ビリー・カーン
ビリー・カーン プロフィール
初出作品:餓狼伝説
格闘スタイル:棒術
出身地: イギリス
生年月日:1966年12月25日
身長:179cm
体重:78kg
血液型:B型
趣味:洗濯
大切なもの:妹(リリィ)
好きな食べ物:
卵料理(『餓狼』シリーズ、『KOF'2002』まで)- 妹の手料理(『KOF'2003』より、『KOF MI』シリーズ)
嫌いなもの:
命令(『餓狼』シリーズ、『KOF'2002』まで)- 汚れた服(『KOF'2003』より、『KOF MI』シリーズ)
特技:ギターのソロプレイ(『RBS』)
得意スポーツ:棒高跳
好きな音楽:パンク
職業:ギースの側近(『RBS』)
年齢:
- 26歳(『餓狼2』『餓狼SP』)
- 28歳(『KOF'95』)
- 30歳(『RBS』)
キャッチコピー:
- 復讐に燃える棒術使い(『餓狼SP』)
- ギースの忠実なる影(『餓狼WA』)
- 忠実なるギースの影(『KOF'98』)
- 帝王の片腕(『KOF MI2』)
関連キャラクター:ギース、テリー、クラウザー、リリィ
ビリー・カーン (Billy Kane) は、SNK(SNKプレイモア)の対戦型格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズなどに登場する架空の人物。
目次
1 キャラクター設定
1.1 各作品ごとの設定・演出
1.1.1 餓狼伝説
1.1.2 ザ・キング・オブ・ファイターズ
1.1.3 カプコンとのクロスオーバー
1.2 キャラクターの原型
2 ゲーム上の特徴
3 技の解説
3.1 通常技
3.1.1 『KOF』シリーズ
3.2 通常投げ
3.3 特殊技
3.4 必殺技
3.5 超必殺技・潜在能力
4 他のメディアでのビリー
5 担当声優
6 脚注
6.1 注釈
6.2 出典
7 関連人物
8 関連項目
9 参考文献
キャラクター設定
シリーズ第1作の『餓狼伝説』(以下、初代『餓狼』と表記)より登場。出稼ぎでサウスタウンに来たらしく、当初はギース・ハワードが支配する工場で働いていた。仕事仲間とのいざこざで大人数とケンカになり、その際鉄パイプを使って全員を血の海に沈めたところを偶然見かけたギースによって取り立てられ、以降はハワード・コネクションの構成員となる。
最初は単に用心棒として雇われただけだが、ギースに厚く忠誠を誓うビリーをギースも信頼しており、シリーズが進むに連れて、ギースから重要な秘密などの管理を任されるなど、コネクションの中枢の任務にも関わることが多くなり、側近の地位にまで上り詰めた。
ビリーの高い戦闘能力には、ギースも一目置いている。なお、彼の棒術の師はサウスタウンに住む東洋人の男性[注 1]であるが、技を全て会得したビリーによって殺害された。ギースの命令であり、「ギース自身もそうした」という理由で師を殺害した[注 2]。
ビリーはギースに心酔し、絶対の忠誠を誓っている。そのため、ビリー自身は人から命令されることをひどく嫌うが「ギース様だけは別だ」と語っている。ギースのことは自分の命であろうとも優先すべき存在と思っており、その忠誠心はギースの死後も消えることはなかった。
初代『餓狼』では六角棍を使っていたが、無くすと戦意を失うという弱点があった。それを克服する一心で『餓狼伝説2』(以下『餓狼2』と表記)以降はライフルの弾丸を防げるほどの強度を誇り[注 3]、さらに発火させることができる特注品のコンバーター三節棍を使っている。
赤白のストライプ柄のバンダナが特徴で、その下の髪が描かれる場合は概ね金髪を短く刈った髪型だが、2014年に稼働したパチスロ『餓狼伝説PREMIUM』では黒髪で、側頭部を剃り上げて伸ばした後ろ髪を後頭部で束ねた髪型となっている。
『リアルバウト餓狼伝説』(以下『RB』と表記)以降は禁煙マークの入ったジャンパー[注 4]を着用することが多いが、ビリー本人はヘビースモーカーである。銘柄は両切りのゴロワーズで、1日2箱は吸う[3]。
