メロドラマ




メロドラマ(melodrama)とは、扇情的かつ情緒的風合いの濃厚な、ドラマや文学の形式。登場人物は単純かつ判で押したよう(ステレオタイプ)に描かれることが多い。




目次






  • 1 概要


  • 2 クラシック音楽におけるメロドラマ


    • 2.1 作品例




  • 3 脚注





概要


登場人物の行動から人生や人間性について深く考えさせるというよりは、衝撃的な展開を次々に提示することで観客の情緒に直接訴えかけることを目的とする。扇情的だがドラマの中身が薄いことを指摘する意味で、この語が侮蔑的に用いられることもある。
狭義には、メロドラマは19世紀にイギリスを中心にヨーロッパやアメリカ合衆国で流行した演劇のスタイルを指す。
現在では、演劇のみならず、文学や映画、テレビドラマなどにおいても、そのドラマの形式に基づき、メロドラマと謳われたり、ジャンル付けされる場合がある。



クラシック音楽におけるメロドラマ


歌唱ではなく、台詞や詩の語りに背景音楽を付けたものを指す。1770年に初演されたジャン=ジャック・ルソーの『ピグマリオン』が最初であるともいわれている[1]。その後ゲオルク・ベンダの『アリアドネ』(1775年)など、ドイツ語圏においても流行した。これが上記の一般における「メロドラマ」の語の由来となったともいわれているが、音楽作品のジャンルとしての「メロドラマ」には「扇情的だがドラマの中身が薄い」という意味合いは全くなく、内容的には関連はない。



作品例



  • イノック・アーデン (R. シュトラウス)

  • 美しきヘドヴィヒ (R. シューマン)

  • 荒野の少年のバラード (R. シューマン)

  • 難民 (R. シューマン)

  • 悲しき修道士 (F. リスト)

  • レノア (F. リスト)

  • ヴォドニーク (Z. フィビフ)

  • クリスマス・イヴ (Z. フィビフ)

  • 花の復讐 (Z. フィビフ)

  • 永遠 (Z. フィビフ)

  • 女王エマ (Z. フィビフ)

  • ハコン (Z. フィビフ)

  • ナクソスのアリアドネ (イジー・アントニーン・ベンダ)


  • K. H. マーハの詩によるメロドラマ「5月」 (Z. ザフラドニーク)

  • フラグメント (F. Topol)



脚注




  1. ^ ウルリヒ・ミヒェルス編『図解音楽辞典』角倉一朗日本語版監修、白水社、1989年、345頁。ISBN 978-4560036860
















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