民間売却に向けた入札が実施され、オーストリアのRail Cargo Austriaが事実上落札したが、直後の2006年の総選挙で新たに政権党となった新政党スメル(SMER)が売却を凍結した。2007年には一時チェコ鉄道の子会社、ČDカーゴ株式会社(ČD Cargo)が買収に名乗り出たが、連立与党の一つで、連邦制解消に踏み切った当時の政権党だった人民党・民主スロバキア運動(ĽS-HZDS)が反対。政府は2012年末をめどに国有持株会社を新設し、スロバキア国鉄と鉄道企業体スロバキア、鉄道企業体カーゴ・スロバキアの3社を再統合する方針を2009年末に示した[4]



世界金融危機以降の大合理化


2010年に発足したズリンダが率いるスロバキア民主キリスト教連合・民主党などによる中道右派政権は、前政権の統合方針を白紙撤回した。政府は再び鉄道企業体カーゴ・スロバキアの民間売却を試みる方針を示すとともに、世界金融危機以降の需要落ち込みに対応した急進的な合理化を3社に要求した。これを受け3社は2011年3月、合わせて5000人規模の大規模な人員整理を含む合理化策を決定した[5]



  • スロバキア国鉄 - 列車運行休止路線など遊休不動産の売却。2011年7月1日までに1700人解雇、さらに2012年末までに約1000人を解雇。

  • 鉄道企業体カーゴ・スロバキア - 2009年に世界金融危機の影響緩和策として受けた政府融資1億6600万ユーロの返済繰り延べ要請。2012年1月までに段階的に1800人を解雇。

  • 鉄道企業体スロバキア - 8線区70本の列車運行廃止、2013年までに段階的に621人を解雇。


政府の方針が大規模な鉄道合理化推進に転換したことに対し、地方線を抱える地方都市では急速に危機感を強め、廃止反対の署名活動や沿線村長による国鉄および鉄道企業体スロバキアへの抗議が行われるなど、波紋が広がった[6][7]



保有路線


詳細はスロバキアの鉄道路線一覧を参照。




路線図(2010年現在)


スロバキア国鉄が保有する路線総延長は3658km(2006年現在)で、その内訳は次の通り。



  • 標準軌 : 3509km(うち直流3000V電化区間675km、交流25kV50Hz電化区間758km)

  • 広軌 : 99km(軌間1520mm、直流3000V電化)


広軌線(ŠRT, Širokorozchodná trať)はウクライナ鉄道に接続するチョプ─チエル・ナッ・チソウ鉄道線チエル・ナッ・チソウ─チエル・ナッ・チソウ広軌線鉄道駅間(営業キロ8.8km、標準軌線併設)およびウジホロド─ハニスカ・プリ・コシツィアフ鉄道線マチョウツェ国境─ハニスカ・プリ・コシツィアフ広軌線鉄道駅(営業キロ88.1km、マチョウツェ以西は標準軌線併設)の2路線を保有し、チエル・ナッ・ティソウ鉄道駅とマチョウツェ鉄道駅には貨物積み替えを行う「東部スロバキア積替ヤード」(VSP, Východoslovenské prekladiská)を置いている。


狭軌線については以下の4鉄道路線を保有する。運行事業者はいずれも旅客列車のみを運行しており、貨物輸送は行っていない。なおコシツェ子供歴史鉄道については保線・営業(乗車券販売)についても国鉄に代わりコシツェ市交通企業株式会社(DPMK, Dopravný podnik mesta Košice, a.s.)が行っている。




  • 鉄道企業体スロバキア株式会社(Železničná spoločnosť Slovensko, a.s.)運行


    • タトラ電気鉄道(直流1500V、軌間1000mm、営業キロ35.0km。スロバキア語:TEŽ, Tatranské elektrické železnice)

    • シュトルバ─シュトルブスケー・プレソ間ラック式鉄道(直流1500V、軌間1000mm、営業キロ4.8km。ラック方式はリッゲンバッハ式。スロバキア語:Ozubnicová železnica Štrba - Štrbské Pleso)




  • トレンチーン電気鉄道非営利法人(Trenčianska elektrická železnica, n.o.)運行

    • トレンチーン電気鉄道(直流600V、軌間760mm、営業キロ5.5km。スロバキア語:TREŽ, Trenčianska elektrická železnica)



  • 市民協会コシツェ子供鉄道(OZ Detská železnica Košice)運行

    • コシツェ子供歴史鉄道(非電化、軌間1000mm、延長4.2km。スロバキア語:KDHŽ, Košická detská historická železnica)