リリィという妹がおり、彼女をとても大事にしている。ジョー・ヒガシがリリィに好意を抱いているのを知っているが、ビリーはそのことに対して快く思っておらず、『餓狼伝説3』(以下『餓狼3』と表記)でのジョーのエンディングではジョーがリリィの肩に手をかけており、その奥でビリーが怒り狂いながら三節棍を振り回している。続く『RB』でのビリーのエンディングでは、逆にビリーがリリィを小脇に抱えてジョーから奪還している。ビリーはリリィの前では普通の兄として振る舞うようにしており、裏社会で生きる姿を極力見せないようにしている。肉親の絆というものを好まないギースも、リリィのことは不問にしている。しかしながらビリーはギースに絶対的な忠誠心を持っているために、ギースとリリィの命を天秤にかける時はギースを優先させる[4]。
『餓狼2』および『餓狼伝説スペシャル』(以下『餓狼SP』と表記)での戦いの舞台はイギリスのロンドン。奥に歯車が並んでおり、ライン移動ができない(ライン飛ばし攻撃を食らうと歯車にぶつかり、追加ダメージを受けて手前のラインに戻される)。ラウンド4(エクストララウンド)まで進むと、ステージの左側に洗濯物がぶら下がっているが、これはビリーの趣味である洗濯を反映させたもの。
『餓狼SP』では、総当たり戦となるために、ギースもしくはビリーをプレイヤーとして進めていくと、お互いに戦う場面が発生する。ギースに対して忠誠心があるビリーだが、「夢のようだ」と言って正々堂々と戦いを挑む。しかしギースに勝つと「あんたの腕もサビついちまったようだな」と見下すような台詞を吐く。ただ、本心としてはギースやクラウザーに勝利するのは想定外だったようであり、彼のエンディングでは困惑している姿が描かれている。
各作品ごとの設定・演出
餓狼伝説
『餓狼2』および『餓狼SP』ではヴォルフガング・クラウザーの部下になっていたが、実はギースの命令で協力するフリをして監視を行っていた(ただし『餓狼2』の稼働当初はギースは本当に死んでいた設定になっていたので、ビリーはテリー・ボガードへの復讐を兼ねてやむなくクラウザーと組んでいる設定になっていた)。当初はビリーはアメリカ人という設定であり、ステージのイギリスは彼の修行場に過ぎない(アンディ・ボガードにとってのイタリア、ジョーにとってのタイ王国と同じ)はずであったが、この2作品ではユニオンジャック柄のノースリーブシャツを着用している。
『餓狼3』ではテリー、アンディ、ジョーのCPU戦のみ対ギース戦前に登場する。また、ギースのエンディングにも姿を見せる。
『RB』のエンディングでは、自身が倒したシャドウ(クラウザー配下のギースの影武者)の顔に「にせもの」とラクガキをするお茶目な一面もある。
『リアルバウト餓狼伝説スペシャル DOMINATED MIND』(以下『RBSDM』と表記)では、ボスキャラクターであるホワイトに洗脳されるという憂き目に遭った。
『リアルバウト餓狼伝説スペシャル』(以下『RBS』と表記)では、「『RB』以後、ギース死亡のショックで精神に異常をきたした」という設定[要出典]のEXビリーが、隠しキャラクターとして登場している(ゲーム上の性能は『RB』のビリーとほぼ同じ)。
ザ・キング・オブ・ファイターズ
『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(以下『KOF』と表記)シリーズの一作目である『KOF'94』では、イギリスチームとしてキングとビッグ・ベアと組んで登場が予定されていたが、女性格闘家チーム編成に伴い、ベアとビリーの出場はなくなった[5]。なお、ビリーはスーツ姿でメキシコ(龍虎の拳チーム)ステージ、ベアはイタリア(餓狼伝説チーム)ステージの背景に登場している。
『KOF'95』(以下『'95』と表記)にてギースの命令で八神庵と如月影二の2人と「ライバルチーム」を組んで出場するが、そのエンディングで庵に不意討ちを受けて影二とともにのされてしまった。それ以降、八神庵を敵視している。
『KOF'96』でも出場していないが、ボスチームのステージの背景に同僚のホッパーとリッパーとともに登場する。また、ボスチームのエンディングではギースがMr.ビッグから銃撃された直後、その銃弾を棒で防いでギースを守っている。
