エアリアル
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2013年3月) |
エアリアル(aerial)は、空中演技を競うスキーのフリースタイル競技の1つ。長さ160cm程度のスキー板をはいて空中に飛び上がり、宙返りをして着地するまでの短い競技である。英単語としてのエアリアルの意味は「空中」などを指す。
目次
1 コース
2 技
2.1 姿勢
2.2 捻り
3 採点方法
4 難度
5 歴史
6 オリンピック
7 ワールドカップ
7.1 日本
コース
エアリアルコースは、全長約70m/25度のフラットなアプローチ(助走路)からテーブルと呼ばれる0度のフラットな25mの平地にキッカーと呼ばれるジャンプ台が4種類設置される。
キッカーは、スモールキッカー高さ2mで飛び出し角度は55度でも1回転用着地面迄の距離は4m、ミディアムキッカーは、高さ3.6m飛び出し角度65度で2回転用で着地面迄の距離は6m、ビックキッカーは、高さ4.2m飛び出し角度約70度で3回転用で着地点までの距離は8mあり、そこまではノールと呼びフラットである。その他にも、フローターキッカー(WCでは使用していない)高さ2m〜3m飛び出し角度35度から45度があり、水平回転、3D回転などに使用場合がある。(着地点までの距離は10m)
ランディングバーン(着地面)は、約38度で25mあり、それぞれのキッカーに合わせて着地面を柔らかくして備える。
ストップエリア(ブレーキングゾーン)は、0度で30m以上必要である。
審判台は、ノールと着地面の角にあり演技を横から採点する。
又、設備として、アプローチの速度計、風速計、スタート合図のタイマーや信号機が必要とされる。(ワールドカップ以上大会)
技
- フロントフリップ
- 前方宙返り。「フロント」と省略し以下の姿勢および捻りの種別と組み合わせて技の名称とする。
- ex.「フロントタック」は前方一回抱え込み転宙返り。
- バックフリップ
- 後方宙返り。「バック」と省略し以下の姿勢および捻りの種別と組み合わせて技の名称とする。しかし、通常は全ての技がバックフリップで行われるため、エアリアルの実況等では「バック」も略すことが多い。
- ex.「バックレイフルフル」は1回転目が捻り無しの伸身宙返り、2回転目に1回捻り3回転目に1回捻りで、後方3回転2回捻り宙返り。「フルダブルフルフル」は1,3回転目が1回捻り、2回転目が2回捻り宙返りの後方3回転4回捻り宙返り。
姿勢
- タック (T)
- 抱え込み姿勢。
- パイク(P)
- えび型姿勢。
- レイアウト(L)
- 伸身姿勢。2回転以上では「レイ」と省略する。
捻り
- ハーフツイスト (H)
- 半回ひねり宙返り。2回転以上では「ハーフ」と省略する。
- フルツイスト
- 1回ひねり宙返り。「フル」と省略する。
- ルーディ
- 1回半ひねり宙返り。1回転で行われることはなく、2回転以上で「ハーフ」とまたは「ルーディ」、「ランディ」と組み合わせて用いられる。
- ダブルフルツイスト(dF)
- 2回ひねり宙返り。2回転以上では「ダブルフル」と省略する。
- ランディ
- 2回半ひねり宙返り。(2回宙返り以上で行われる)
- トリプルフルツイスト(tF)
- 3回ひねり宙返り。「トリプルフル」と省略する。
採点方法
演技前に自己申告し、その演技に難易点がつく。
テイクオフ姿勢・ジャンプの高さ・空中姿勢・着地を5人又は7人のジャッジが採点し、7人の場合は最高点と最低点を除いた3人のジャッジの採点に技の難易点をかけた点数と、着地点を合計して1本の試技の得点とする。
2006年のトリノオリンピックの時点では、男子選手のトップレベルでは3回転4回捻り(フル・ダブルフル・フルまたはダブルフル・フル・フル)、女子選手のトップレベルでは2回転3回捻り(フル・ダブルフルまたはダブルフル・フル)が行われている。また、極少数の男子選手が3回転5回捻り(ダブルフル・ダブルフル・フルまたはフル・トリプルフル・フル)、女子選手が3回転ジャンプ(フル・フル・フル等)を行うようになっている。
空中では地上で背筋を伸ばして直立したような姿勢が求められ、厳しく採点される。背中や膝が曲がったり、足が綺麗に揃っていなかったりする姿勢の崩れ、着地の際のバランス崩れは減点となる。
難度
- 記号凡例
- f=フロントフリップ
- b=バックフリップ
- d=ダブル(ツイスト)
- t=トリプル(ツイスト)
- l=レイアウトポジション
- T=タック(抱え込み)
- P=パイク(屈伸)
- L=レイアウト(伸身)
- H=ハーフ(半ひねり)
- F=フル(1回ひねり)
- ※例
- bLdFF = バック・レイ・ダブルフル・フル
- (1回転目伸身宙返り+2回転目伸身宙返り2回捻り+3回転目伸身宙返り1回捻り=3回転3回ひねり)
- 難度4.175
- 1回転
- bT 2.00
- bP 2.00
- bL 2.05
- bF 2.30
- bdF 2.675
- btF 3.150
- 2回転
