加賀野菜
加賀野菜(かがやさい)とは、石川県金沢市で生産される、金沢市農産物ブランド協会が「加賀野菜」と認定した野菜。「加賀」とは加賀国を指している。2007年現在、後述の15品目が認定されている。
目次
1 定義
2 認定されている品目
3 その他の伝統野菜
4 関連項目
5 外部リンク
定義
加賀野菜の認定の条件は、
- 1945年以前から栽培され、現在も主として金沢で栽培されていること
- 需要に応じて供給できる体制が整っていること
である。良品は認定シールを貼って出荷している。
認定されている品目
打木赤皮甘栗かぼちゃ(うつぎあかがわあまぐりかぼちゃ)
- 「打木」は地名である。その名のとおり、皮が赤くクリのような形をしたカボチャ。福島県で栽培されていた「会津栗」をもとに、金沢市打木町(金沢市西部の砂丘地である)の篤農家松本佐一郎が改良した品種。甘栗のような自然な甘み、風味がする。
- さつまいも
内灘町との境にある五郎島(ごろうじま)町で採れる『五郎島金時』は特に有名で、焼き芋に適している。糖度が一般的なさつまいもに比べて高い。また、この五郎島金時を使用した「五郎島金時」という銘柄の焼酎が、販売店を限って流通している。
- 源助だいこん(げんすけだいこん)
愛知県の篤農家井上源助が育成し、松本佐一郎が改良した品種。スイカ・カボチャの裏作として作られ始めた。柔らかいが煮崩れしない肉質と甘みが持ち味で、おでん・風呂吹きに適している。平成16年には「煮込んでおいしい品種」であることに着目したセブン-イレブンのおでん種に採用され、「源助大根」と明記して首都圏で販売された。当時、一般的に栽培されている青首大根もおでん種として並売されたが、それら70円/個に対して源助大根は90円/個の販売価格が設定された。
- 二塚からしな(ふたつかからしな)
- 「二塚」は地名で、二塚村があった地域を指す。
- 加賀太きゅうり(かがふときゅうり)
- 太さ5~7cmほどにもなり表面はなめらか。だし汁で煮てあんかけにしたり、味噌汁の実にして食べる。
- 金時草(きんじそう)
- 葉の裏が紫色で、茹でるとモロヘイヤのような粘りが出る植物。酢の物や天ぷらにして食べる。和名は「水前寺菜」といい、古くは熊本市で栽培されていたものだが、2012年現在はほとんど金沢でのみ栽培されている。とくに天ぷらにすると癖のない味わいで、万人受けすると言われている。紫はアントシアニンの色。
- 加賀つるまめ
- 白花のインゲン。油揚げなどと一緒に煮物にする。和名は「フジマメ」。「千石豆」とも呼ばれ、こちらの呼び名のほうがポピュラーである。
- ヘタ紫なす
- その名のとおり、ヘタの下まで紫色になる短卵形の小なす。市民には「丸なす」とも呼ばれている。
- 加賀れんこん
- 生産地の名をとり「小坂れんこん」とも。加賀藩五代藩主前田綱紀のころから栽培されていたと伝えられている。すりおろして蒸した「はす蒸し」は代表的な郷土料理である。
- 金沢一本太ねぎ
- たけのこ
- 加賀藩割場足軽の岡本右太夫(1809年死没)が江戸より持ち帰り、自宅と菩提寺である金沢市寺町の妙福寺に植える。その縁で現在でも春先にJA主催の「たけのこ感謝祭」が妙福寺で行われている。市内では朝とれたタケノコが夕方には小売店に出回るため、他の地方より新鮮で美味しいタケノコが食べられるという。
- せり
- 赤ずいき
サトイモの葉柄で赤いもの。茹でて酢の物にして食べる。
- くわい
- 金沢春菊
その他の伝統野菜
加賀野菜以外にも金沢市および近郊で伝統野菜が栽培されているが、生産量が不安定で恒常的に流通しないため「加賀野菜」としての認定はされていない。
- 加賀白菜
- 加賀節成きゅうり(かがふしなりきゅうり)
- 三谷秋胡瓜(みたにあきぎゅうり)
- 青シマ瓜(かた瓜)
- みの瓜
- なし瓜(あま瓜)
- 剣崎辛長なんば
- 伝燈寺里芋
- 加賀丸いも
など
関連項目
- 伝統野菜
- 能登野菜
- 京野菜
- 大和野菜
- なにわ野菜
- 江戸野菜
外部リンク
“いいね金沢”加賀野菜 - 公式ウェブサイト- 金沢市農産物ブランド協会