『KOF'97』(以下『'97』と表記)ではギースの指示でブルー・マリーと山崎竜二とともに「'97スペシャルチーム」として出場。以降の作品では、この2人(特に山崎)と組んでの出場が多い。
『KOF2003』(以下『2003』と表記)では山崎、牙刀と組んで「アウトローチーム」として出場。ギースの意図で組まれたチームだったが、無界との戦いの直後に牙刀は結局大会に父親が現れなかったことでその場を離れ、更には「血が騒ぐ」と挑発してきた山崎と小競り合いを行い、チームは空中分解している。なお、この『2003』のみコスチュームのデザインが『餓狼WA』に近いものになっている。
家庭用『KOF XIII』では唯一の新規追加キャラクターとして出場。衣装は初代『餓狼』や『'95』と同様に素肌にオーバーオールを着用している。また、悪態をつきながらもリリィと親密なジョーへの気遣いを見せている。
2016年に発売した『KOF XIV』では主人のギースと新たなハワード・コネクションのメンバー・ハインとともに「サウスタウンチーム」として出場。『KOF XIV』ではリリィに未だに好意を抱くジョーから「お兄様」と嬉しそうに呼ばれて即座に「殺す」と言い返すなど、ジョーに対して『KOF XIII』とは逆の対応をしている。
『KOF MAXIMUM IMPACT 2』(以下『KOF MI2』と表記)ではギースの死後、裏世界から足を洗ってイギリスの片田舎に隠れ住み、リリィとともに平穏な生活を送っていた。しかし『KOF』の開催を知ると、サウスタウンが誰の街であるかを思い知らせるために舞い戻るが、さらにこのことは後に妹のリリィの耳にも届くことになり、兄を真人間にする更生目的の妹の大会参加[注 5]までに発展することとなる。同作では彼に限ったことではないが、日本語で喋る場面が多くなっている。『KOF MI2』に開催された大会で、マキシマに棒を使うことを抗議されたが、サイボーグである彼に対して、そのことを言われたくないと強い口調で言い返している。また同作やアニメ『Another Day』では、ギースの実子であるロック・ハワードに執着し、ビリーは彼をハワード・コネクション復興の要にしようと画策、会うたびにサウスタウンの支配に引き込もうとする。
3DCGアニメ『THE KING OF FIGHTERS: DESTINY』では、バンダナの下の髪色・髪型の設定が前述の『餓狼伝説PREMIUM』と同様のものに変更されている。
カプコンとのクロスオーバー
『頂上決戦 最強ファイターズ』ではトーナメントモードでカプコン側のキャラクターを選択している場合に登場。ギースの命令でプレイヤーキャラクターを襲うが、ライバルキャラクターにあっさり退場させられる(選んでいたカプコン側キャラクターがベガだった場合、ベガのライバルキャラクターであるギースが現れてビリーを叱責しながら画面外へ吹き飛ばす)。なお、SNK側を選択していた場合に登場し、同様の役回りになるバルログはその後の『CAPCOM VS. SNK』シリーズおよび『SVC CHAOS』に使用キャラクターとして登場できたのに対し、ビリーは『CAPCOM VS. SNK 2』で妹のリリィとともにロンドンステージに背景出演したり、『SVC CHAOS』で同僚のリッパーとホッパーとともにギースの個別エンディングに登場する程度となっている。ただし、カードゲームの『激突カードファイターズ』シリーズではビリーの個別キャラクターカードが全ての作品に存在している。
キャラクターの原型
最初にデザインされた時のモデルはイギリス出身のプロレスラー、ダイナマイト・キッド[6]で、当初は金髪の坊主頭の設定だったが、デザイナーの猛反対によって変更され[4]バンダナの下はフサフサの髪の毛になっている。『RB』以降のデザインは、ロックミュージシャンのアクセル・ローズがモデルとされる。『ネオジオフリーク』誌での『RB』の開発者インタビューなどでは、モデルは俳優のエミリオ・エステベス(当時)とされている[4]。
ゲーム上の特徴