- bLT 2.60
- bLL 2.65
- bFT 2.85
- bLF 2.90
- bHlH 2.90
- bFF 3.15
- bLdF 3.275
- bLtF 3.750
- bFdF 3.525
- bdFF 3.525
- bdFdF 3.90
- bFtF 4.00
- 3回転
- bLTT 3.20
- bLTF 3.50
- bLFT 3.50
- bHTH 3.45
- bLHlH 3.55
- bFTF 3.75
- bLFF 3.80
- bFFF 4.05
- bLdFF 4.175
- bFdFF 4.425
- bdFFF 4.525
- bFFdF 4.525
- bLtFF 4.65
- bdFdFF 4.80
- bFdFdF 4.80
- bFtFF 4.90
- bdFFdF 5.00
- btFFF 5.10
歴史
この節の加筆が望まれています。 |
オリンピック
アルベールビルオリンピック公開競技エアリアル
順位 | 国 | 男子選手 | 国 | 女子選手 |
---|---|---|---|---|
金 | カナダ | Philippe Laroche | スイス | Colette Brand |
銀 | カナダ | Nicolas Fontaine | スウェーデン | Marie Lindgren |
銅 | フランス | Didier Meda | 西ドイツ | Elfie Simchen |
- リレハンメルオリンピック
順位 | 国 | 男子選手 | 国 | 女子選手 |
---|---|---|---|---|
金 | スイス | Andreas Schönbächler | ウズベキスタン | Lina Cheryazova |
銀 | カナダ | Philippe Laroche | スウェーデン | Marie Lindgren |
銅 | カナダ | Lloyd Langlois | ノルウェー | Hilde Synnove Lid |
- 長野オリンピック
順位 | 国 | 男子選手 | 国 | 女子選手 |
---|---|---|---|---|
金 | アメリカ合衆国 | Eric Bergoust | アメリカ合衆国 | Nikki Stone |
銀 | フランス | Sebastien Foucras | 中国 | 徐囡囡 |
銅 | ベラルーシ | Dmitri Dashinski | スイス | Colette Brand |
- ソルトレイクシティオリンピック
順位 | 国 | 男子選手 | 国 | 女子選手 |
---|---|---|---|---|
金 | チェコ | Ales Valenta | オーストラリア | Alisa Camplin |
銀 | アメリカ合衆国 | Joe Pack | カナダ | Veronica Brenner |
銅 | ベラルーシ | Alexei Grichin | カナダ | Deidra Dionne |
- トリノオリンピック
順位 | 国 | 男子選手 | スコア | 国 | 女子選手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|
金 | 中国 | 韓暁鵬 | 250.77 | スイス | Evelyne Leu | 202.55 |
銀 | ベラルーシ | Dmitri Dashinski | 248.67 | 中国 | 李妮娜 | 197.39 |
銅 | ロシア | Vladimir Lebedev | 246.76 | オーストラリア | Alisa Camplin | 191.39 |
ワールドカップ
この節の加筆が望まれています。 |
この節の加筆が望まれています。 |
日本
- 角皆優人
工藤哲史(カルガリーオリンピック12位)1984年に日本選手で初めて後方3回宙返りをワールドカップで成功(USA)
藤井博子(ワールドカップ2位2回3位2回、エアリアルの国際大会で日本人初のメダル獲得)- 横山岳男(1988年ワールドカップ猪苗代大会 8位)
工藤千鶴子(ワールドカップ2位3回)1989年第二回世界選手権(西ドイツ) 8位- 永井祐司(アルベールビルオリンピック14位)
- 中野銀次郎
武用健 (ワールドカップ・第2回、第3回世界選手権代表)
逸見佳代(トリノオリンピック21位、ソルトレイクシティオリンピック棄権、長野オリンピック辞退)
岩渕千代子(兄岩渕隆二モーグル)
安藤和明(長野オリンピック23位)
待井寛(リレハンメルオリンピック20位)
水野剣(トリノオリンピック25位、日本選手で初めてフルダブルフルフルを雪上で成功)
中西拓(ソルトレイクシティオリンピック20位)
桑原豪 (ワールドカップ・世界選手権代表)
倉田孝太郎(2007冬季アジア大会銅メダル)
西川史朗(ワールドカップ・世界選手権代表)
田原直哉(ワールドカップ・世界選手権代表、2011-2012シーズンW杯開幕戦で日本人男子初の表彰台、平昌オリンピック日本代表)
|