太陽系外縁天体





































太陽系の天体の分類

恒星 (太陽)
太陽

周り

公転
する
天体

惑星

地球型惑星

木星型惑星

天王星型惑星

小惑星(minor planet)

準惑星

小惑星帯にあるもの(ケレスのみ)

太陽系
外縁天体

冥王星型天体

太陽系
小天体

その他の外縁天体

小惑星 (asteroid)


彗星

惑星間塵

衛星 (未定義)

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太陽系外縁天体(たいようけいがいえんてんたい)またはトランスネプチュニアン天体(英: trans-Neptunian objects, TNO)とは、海王星軌道の外側を周る天体の総称である[1]。エッジワース・カイパーベルトやオールトの雲に属する天体、かつて惑星とされていた冥王星もこれに含まれる。


太陽系についての話題であることが自明な場合には、単に外縁天体とも呼ばれている。




目次






  • 1 概要


  • 2 冥王星型天体


  • 3 主要な太陽系外縁天体


    • 3.1 冥王星型天体


    • 3.2 冥王星型天体の候補


    • 3.3 その他の太陽系外縁天体




  • 4 脚注


  • 5 関連項目


  • 6 外部リンク





概要



























太陽系外縁天体

エッジワース
・カイパー
ベルト

(海王星との
軌道共鳴)
(3:4)

冥王星族 (2:3)
(3:5)

キュビワノ族 ( - )
(1:2)

散乱円盤天体

オールトの雲
類似天体
ケンタウルス族

海王星のトロヤ群

彗星(遷移天体)
関連項目
準惑星(冥王星型天体)

太陽系小天体

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1900年代初期に知られていた惑星の軌道は観測と計算に食い違いがあり、海王星より向こう側に一つかそれ以上の未発見の惑星があるのではないかと予測されていた。この予測を元に探査した結果、冥王星が発見されたが、軌道のズレを説明するには小さすぎたため、なお探査は続けられた。しかし、1980年代に入ってボイジャー2号などの宇宙探査機の軌道を元に惑星の質量が見直され、そもそも当初の予測が誤りであることが判明した。


一方、1990年代以降になると海王星軌道より外側で次々と天体が発見され、冥王星を含むそれらの天体を総称して「trans-Neptunian objects (TNO)」と呼ぶようになった。


従来TNOの日本語表記は決まっておらず、直訳である海王星以遠天体(かいおうせいいえんてんたい)などが暫定的に使われていた。日本学術会議は、2007年4月9日の対外報告(第一報告)においてこれらの天体の日本語名として太陽系外縁天体または外縁天体を推奨している(詳細は惑星#日本学術会議の対外報告を参照)。


外縁天体はその軌道要素によっていくつかのグループに分類されている(詳しくはエッジワース・カイパーベルト天体を参照)。公転周期が海王星の約1.5倍であるグループは「Plutino(冥王星族)」と呼ばれているが、冥王星型天体とは無関係である。



冥王星型天体



2006年の国際天文学連合 (IAU) 総会に当初提出された「惑星の定義案」では、後の決議案より惑星の条件を広く取ると同時に、水星から海王星までの8個を「Classic Planet」、冥王星を含むそれ以外の惑星を「Dwarf Planet」とし、TNOの中でDwarf Planetの条件を満たすものを「Plutons」とすることになっていたが、反対が多かったため惑星とdwarf planetを分ける形に修正され、最終的には惑星・dwarf planet・small solar system bodies等の定義と共に、TNOの中に新たなサブグループを作り、冥王星をその代表例と位置付けることが決議された(国際天文学連合による惑星の定義)。決議案ではサブグループの名称を「plutonian objects」としていたが、こちらは否決された。


日本学術会議は2007年4月9日の対外報告(第一報告)において、dwarf planet・TNO・small solar system bodiesの日本語表記としてそれぞれ「準惑星」「太陽系外縁天体」「太陽系小天体」の使用を推奨すると同時に、冥王星をその基本型と
する TNO 内の新しいサブグループを「冥王星型天体」(めいおうせいがたてんたい)と呼ぶことを推奨した。


ただし、日本学術会議は一定以上の直径を持つこと(例えば直径1,000kmとするなど)を「準惑星」の基準に加えることを検討するとしていたが、国際天文学連合が今後「準惑星」に分類される可能性があるとした「太陽系外縁天体」は直径が1,000kmに満たないと推測されているものが少なくない(準惑星候補の一覧も参照)。


2008年6月11日にノルウェーのオスロで開かれたIAU執行委員会において、冥王星型天体に相当するサブグループの名称を「plutoid」とすることが決定された。



主要な太陽系外縁天体



冥王星型天体




主要な太陽系外縁天体と地球および月の比較図



  • (134340) 冥王星 - 歴史的理由により発見当初から2006年までは惑星に分類されていたが、同年8月の国際天文学連合総会で惑星の定義が正式に決議されたことにより、新たなカテゴリの天体であるdwarf planet(準惑星)に分類されることになった。

  • (136199) エリス - 散乱円盤天体でありdwarf planet(準惑星)。

  • (136472) マケマケ - キュビワノ族。2008年7月に準惑星と認められた。

  • (136108) ハウメア - キュビワノ族。2008年9月に準惑星と認められた。



冥王星型天体の候補



  • (20000) ヴァルナ - キュビワノ族

  • (28978) イクシオン - 冥王星族

  • (50000) クワオアー - キュビワノ族


  • (55565) 2002 AW197 - キュビワノ族


  • (55636) 2002 TX300 - キュビワノ族


  • (55637) 2002 UX25 - キュビワノ族


  • (84522) 2002 TC302 - 散乱円盤天体

  • (90377) セドナ - 未分類。オールトの雲または分離天体に属するのではないかと言われている。

  • (90482) オルクス - 冥王星族



その他の太陽系外縁天体



  • (15760) アルビオン - 冥王星以外で最初に発見された外縁天体であり、キュビワノ族のモデルとなった天体。


  • (15874) 1996 TL66 - 散乱円盤天体

  • (19521) カオス - キュビワノ族

  • (38083) ラダマントゥス - 冥王星族

  • (38628) フヤ - 冥王星族

  • (42355) テュフォン - 散乱円盤天体、大きな衛星を持つ

  • (58534) ロゴス - キュビワノ族、大きな衛星を持つ

  • (65489) ケト - 散乱円盤天体、大きな衛星を持つ

  • (66652) ボラシシ - キュビワノ族、大きな衛星を持つ

  • (88611) テハロンヒアワコ - キュビワノ族、大きな衛星を持つ



脚注


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  1. ^ “デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2018年2月10日閲覧。




関連項目



  • 小惑星

  • 準惑星

  • 惑星X

  • プラネット・ナイン



外部リンク







  • 太陽系外縁天体のリスト

  • 日本学術会議による対外報告(第一報告):国際天文学連合における惑星の定義及び関連事項の取扱いについて

  • 日本学術会議による対外報告(第二報告):新しい太陽系像について -明らかになってきた太陽系の姿-

  • "Plutoid" の名称決定に関するIAUプレスリリース





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