格闘スタイルは棒術。初代『餓狼』では、「旋風飛翔棍」で棒をなくすと戦意を喪失して行動不能になる。同作のビリーの攻撃は全てガード可能で投げ技が存在しないため、対CPU戦ではひたすらガードを固めて棒を投げてくるのを待ち、代わりの棒を受け取った直後の隙に投げを決める(投げると棒をまた手放す)というのを繰り返すだけで勝つことが可能であった。
『餓狼2』での対CPU戦では三闘士の第1番目として登場し、プレイヤーの前に立ちはだかる。機動力の高さはさほどでもないが、各種通常技、驚異的なリーチの長さである「三節棍中段打ち」、対空迎撃に使用する「雀落とし」、反撃技の「旋風棍」でプレイヤーを寄せ付けない強さを見せた。アクセル・ホーク、ローレンス・ブラッド、ヴォルフガング・クラウザーともに、スーパーファミコンやメガドライブなどの一部の移植版でのみ、隠しコマンドを入力することで使用できる。
最初から使用可能となった『餓狼SP』では、超必殺技の「超火炎旋風棍」が追加されたことで、攻撃だけでなく守備面も強化された。『RB』シリーズでは、続編が出るごとに性能が変更されている。『リアルバウト餓狼伝説2』(以下『RB2』と表記)では、強攻撃の性能が大きく変更されたが、三節棍による攻撃のリーチの長さは変わらず。『RB』や『RBS』(EXビリー)での潜在能力である「紅蓮殺棍」は、連続技や反撃技として優秀な性能を誇る。
『KOF』シリーズでは、三節棍による攻撃のリーチの長さは不変のものだが、全体的に攻撃判定がそれほど強くはなく、また、機動力も高くはないため、攻めと守りを堅実にこなす地道な戦法を取ることが多い。特殊技の「大回転蹴り」はビリーの技の中でも性能が高く、通常技をキャンセルして出すと効果的。
技の解説
通常技
『KOF』シリーズ
技名が公表されている『'95』の名称のみ記載[7]。
操作 | 立ち(近距離) | 立ち(遠距離) | しゃがみ | 垂直ジャンプ | 前方ジャンプ | 後方ジャンプ |
---|---|---|---|---|---|---|
弱パンチ | 秘中打ち | 恐怖大中段打ち | しゃがみジャブ | 空中飛翔打ち | ジャンプ満月打ち | |
強パンチ | 中段打ち | 薙刀払い | 下段突き | 空中飛天突き | 飛翔棍 | |
弱キック | 摺り払い | しゃがみキック | 跳び蹴り | |||
強キック | 喧嘩キック | 顔面回し蹴り | しゃがみ足払い | 脳天蹴り | 脳天打撲蹴り | |
攻撃避け | 旋円かわし | - | ||||
カウンター | 表裏旋円打ち | |||||
ふっ飛ばし攻撃 | 一刀両断振り | 丸太落とし |
通常投げ
- 一本釣り投げ
- 相手を三節棍で吊るし上げて後方に投げ飛ばす。『RB』以降は、棍に捕えたまま地面に叩き付ける。
- 地獄落とし
- 相手を三節棍で吊るし上げて連続で締め上げた後、奥ラインに投げ飛ばす。『RB』以降は、そのまま地面に叩き付ける。
特殊技
- しゃがみ上段打ち / 青龍撃腿
- 避け攻撃。三節棍を足元から掬うようにして振り上げる。発生はやや遅いが、攻撃判定は見た目よりも大きく、対空や突進技に対しても使用可能。また、足元から掬うように攻撃する分、下半身が無防備という避け攻撃の弱点の影響を受けにくい。『RB』以降は名前が「青龍撃腿」に変更された。
- 頭割下方撃
- 『RB』以降のダウンした相手への追い打ち攻撃。「火炎三節棍中段付き」や投げを決めた後などに使う。
- 強攻中段突き
- 『RB』のみ使用する特殊技(モーション自体は続編の『RB2』でもコンビネーションアタックの一部として残されている)。三節棍を前方に付き出し攻撃する。
- 背面跳び蹴り
- 『餓狼伝説 WILD AMBITION』(以下『餓狼WA』と表記)での特殊技で、浴びせ蹴りを放つ技。
- 陀龍対脚
- 『餓狼WA』での特殊技。三節棍を支点にして跳び上がりながら蹴りを放ち、落下時に踵落としを繰り出す。
- 棒高跳び蹴り
- 『KOF』シリーズでの特殊技。棒高跳びの要領で棍を地面に突き立て、棍を掴んだまま前方へ跳び蹴りで突進する。シリーズによってはしゃがみガード不能になっている。『餓狼』シリーズでは通常技(『RB』以降の遠距離立ちC)として使われている。
- 大回転蹴り
