音圧レベル




音圧レベル(おんあつレベル、英: sound pressure level)とは、音圧の大きさを、基準値との比の常用対数によって表現した量(レベル)である。単位はデシベル[dB]が用いられる。


可聴域にある音は同じ周波数であれば、音圧が大きいほど大きな音として認識される。また、音圧の単位は圧力を示す単位であるPa(パスカル)であるが、人間が認識しうる音の大きさの範囲は音圧の実値では広範囲にわたる。そこで、音響工学の分野では人間の聴覚特性に合わせ、音圧の大きさを基準となる値との比の常用対数によって表現される量(レベル)である音圧レベルを用いて表すことが多い。




目次






  • 1 定義


  • 2 聴覚特性に応じた補正


  • 3 その他


  • 4 脚注





定義


音圧p に対して、音圧レベルLp は次のように定義される。



Lp = 10 × log10(p2 /p02 ) = 20 × log10(p /p0 )

ここで、基準値p0 = 20×10−6 Paは、健康な人間の最小可聴音圧であり[1]、これは世界共通の定義である。


音圧レベルは、音圧信号の一定時間に亘る平均値に対して用いられることが多いため、音圧p は一定時間にわたる実効値(エネルギ的平均値)であることが多いが、瞬時値であってもこのように音圧レベルは定義できる。


音圧レベルの単位はデシベル[dB]とされているが、相対値を表すデシベルではなくここで示した絶対値であることを明示するために[dB SPL]と表記することもある。



聴覚特性に応じた補正


同じ音圧レベルの音であっても、音の周波数の違いによって異なる大きさの音として認識される。このような聴覚特性に応じて、周波数による重み付けを行い算出した音圧レベルが、音の大きさ(ラウドネス)を表す量として用いられている。単位はホンである。


騒音レベルは、定義式自体は音圧レベルと同一であるが、音圧信号p をそのまま用いるのではなく、ヒトの聴感に合わせるためあらかじめ規定のバンドパスフィルタ(40 phonの等感度曲線の逆特性、すなわち周波数重み付け特性A)を通した結果(信号pA )を用いる。



その他



音楽の世界では、「耳で聞いた平均的な音の大きさ」を俗に「音圧」と呼ぶことがある。200x年代後半以降、俗に「音圧の大きなサウンド」として、コンプレッサーを用いて信号レベルを常に目一杯に振ったようなマスタリングが行われることが増えた。



脚注





  1. ^ 大野進一; 山崎徹 『機械音響工学』 森北出版、2010年。ISBN 978-4-627-66751-8。 









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