鉄道施設管理公団 (チェコ)














































鉄道施設管理公団
Správa železniční dopravní cesty, s.o.

Lokomotiva 162.054, Praha-hlavní nádraží.jpg
鉄道施設管理公団プラハ中央駅
種類
公団(státní organizace)
略称
SŽDC
本社所在地
 チェコ
プラハ市ドラージュジェナー通り7番地
設立
2003年1月1日
業種
陸運業
事業内容
国鉄線施設の管理および運営事業
代表者
パヴェル・ハバルタ(総裁)
(Pavel Habarta)
従業員数
9,929人(2009年12月期)
外部リンク
http://www.szdc.cz/
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鉄道施設管理公団(チェコ語:SŽDC, Správa železniční dopravní cesty, státní organizace)は、チェコの国鉄事業を所管する公団(státní organizace)。列車運行事業の民営化政策によって、チェコ鉄道公団(旧チェコ鉄道、ČD, České dráhy, s.o.)の路線を承継して2003年に発足した。国鉄線(Celostátní dráha)および関連施設に関する保有および管理・運営事業を行っている。




目次






  • 1 概要


    • 1.1 上下分離政策の骨抜き問題




  • 2 保有路線


  • 3 関連項目


  • 4 参考文献


  • 5 外部リンク





概要




チェコの国鉄施設は建前上保有する鉄道施設管理公団が管理・運営を行うことになっているが、株式会社化されたチェコ鉄道がなお運営業務の多くを受託する形で独占しており、実質的な上下分離は進んでいない(プラハ中央駅輸送センター)


チェコ鉄道公団が所管していた国鉄事業の上下分離と列車運行事業の民営化政策を受けて、国鉄事業のうちチェコ鉄道株式会社(ČD, České dráhy, a.s.)に移管される列車運行事業を除く国鉄線および関連施設の保有事業の承継法人として、チェコ鉄道株式会社および鉄道施設管理公団法(チェコ共和国議会2002年法律77号)に基づいて2003年1月1日に発足した。


法人格は政府所有の国有会社(státní podnik)と同等の公団(státní organizace)で、運輸通信省が所管する。職員数は9,929人(2009年)である。公団は運行区間延長および列車重量、路線等級によって、チェコ鉄道株式会社をはじめとする国鉄線列車運行認可事業者から路線使用料を徴収し歳入に充てることになっているが、旧国鉄であるチェコ鉄道株式会社との間には不明瞭な関係が残っている。


プラハに公団総局(Ředitelství SŽDC)を置き、施設局(SDC, Správa dopravní cesty)をブルノなどに13局、建設局(SS, Stavební správa)をオロモウツなどに3局置いている。また鉄道エネルギー局(SŽE, Správa železniční energetiky)をフラデツ・クラーロヴェーに、鉄道測量局(SŽG, Správa železniční geodezie)をオロモウツとプラハに置く。プラハにはこのほか施設技術本部(TÚDC, Technická ústředna dopravní cesty)と消防救急業務部(HZS, Hasičská záchranná služba)がある。



上下分離政策の骨抜き問題


2003年の分離当初、鉄道施設公団が行う保有施設の管理・運営業務については、チェコ鉄道株式会社が鉄道施設公団からの受託名目で引き続き所管し、書類上、その委託経費を同社が公団に支払うべき国鉄線路線使用料と相殺する形を取ったため、上下分離は建前上の状態が続いた。


これに対しチェコ鉄道株式会社以外の民間の列車運行認可事業者各社でつくる鉄道事業者協会(Sdružení železničních společností)は2005年に声明を発表し、スロバキアなど周辺諸国で完全実施されている上下分離政策がチェコでは骨抜きにされており、民間事業者に著しく不公正で列車運行事業の自由化(オープンアクセス化)を定めた欧州指令91/440号に違反していると批判した。


このためチェコ政府は、チェコ鉄道株式会社および鉄道施設管理公団法を改正し、2008年7月1日に保線業務などの地上現業業務をチェコ鉄道株式会社から切り離し公団が直接所管することとした。しかしその後も、輸送指令業務など本来公団が行うべき業務の多くをチェコ鉄道株式会社が独占受託する状態が続いている。



保有路線




路線図(2007年現在)


詳細はチェコの鉄道路線一覧を参照。


鉄道施設管理公団が保有する国鉄線総延長は9,479km(2009年現在)で、その内訳は次の通り。



  • 標準軌 : 9,456km
    • うち電化区間(直流3000V/交流25kV50Hz) : 3,153km


  • 狭軌 : 23km

  • 単線区間 : 7,585km

  • 複線・複々線区間 : 1,894km

  • 軌道総延長 : 15,577km


保有路線のうち9,422kmを鉄道施設管理公団が管理している。ほかにヴィアモント株式会社(VIAMONT, a.s. / 27km)、OKD運輸有限責任会社(OKD, Doprava, s.r.o / 20km)が国鉄線の一部地方路線を賃借しており、それぞれ管理・運営を行っている。


欧州連合が幹線鉄道網整備構想として示している汎欧州運輸回廊(Pan European. Transport Corridor)のルートが集中しており、公団はこのうち周辺各国を結ぶ汎欧州貨物鉄道網回廊(TERNF)の4回廊について、新線ルート建設など重点的に整備を進めている。



関連項目




  • チェコ鉄道(ČD)- 国鉄線における国鉄系旅客列車運行事業体。


  • ČDカーゴ(ČD Cargo)- 国鉄線における国鉄系貨物列車運行事業体。チェコ鉄道子会社。


  • スロバキア国鉄(ŽSR) - スロバキアにおける国鉄線施設保有および管理・運営事業体の特殊法人。チェコと異なり地上業務全般を完全に所管。


  • 鉄道企業体 (スロバキア)(旧ZSSK)


  • 鉄道企業体スロバキア(ZSSK)


  • 鉄道企業体カーゴ・スロバキア(ZSSK Cargo)



参考文献


  • "Výroční zpráva 2009"(2009年度年次報告書) 鉄道施設管理公団、2010年


外部リンク



  • 鉄道施設管理公団(SŽDC)(チェコ語)




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