- 『KOF』シリーズの『'97』以降での特殊技。前方へ小さく跳んで三節棍を振り回し、立て続けに中段後ろ回し蹴りを入れる。弱攻撃からつながるほど発生が早く、相手を固める際に効果を発揮する。『餓狼』シリーズでは通常技(『RB』以降の遠距離立ちB)として使われている。
- 竿打ち
- 『KOF XIII』で使用。身体を捻りながら三節棍を前方に突き込む。
- 直下打ち
- 『KOF XIV』で使用。ジャンプ中に発動可能で、三節棍を突き立てるようにして真下を攻撃する。
必殺技
- 旋風飛翔棍
- 初代『餓狼』で披露した技。棒を回転させて投げるが、その棒は戻ってこない。一定時間が経過すると、場外から換えの棒が投げ込まれ、それまでビリー本体は防御に徹する。
- 旋風棍
- その場で棒を回転させる技。『餓狼2』『餓狼SP』では相手の飛び道具を相殺する効果を持つ。
- 集点連破棍
- その場で棒の乱れ突きを繰り出す。元々はタカラ開発のSFC版初代『餓狼』で追加された技だったが、後に本家の『RBS』でEXビリーの技として採用された(なお、通常のビリーもコンビネーションアタックの一部として使用する)。
- 三節棍中段打ち(中段三節棍突き)
- 『餓狼2』からの技で、三節棍を分割して伸ばして攻撃する。「中段三節棍突き」は『餓狼2』でのみの名称。リーチは非常に長いが、腕と棍の部分に食らい判定がある。『餓狼』シリーズや『'95』では、相手の飛び道具をかき消すことができる(『'95』では一部の飛び道具のみ)。
- 火炎三節棍中段突き
- 『RB』からの「三節棍中段打ち」の追加技で、三節棍を再度伸ばし、先端と連結部を発火させて相手を燃やす。食らった相手はダウンする。
- 雀落とし(一本釣り投げ)
- 斜め上に三節棍を伸ばす(技名を借りれば、三節棍上段打ち)。『餓狼2』『餓狼SP』でのコマンドは、斜め下に溜めて斜め上にレバーを引く溜め技であった。対空に使うには先読みが必要。『RB』以降や『KOF』シリーズでは溜め技ではなくなっており、『KOF'98』(以下『'98』と表記)では裏性能版のビリーで使用できる。
- 強襲飛翔棍
- 『餓狼2』からの技。棒を地面に突き立てて奇声を発しつつ棒高跳びの要領で画面外へ飛び上がり、棒を回転させながら急降下する。『餓狼2』『餓狼SP』『'95』では、飛び上がる直前のビリー本体が無敵状態になる(『'95』では投げられ判定あり)。レバーを左か右に入力することにより、落下地点をある程度調節できる。『'95』での技名は、初代『餓狼』で登場したものと同じ「旋風飛翔棍」であった。
- 強襲旋風棍
- 『餓狼WA』でのみ使用する「強襲飛翔棍」からの追加入力技。棒を突き立てた後、前方に飛びつつ棒を回転させて攻撃する。
- 強襲飛空棍
- 同じく『餓狼WA』での「強襲飛翔棍」からの追加入力技。棒を突き立てて飛び上がった後、空中で一瞬静止してから棒を構えて急降下する。
- 火龍追撃棍
- 『RB』からの技で、「中段当て身投げ」に相当する技。棒を構えて相手の攻撃を受け止め、三節棍に分割して左右に振り回し反撃する。
- 『餓狼』シリーズでは『RBS』以降から、直接攻撃をする技に変更されており(『RBS』のEXビリーの同じ技は、『RB』のビリーに準拠する)、『KOF'98 ULTMATE MATCH』(以下『'98UM』と表記)での裏性能版にもこのタイプのものが追加されている。
- 水龍追撃棍
- これも『RB』からの技。「上段当て身投げ」に相当する技。棍を構えて相手の攻撃を受け止める、三節棍に分割して振り下ろす。『RBS』では2つともブレイクショットに対応している。
- なお、『KOF』シリーズでは「火龍追撃棍」と技名が入れ替わっている。
- 旋円殺棍
- 『'97』からの技。棒を回転させながら上昇する。いわば「紅蓮殺棍」の炎なし版。
- 雲雀落とし
- 『KOF2002 UNLIMITED MATCH』(以下『2002UM』と表記)からの技。斜め上に伸ばした棒を素早く戻して爆発させる。
超必殺技・潜在能力
- デストロイスタッド
- タカラ開発のメガドライブ版『餓狼2』のオリジナル技。地面に棒を突き立て、気の柱を立てる。発動すると相手の位置に自動でホーミングする能力がある。
