ら行














ら行(らぎょう)とは、日本語の五十音図における9番目の行である。ら、り、る、れ、ろが含まれる。どの仮名も子音と母音からなる音を表す。
また、「り」を第1字とするりゃ行開拗音は「りゃ」「りゅ」「りょ」である。


ら行・りゃ行の音の頭子音はいずれも有声であり、清音・濁音の区別は存在しない。


ら行音のローマ字表記は日本式・ヘボン式ともに ra ri ru re ro である。
りゃ行のローマ字表記は日本式・ヘボン式ともに rya ryu ryo である。




目次






  • 1 音声学的特徴


  • 2 語頭のら行音


  • 3 脚注


  • 4 関連項目





音声学的特徴


ら行音の頭子音の音素(通常 /r/ と書かれる)は、聴覚印象により流音に分類されることがある。頭子音の音声学上の実際の発音は、「り」を除く「ら」行音の場合は一般的に、語頭や、撥音(ん)の後では歯茎側面はじき音 [ɺ] 、そり舌側面接近音 [ɭ] または有声そり舌破裂音 [ɖ] に発音され、撥音(ん)の後を除く語中、語尾では歯茎はじき音 [ɾ] またはそり舌はじき音 [ɽ] に発音される。


「り」の場合は他の「ら」行音に比較して頭子音が硬口蓋化するため、語頭や、撥音(ん)の後では歯茎硬口蓋側面はじき音 [ɺʲ] 、硬口蓋側面接近音 [ʎ] または有声硬口蓋破裂音 [ɟ] に発音され、撥音(ん)の後を除く語中、語尾では歯茎硬口蓋はじき音 [ɾʲ] または硬口蓋はじき音 [ɟ̆] に発音される。


「りゃ」「りゅ」「りょ」の頭子音の音素は /rj/ であり、その音声学上の実際の発音は「り」の頭子音と同じである(上記参照)。



語頭のら行音






日本語においてら行音で始まる単語はほぼすべて、以下のいずれかに該当する。



  • 外国語由来の言葉(漢語、外来語、アイヌ語由来語[1]

  • 「られる」「らしい」などの付属語

  • 「りりりーん」「るんるん」など少数の擬声語


すなわち、付属語・擬声語以外の和語でら行音で始まるものはほとんど存在しない[2]
これは確認できる最も古い日本語の時代からの、たいへん古い特徴である。また、朝鮮語やアルタイ諸語(トルコ語、モンゴル語、満州語など)に共通する特徴でもあり、これを一種の地域特徴として捉えたり、言語の系統論に関連づけようとする試みもある。



脚注





  1. ^ 北海道に見られるいくつかの地名のほか、「ラッコ」「ルイベ」など。


  2. ^ 数少ない例外の一例として、鮫の一種の名称「ラブカ」があるが、この語は明治期に方言から学術語へ採り入れられたものであり、経歴的には異色である。一説にこの語は「鰓(えら)の目立つフカ(鮫の別称)」を意図した「エラブカ」から語頭音が落ちたものであるとされる。




関連項目



  • 五十音


  • あ行 - か行 - さ行 - た行 - な行 - は行 - ま行 - や行 - ら行 - わ行




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