国内にはほかに公営鉄道線として観光用の旧森林鉄道3路線と農業博物館鉄道(ニトラ市)があるが、これらはスロバキア国鉄の管轄外である。



運行事業者


上下分離が行われた2002年以降、国鉄線での列車運行を行う事業者は、国鉄の鉄道施設を利用した運送契約をスロバキア国鉄と締結しなければならない。契約事業者は2018年現在、16か国57事業者である(事業者数には旧スロバキア国鉄の鉄道企業体スロバキア、鉄道企業体カーゴ・スロバキアを含む。国の数にはスルプスカ共和国を含む)[8]。各事業者は国鉄との契約内容に応じて、貨物あるいは旅客の定期、不定期、臨時列車を運行している。



国際線





ブラチスラヴァ=ペトルジャルカ鉄道駅でハンガリー・ヘジェシャロム行きOs2809列車として発車を待つジェール・ショプロン・エーベンフルト鉄道(GySEV)の気動車。同社乗り入れ先のMÁVスタートの列車としてライカ経由で運行(2018年)


スロバキア国鉄線において、隣国の国鉄系および元国鉄系の旅客列車運行事業者が国境を越えて線区全体の旅客列車運行を所管している国際線区間は次の9路線である。(斜体駅名は相手国の駅、かっこ内は所管事業者)。これは上下分離以前から行われているものであり、スロバキア国鉄との運送契約による運行事業には含まれない。




  • ブラチスラヴァ=ペトルジャルカ – キッツエー(ÖBB旅客交通株式会社)


  • ブラチスラヴァ中央 – クーティ – ブジェツラフ(チェコ鉄道株式会社)

  • ノヴェーメスト・ナド・ヴァーホム – ウルボウツェ – ヴェルカー・ナド・ヴェリチュコウ(チェコ鉄道株式会社)

  • トレンチアンスカ・テプラー – ホルネー・スルニエ – ウラールスキ・プルースミク(チェコ鉄道株式会社)

  • プーホウ - ルーキ・ポッ・マキトウ - ホルニー・リデチュ(チェコ鉄道株式会社)

  • チャッツァ - モスティ・ウ・ヤブルンコヴァ(チェコ鉄道株式会社)

  • チャッツァ - ズヴァールドニ(地域交通株式会社)※ポーランド国内16県政府の出資企業で2008年以降非国鉄系。

  • コシツェ - チエル・ナッ・チソウ - チョプ(ウクライナ鉄道公社)

  • ブラチスラヴァ=ペトルジャルカ - ライカ(MÁVスタート株式会社)


これとは別に、国内のブラチスラヴァ - コマールノ線(路線番号131)では、鉄道企業体スロバキアが旅客列車運行を取りやめているため、国鉄と運送契約を結んでいるレギオジェット株式会社(チェコ)が線区内のすべての旅客列車を運行している。



列車種別


営業列車の列車種別については運行事業者である鉄道企業体カーゴ・スロバキア、鉄道企業体スロバキアおよびレギオジェット、レオエクスプレス、その他各国の列車運行事業者の当該項目を参照のこと。


2002年の分社化以降、スロバキア国鉄では貨物および旅客列車の運行事業は行っていない。以下の種別の非営業列車を運行する。



  • Služobný vlak (Služ, 職用列車)
    設備保守作業や配給用の列車



保有車両


スロバキア国鉄の営業用車両については、旧ZSSKを経てすべてZSSKおよびZSSK Cargoに移管されている。現在は保線用車両およびブラチスラヴァ交通博物館所蔵の歴史的車両を保有している。


保線用動力車両は730形電気式ディーゼル機関車、754形液体式ディーゼル機関車および架線補修用ディーゼル動車(MVTV01形、MVTV02形、MVTV03形)を保有。歴史的車両は蒸気機関車9両、電気機関車1両、ディーゼル機関車6両、電車2両、ディーゼル動車4両を保有している。



スロバキアの国鉄系労組


チェコスロバキアにおける鉄道産業の労働組合は、すでにオーストリア=ハンガリー帝国時代の1896年に機関士組合として職種別労働組合が結成され活動を行っていたが、社会主義時代にはチェコスロバキア共和国機関士連盟(Federácia strojvodcov v Československej republike)などすべての労働組合が、合同労働組合法(チェコスロバキア暫定国民議会1946年法律144号、Zákon o jednotné odborové organisaci)に基づき革命的労働組合運動(ROH, Revoluční odborové hnutí)に統合されたため消滅し、プラハの春を受けて1968年に結成された機関車乗務員連盟(Federácia rušňových čiat)もまもなく活動停止した[9]