- 超火炎旋風棍
- 『餓狼SP』から追加された。棒の両端に炎を灯して激しく回転させた後、炎の輪を作り出して前方へ飛ばす。炎の射程距離は短く、威力も低めだが、『'95』にて、相手に密着した状態でこの技を当てると、相手の残り体力や耐久力に関係なく、全体力の9割近くのダメージを与えることができる。
- 紅蓮殺棍
- 『RB』からの技で、潜在能力。炎を灯した棒を振り回しながら勢いよく飛び上がる。『RBS』でのEXビリーの潜在能力でもある。『RB2』や『餓狼WA』では超必殺技。『KOF MI』シリーズや『'98UM』の裏性能版、『2002UM』でも使用。
- 紅蓮殺棍・改
- 『RBSDM』の隠し技。名前通り「紅蓮殺棍」の改良版で、飛び上がった後に炎の輪を斜め下に飛ばす。『'98UM』では「紅蓮殺棍」のMAX版になっている。
- 大旋風
- 『RBS』にて追加された潜在能力。体を小さく浮かせて棒を思い切り振り上げ、さらに勢いよく叩き付ける。
- 『KOF』シリーズでは残像で棒が幾つも分裂したように見える演出がなされている。
- 『KOF XIII CLIMAX』ではCPU乱入時専用の超必殺技として実装されており、プレイヤーは使用不可。振り上げに攻撃判定はないが全身に無敵判定があり、叩き付けの部分にのみ攻撃判定が出る。従来よりも発生は遅いが、範囲が広く、特殊な投げ判定により回避およびガードが不能と非常に高性能で、まともに喰らうとNEO MAX超必殺技並の大ダメージを受ける。反面、使用する頻度はかなり低い。
- サラマンダーストリーム
- 『RB2』からの技。自ら炎を纏い、炎を灯した棒を三節にして振り回し、さらに目の前に叩き付けて火柱を立てる。『'98』における裏ビリーの2つ目の超必殺技。
- ライアーエレメンタル
- 『KOF2002』のMAX2。初代『餓狼』でのように棒を投げてしまい、防御に徹したポーズを取る。ここに攻撃を受けると、すぐさま予備の棒を取り出して反撃で連撃を喰らわせて、最後に「大旋風」を決める。技名を日本語に訳すと「嘘つきな精霊」。
- 旋空殺棍
- 『2003』のリーダー超必殺技。棒での突きを決めた後、相手の頭上へ飛び上がって三節にした棒で突きまくり、最後に相手を空中に放り上げる。
- 大紅蓮螺旋棍
- 『KOF XIII』のNEO MAX超必殺技。「超火炎旋風棍」の発展版で、炎を灯した棒を頭上で回転させた後、棒を前方へ伸ばして螺旋状の炎を飛ばす。
- 殺棍・大焦熱
- 『KOF XIV』のCLIMAX超必殺技。棒を頭上で回転させてから、棒がしなるほど地面に強く突き立て、擦り付けるように振り上げて巨大な火柱を起こす。
他のメディアでのビリー
『コミックボンボン』の漫画版『餓狼伝説』(細井雄二・著)では「人間凶器」の異名を持ち、テリーとの勝負に負けたマイケル・マックスとホア・ジャイを何の躊躇いもなしに棒で頭を貫通させて処刑するというゲーム以上の残酷さを見せている。続編の『2』では、テリーに敗れた上にギースを失ったショックから酒浸りの日々を送っていたが、ローレンスにスカウトされてクラウザーの配下として復活を果たす[注 6]。テリーを一度は倒すが「一勝一敗」としてトドメは刺さず、テリーの再起に期待して決着を促す。クラウザーの居城においては同僚のチン・シンザンの手で重傷を負わされながらもテリーと決着を付けようとするが、クラウザーの攻撃からテリーを庇って倒れた。『3』には未登場。『餓狼1』では一人称は「私」だったが、『2』以降は「オレ」になっている。また、この作品の「強襲飛翔棍」は飛び込みを撃墜する対空技になっている。
『ボンボン増刊号』に連載された漫画版『KOF』(細井雄二・著)にも登場。草薙京と戦い、彼にテリーと同じ物を感じる。最後は庵に奇襲され、倒された。
『電撃CD文庫』では、航空機が嫌いという一面を見せている。
担当声優
生瀬勝久(『餓狼2』・『餓狼SP』、『KOF'95』)
難波圭一(『餓狼3』(演出・非プレイヤーキャラクター)、CDドラマ『電撃CD文庫 餓狼伝説』)
山西惇(『RB』〜『餓狼WA』、『KOF'97』〜『KOF'2002』、『KOF MI』シリーズ(2以降))