スロバキアにおける現在の国鉄系労働組合は、民主化後のチェコスロバキア時代に復活した職種別組合を元とする機関士連盟(FS)や駅務員運行員労働組合連合会(OAVD)などがあり、スロバキア国鉄および鉄道企業体スロバキア、鉄道企業体カーゴ・スロバキアの3社にまたがって組織されている。2009年2月には、運輸郵政通信省(当時)の再編合理化政策に伴う国鉄系3社の従業員への影響緩和などをかかげ、FSとOAVD、2008年結成の鉄道職員労組同盟(OZZŽ)の3組合が鉄道運輸労働組合総同盟(ZOOvŽD, Zväz odborových organizácií v železničnej doprave)を結成し、運輸郵政通信関係の各単産で組織する運輸郵政通信労働組合総連合会(AOZDPT, Asociácia odborových zväzov dopravy, pôst a telekomunikácií)に加盟した。


当局と労働協約(Kolektívna zmluva)を結ぶ労働組合は次の通り[10][11][12]太字は鉄道運輸労働組合総同盟(ZOOvŽD)加盟組合。































































































































名称
ŽSR
ZSSK
ZSSK Cargo
備考

スロバキア共和国機関士連盟
FS SR
Federácia strojvodcov Slovenskej republiky



機関区職員で組織。23機関区に支部。FS SR

駅務員運行員労働組合連合会
OAVD
Odborová asociácia výpravcov a dispečerov



鉄道駅職員で組織。全国に4地方協議会。OAVD

鉄道職員労働組合同盟
OZZŽ
Odborový zväz zamestnancov železníc




OZZŽ
鉄道労働組合連合
OZŽ
Odborové združenie železničiarov



全国に4地方事務所。OZŽ
運行員勤労者連盟
FPP
Federácia prevádzkových pracovníkov




鉄道労働者労働組合同盟
ŽROZ
Železničiarsky robotnícky odborový zväz




鉄道事業職員連合
ZPZŽ
Združenie prevádzkových zamestnancov železníc




独立キリスト教労働組合スロバキア・鉄道部門
NKOS-Ž
Nezávislé kresťanské odbory Slovenska - železnice




NKOS
東スロバキア拠点労働組合連合
OZ-VSP
Odborové združenie Východoslovenských prekladísk




鉄道職員連合
ÚŽZ
Únia železničných zamestnancov




列車乗務員連盟
FVČ
Federácia vlakových čiat




スロバキア鉄道同盟団
SSŽ
Syndikát slovenských železníc




スロバキア共和国鉄道労働組合
OŽSR
Odbory Železníc Slovenskej republiky






関連組織



スロバキア共和国鉄道消防部(ZPOŽ)




国鉄消防部の消防車(2008年)




鉄道警察の警察車両と警察官(2005年)


スロバキア共和国鉄道消防部(ZPOŽ, Závod protipožiarnej ochrany Železníc Slovenskej republiky)は、スロバキア国鉄が所管運営した消防機関である。チェコスロバキア国鉄公団から承継したもので、鉄道施設や車両の事故、火災時の消防救難活動を業務とした。2008年現在の隊員数は178人で、ブラチスラヴァ、ジリナ、ズヴォレン、ノヴェー・ザームキ、コシツェに本署を、ストゥーロヴォ、ポプラト、チエル・ナッ・チソウに支署を置いた。2014年に業務を内務省消防救助隊(HaZZ, Hasičský a záchranný zbor)に移管して廃止された。



鉄道警察(ŽP)


鉄道警察(ŽP, Železničná polícia)は、鉄道輸送に関する警察業務を担当する機関で、チェコスロバキア時代の鉄道保安武装隊(スロバキア語 : ZOOŽ, Zbor ozbrojenej ochrany železníc、チェコ語 : SOOŽ, Sbor ozbrojené ochrany železnic)を承継して1993年に発足した。


ŽSRと同じく旧・運輸郵政通信省所管だったが、2009年の法改正で国家警察隊(PZ, Policajný zbor)を所管する内務省に移管。ŽPは2011年1月にPZと統合され、2015年末までに制服などの切り替えが行われた[13]