せいじろう(『KOF2003』、『KOF XIII』、アニメ『The King of Fighters: Another Day』)
政木まさき(『KOF XIV』、3DCGアニメ『THE KING OF FIGHTERS: DESTINY』、アプリ『KOF ALLSTAR』)
中村大樹(アニメ『バトルファイターズ 餓狼伝説』)
西村朋紘(アニメ映画『餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-』)
脚注
注釈
^ アメリカに渡り拳法道場を開いた中国人であるということ以外は判明していないとされる[1]。一方、アニメ版『バトルファイターズ 餓狼伝説』のノベライズでは棒術の師は「立川虎蔵」という名の日本人という設定になっている。
^ ギースは、師匠であったタン・フー・ルーのもとでジェフ・ボガードとともに修行していたが、目障りであったジェフを殺害。ギースは、それ以前にも日本で古武術の師(ブルー・マリーの祖父)を殺害している。
^ 『KOF'96』のエンディングより。
^ イーストサイドパークのとある洋服店の店頭で見かけて気に入り、金を払わずに店主から半ばひったくった物であり[2]、店主は「世話になっている人だがなかなか代金を払ってもらえない」という旨の愚痴をこぼしている[1]。
^ このことはビリー本人も全く知らなかったようで、物干し竿片手に向かい立つ妹を目にして初めて「何だってお前がこんな所に出てくるんだ!?」と頭を抱えている。
^ ただしクラウザーには全く恩義を感じておらず、「テリーを倒す」という利害関係で共闘しているだけだった。
出典
- ^ ab『ネオジオフリーク』 1997年4月号 73頁。
^ 『ネオジオフリーク』 1996年4月号 75頁。「『リアルバウト餓狼伝説』 開発者に聞く……Q&A」。
^ 『'97 オフィシャルコレクション』 67頁。
- ^ abc『KOFキャラクターズ』 102頁。
^ KOF OFFICIAL SITE ユリ・サカザキ「キャラ設定裏話」
^ 『ALL ABOUT SNK対戦格闘ゲーム』 383頁。
^ 『'95 オフィシャルガイドブック』 212-213頁。
関連人物
ギース・ハワード - 上司
ロック・ハワード - ギースの息子(『餓狼』本編では認識なし)
ヴォルフガング・クラウザー - 政敵の一人、一時は彼の元へ部下として潜入
山崎竜二 - 政敵の一人、KOFでのチームメイト
テリー・ボガード - 上司の敵対者
アンディ・ボガード - 上司の敵対者
ジョー・ヒガシ - 上司の敵対者、妹(リリィ・カーン)の交際相手
ブルー・マリー - 上司の敵対者、KOFでのチームメイト
牙刀 - 『KOF2003』でのチームメイト(『餓狼』本編では認識なし)
リリィ・カーン - 妹
リッパー - 同僚
ホッパー - 同僚
ホア・ジャイ - 元・同僚
ライデン - 元・同僚
八神庵 - 『KOF'95』でのチームメイト、目の仇
如月影二 - 『KOF'95』でのチームメイト
ハイン - 『KOF XIV』でのチームメイト、新たな同僚
関連項目
- 棒術
参考文献
- 『月刊 ネオジオフリーク』 芸文社
- 『GAMEST MOOK Vol.93 ザ・キング・オブ・ファイターズ'97 オフィシャルコレクション』 ISBN 4-88199-381-X 新声社 1997年9月
- 『KOFキャラクターズ―KOF94〜97 全45キャラ設定資料完全収録―』 ISBN 4-87465-406-1 芸文社 1998年5月
- 『A.A.GAME HISTORY SERIES VOL.2 ALL ABOUT SNK対戦格闘ゲーム 1991-2000』 ISBN 4-88554-677-X 電波新聞社 2000年12月
- 『ザ・キング・オブ・ファイターズ'95 オフィシャルガイドブック フォージ アルティメイト ファイターズ』 ISBN 4-89366-416-6 アスペクト 1995年10月
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