国内の鉄道輸送網を利用する旅客・貨物の保護および治安維持、犯罪捜査、国外からの麻薬・タバコの密輸入取り締まりなどの鉄道公安業務のほか、鉄道事故や鉄道事業者の安全管理体制の調査を行う権限を有している。また鉄道警察の所管業務であった高速道路における車両重量の監視、ノンストップ自動料金収受システムの不正取り締まりなど[14]は、国家警察隊編入後に料金所警察(Mýtna polícia)として部門分離された。



鉄道軍(ŽelV)


鉄道軍(ŽelV, Železničné vojsko)は、かつて旧・運輸郵政通信省が所管した軍で、チェコスロバキア連邦運輸省鉄道軍を承継して1992年12月31日に発足した。軍事法に定める国内3軍の1つとされ、有事における鉄道軍事輸送および鉄道施設の防衛、建設、補修を目的とし、鉄道橋や道路橋の災害復旧工事も行った。


スロバキアの北大西洋条約機構加盟に向けた2002年の国内軍事組織再編にともない同年12月31日付で廃止され、部隊は国有土木建設会社の補修技術・鉄道管理株式会社(TOOŽ, Technická obnova a ochrana železníc,a.s.)に改組された。現在は鉄道橋の補修・掛け替えや高速道路高架橋建設などを主な事業としており、2004年にはドナウ川で施工されたアポロ橋(ブラチスラヴァ市、2006年供用開始)の桁架設工事も手がけた[15]



関連項目



  • 地方線 (スロバキア)

  • スロバキア国鉄の車両一覧


  • チェコスロバキア国鉄(ČSD)


  • 鉄道企業体 (スロバキア)(旧ZSSK)


  • 鉄道企業体カーゴ・スロバキア(ZSSK Cargo)


  • 鉄道企業体スロバキア(ZSSK)


  • ブラチスラヴァ地域鉄道線企業体(BRKS)


  • 鉄道施設管理公団 (チェコ) (SŽDC) - チェコにおける国鉄線施設保有および管理・運営事業体。公団(státní organizace)。


  • チェコ鉄道(ČD)



外部リンク



  • スロバキア国鉄(ŽSR)(スロバキア語・英語・独語)


脚注





  1. ^ Výpis z Obchodného registra Okresného súdu Bratislava I ; Pš 256/B(ブラチスラヴァ1区商業登記裁判所登記簿抄本:登記番号Pš 256/B) スロバキア共和国法務省


  2. ^ Výpis z Obchodného registra Okresného súdu Bratislava I ; Po 312/B(ブラチスラヴァ1区商業登記裁判所登記簿抄本:登記番号Po 312/B) スロバキア共和国法務省


  3. ^ Organizačná štruktúra スロバキア国鉄


  4. ^ "Rozdelené železnice chce štát opäť spojiť" PRAVDA紙、2009年12月27日付


  5. ^ Železnice prepustia okolo 5-tisíc zamestnancov(鉄道は5000人の職員を解雇する) SITAスロバキア通信社、2011年3月3日付


  6. ^ Trenčianské Teplice začali s petíciou proti rušeniu vlakov(トレンチアンスケ・テプリツェで列車廃止に対する嘆願署名始まる) SITAスロバキア通信社、2011年2月22日付


  7. ^ Kysuckí starostovia považujú rušenie vlakov za tragédiu(キスツコの村長らは列車への悲劇を妨害しようと考える) SITAスロバキア通信社、2011年2月22日付


  8. ^ Zoznam dopravcov na sieti ŽSR(ŽSR路線網における運輸事業者一覧) VLAKY.NET


  9. ^ 1896 - 110 rokov FS - 2006(機関士連盟110周年) スロバキア共和国機関士連盟、2006年


  10. ^ "KOLEKTÍVNA ZMLUVA ŽSR 2008-2011"(スロバキア国鉄労働協約2008年-2011年) スロバキア国鉄


  11. ^ "Kolektívna zmluva Železničnej spoločnosti Slovensko, a.s. 2008 - 2010"(鉄道企業体スロバキア株式会社労働協約2008年-2010年) 鉄道企業体スロバキア株式会社


  12. ^ "Podniková kolektívna zmluva ZSSK CARGO 2011"(鉄道企業体カーゴ・スロバキア企業労働協約2011年) 鉄道企業体カーゴ・スロバキア株式会社


  13. ^ Železničná polícia sa od budúceho roka začlení do Policajného zboru(鉄道警察は来年から国家警察隊に統合される)スロバキア共和国内務省、2010年9月7日


  14. ^ Služby Železničnej polície(鉄道警察の業務) (内務省警察部門公式サイト)


  15. ^ Referencie(補修技術・鉄道管理株式会社公式サイト)






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